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コーナーから華麗に舞う男の瞳は哀しみの色に染まる~ザック・エフロン~

ACTORS PROFILE Vol. 29

ザック・エフロン
「アイアンクロー」


長後の都知事が選ぶ代表作
「ヘアスプレー」

1987年アメリカ生まれ。コーナーから華麗に舞う男の瞳は哀しみの色に染まる。

 ケヴィン・フォン・エリックは、プロレス界にその名を轟かせた鉄の爪一家の長男だ。彼は強い絆で結ばれた兄弟たちと、リングの内と外で切磋琢磨していたが、徐々に体と精神を追い込まれていく。

 ▲エフロンと聞くとどの作品を思い出すだろう。「ヘアスプレー」?「ハイスクール・ミュージカル」?いずれにしても、エフロンといえば歌って踊れるパフォーマーだ。「ヘアスプレー」では人気者の爽やかな青年リンク役でキラキラと歌に踊りに弾けていた。自分の思いに一直線の純真なキャラクター像も良くハマってた。「ハイスクール・ミュージカル」での活躍をみても、歌やダンスの才能は揺るぎないことが分かる。ディズニースターとしてアイドル的人気を博した彼だが、2010年代に入るとコメディ作品でその溌剌とした魅力を発揮する。

「ヘアスプレー」より。爽やか時代。
「ネイバーズ」より。ムキムキ時代。

「恋人まで1%」や「ネイバーズ」「ダーティ・グランパ」「ベイウォッチ」「ウェディング・フィーバー」等々、多数のコメディ作品に出演し、デ・ニーロと羽目を外したり、海岸線でレスキューしながら羽目を外したり、結婚式で羽目を外したりと大忙し。特に「ネイバーズ」でのパーティー好きの大学生の役はおバカに振り切っていて頼もしかった。その一方で、シリアスなドラマでは一味違う雰囲気を醸し出す。「ペーパーボーイ」ではニコール・キッドマンをはじめ、個性強めの助演たちに囲まれながら主演として頑張っていたし、「テッド・バンディ」ではシリアルキラーのテッド・バンディを演じた。エフロンの瞳がピュアなだけあって異質な怖さを発散している。

 ▲今作「アイアンクロー」では実在のプロレスラー、ケヴィン・フォン・エリックに扮して、ハードな演技を披露しているそうだ。父親にして強権的なコーチの存在や競争激しいプロレス界に揉まれて、心と体が悲鳴を上げる様をじっくりと見せていく。段々と曇っていくエフロンの純粋な瞳に胸を痛める。

 ▲兄弟愛の映画でもあるということで、ジェレミー・アレン・ホワイトやハリス・ディキンソンらが演じる弟たちとのケミストリーやプロレスシーンも圧巻。華麗にプロレス技を決める姿に、ダンスで人々を魅了したエフロンの進化を見る。


ザック・エフロンの関連動画

・ザック・エフロンのインタビュー映像

・ザック・エフロンとキャスト達のインタビュー

・アカデミー協会でのインタビュー


おまけ

やっぱりこれだ。

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