見出し画像

1990年8月20日(月)

【熊大迷宮:黒髪てへろく部隊】
「ふふーんふふふふんふふふふーんふふふふふふふふふふふふーん」
 何やらご機嫌の富田 剛が鼻歌混じりにレア物質を回収している。熊大迷宮地下2階。本日黒髪てへろく部隊は階段から降りて西側の地図を埋めるべく探索を行なっている。本日から救助体制が始まり、本日の担当である藤原 静音が迷宮に入るのを見送ってくれ、それでテンション爆上がりの富田であるが、迷宮探索が終われば自分達を待ち構えていてくれるということを考えると富田のテンションは下がり知らずである。ちなみに富田が鼻歌で歌っているのは熊本競輪場で車券販売中に流れる音楽であり、出典はフランク・ミルズさんのピアノ曲「愛のオルゴール」という曲である。
「富田テンションたけーなー。大丈夫かな」
「まあ富田らしいといえばらしいので大丈夫でしょう」
 富田のテンションの高さを心配した前田 法重に、原田 公司が回答する。富田は結構感情の起伏が激しく、ハイテンションだったり落ち込んでいたりすることが多いが、それが今まで罠解除士の業務に影響があったことはない。その辺りはプロ意識としてあるのだろう。その後、富田がレア物資の回収を終えたので川崎 志郎は冒険の再開を全員に指示した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?