【Save me!】弱さを認める

世間には、自分の弱さを認められない人がいる。また、そんなことを考えるようであるから、多分に漏れず私もそのうちのひとりである。

自分の弱さを認められない人は、自意識過剰で、人目を避け、良い人を演じ、虚栄を張り、とにかく自分の弱さが周囲にばれないようにいつもビクビクしている。

今回考えていきたいのは、1.なぜ自分の弱さを認められないのか、2.どうすれば自分の弱さを認められるようになるのか、である。

1.なぜ自分の弱さを認められないのか

それは、自分の弱さを認めることは、弱肉強食の世界では「死」を受け入れることを意味するからである。

自意識過剰や虚栄の裏にはいつもこの怯えがあり、彼らはよく理想やプライドが高すぎると言われるが、本人にとっては死活問題なのである。

ここで重要なことは”弱肉強食の世界”の部分であって、つまり問題は本人の他者認知/社会観にあるということである。弱肉強食の世界を言い換えると、それは資本主義の競争原理のことである。その社会の中で個人はモノ化し、有用性を絶えず競い、敗北すれは死(=見捨てられる)の恐怖に晒されている。

確かに公共圏(学校/会社/市場)においてこの原理が働いていることは事実であるが、自分の弱さを認められない人はこの原理を親密圏(家族/友人)にまで持ち込んでいるのである。

2.どうすれば自分の弱さを認められるようになるのか

生への希望を捨てずに、自分の弱さを認めるには、弱い自分を助けてくれる他者の存在を確信していることが必要条件である。これは親密圏の確保、拡大と言い換えることもできる。

難しい点は、自分の弱さを認めるのと助けを確信するのは同時であって、アプローチにはなりえないのでないかという疑問が残ることである。しかし、自分の弱さを認めることについて、自分の持つ社会観というものが大きく影響していることは間違いない。

というわけで私の目下の課題は他者の助けを確信できるようになることなのである。

Save me!

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