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60代後半重い失語症の夫の日常〜妻のつぶやき4〜

夫が脳梗塞で倒れてから、2年が経とうとしている。

先日、病院で一年ごとに行ういろいろな検査を受けてきた。
2ヶ月に1回は行っている血液検査、尿検査、
心電図、レントゲンはもちろん、
今回はMRI、心臓超音波検査も行った。
他にも筋力を測ったり、
血管年齢をみたりといろいろあった。

有料の記事の初めの方をご覧になった方は
わかるように
夫は30代前半に心筋症になり、
長く病院にかかってきた。
脳梗塞になったのも心臓にできた血栓が飛んだものだ。

なので、検査も心臓に関するものが多い。
今は心臓の動きがかなり悪くなっているので、
血圧も低く(高くならないように薬で抑えている)、
脈拍も40台。
失神することが増えれば、
ペースメーカーを入れると言われている。

今回の検査では気になることがあった。
超音波検査で左心室に血栓のようなものが見られたのだ!

夫がその検査をしている時、
予定の時間よりも長くかかっていると
思っていたら、
どこかで見たことがあるドクターが来て、
部屋に入っていくではないか。

あっ!夫の主治医のドクターだ!

外来の診察を抜けて来るなんて・・・。
何かあったかなと思っていたが。
診察の時に聞くと
見つかった血栓を確かめにきたということだった。

「再発があるかもしれないですね」
と私が言うと、
ドクターは頷いて、
「もう血がサラサラの薬は飲んでいるし、
やれることは
今まで通り薬を飲むことだけです。
もしも手足に麻痺が見られたら
すぐに救急車を呼んでくださいね」
とさらっと言った。

そうなのだ。
たしかにそうなのだ。
いつものようにお薬を飲み、
ただ血栓が飛ぶ日を待つしかないのだ。

わかってはいるものの、
気持ちがどんよりしてしまった。

2年前に倒れたときも
ドクターから再発があるかも!
と何度も言われていたから、
いつまた血栓ができて
それが飛ぶかもしれないと、
常に思って生活をしてきたのに。

実際にできた血栓を目の前にすると
何とも言えない気持ちになった。

次はどうなるんだろう。
手足のまひが出るのだろうか。
それとも・・・

いやいや、考えていたってどうしようもない。
なったらなったとき。
そう思ってやっていくしかない・・・
と夜寝る時に思った。

話は戻るが、
検査結果の中でMRIの画像を見せてもらった。
左の脳の半分がはっきりと白くなっていた。
ドクターは2年前と比べて、
はっきりと白くなっていること、
脳が落ち着いたと考えていいと言っていた。
きっとリハビリしたり、
いろんな刺激で脳は回復する可能性を
秘めているのだろうが、
夫の場合はあまり回復することなく、
脳が落ち着いたということなんだと理解した。

あとは血液検査で気になるところが
増えたのだが、
そこは経過を見ていこうということになった。

血栓のことは子どもたちにも
ラインでお知らせした。
二人とも驚いた様子だったが、
そういうことがあり得るということは
以前から知らせてあったので、
大きく動揺することはなかった。

この夏に珍しく二人で休みを合わせて
帰省するので、
夫はそれをとても楽しみにしている。

家族4人で過ごすなんて
もう何年振りになるのだろう。

とりあえずそこまで夫の血栓が飛ばないように・・・お願いします。


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