ラグビーワールドカップ2023レビューその6

 ラグビーワールドカップ2023レビューその6。最後にジャパンの今後の課題について個人的に考えるところを書きたい。あくまで個人の考えかつ推測であり、ラグビー関係者の方々に不快な思いをさせるかもしれません。ご了承ください。以下、敬称略します。

 ジャパンの課題、それは戦術的なことや育成の話ではなく、人材獲得が最大の課題だと個人的には思う。要するにこれから何かスポーツをしようという若者にとって、ラグビーがその有力な選択肢になりえていないのではないかということ。
 ワールドカップや、日本国内のラグビーの試合を見ていると、プレイしている日本人の身長が他国に比べて総じて低い。国内の高校ラグビー、大学ラグビーで、身長180㎝台はそれなりにいても、190㎝台はあまり見ない。まして2メートルを超える選手は見たことがない。南アフリカでは、ロックの選手は2メートル越えが当たり前になっているし、他国でも2メートル前後が普通だ。バックスでも180㎝台が普通で、中には190㎝台の選手もいる。
 ラグビーは身長や横幅があった方がプラスなポジションがほとんどである。そう考えると、体格の面で日本は他国に対して劣勢となっている。正確な数字を整理していないが、感覚的には他国より5~10センチ程度身長が低いのではないか。そういう背景があり、海外出身者がジャパンに増えている。それでもロックをはじめ人材難である。
 それでは日本には身長の高い選手がいないのか、というとそういうことでもない。身長の高い選手は、バスケやバレーを選択しているケースが多い。バスケやバレーの高校の全国大会を見ていると、身長190センチ越えは結構いる(おそらく数十人単位でいる)し、2メートル越えも一学年に数人いる。つまり日本にも身長の高い選手はそれなりにいるのだ。
 南アフリカで盛んなスポーツはラグビーとサッカー、クリケット。クリケットはよく知らないが、サッカー選手とラグビー選手で選手獲得に競合することはあまりない。南アフリカではバレーやバスケットはマイナーなスポーツなので、それらの競技と競合することもない。つまりラグビーに適した高身長の国民の大部分がラグビーをやっている可能性がある(あくまで推測です)。
 もし日本国民が優先的にラグビーを選択するとなれば、すごいチームが出来上がるのではないか。例えばNBAで活躍している八村、渡邊がロックになれば、世界一のツインタワーが出来上がる。二人は身長が高いだけではなくラインナウトでも相当優秀なジャンパーになりそう。3番(タイトヘッドのプロップ)に柔道の斉藤立(身長190㎝、体重170㌔)が入れば、南アフリカをも凌駕するスクラムが組めるような気がする。そしてメジャーリーグで活躍する大谷翔平がバックス(センターでもウイングでもフルバックでもいいと思う)に入れば、ハイボールには強いし、キック力はありそうだし、あのランニングスキルはトライを量産するような気がする。こんな感じでチームを作っていったら、南アフリカやニュージーランドを凌駕するチームが誕生しそう、そんなことを夢想したりします。
 しかしラグビーに優秀な人材を集めよ、みたいな共産主義的なことを申し上げたいわけではございません。あくまで個人の妄想にすぎませんので、妄想をお許しください。

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