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早期退職 第15話 退職後の生活-⑩ (家事)

 昔は郊外の庭付きの広い家に憧れていた時もあったが、掃除をやり始めてからは、そんな考えは微塵もなくなった。
退職後、洗濯、掃除、洗い物といった家事をやるようになった。ひとつは、やはり何もしないというのはマズイと思ったからだ。また、毎日やることがあると生活にリズムが出る。
 
 もうひとつは、退職して家でゴロゴロしていると、よく言われる粗大ゴミ扱いされるのが嫌だったからだ。
退職してから家庭内がギクシャクするというのは、旦那の粗大ゴミ化が主な原因ではないかと思う。この粗大ゴミの質が悪いのはしゃべることである。
普通の粗大ゴミは当然何もしゃべらないが、この粗大ゴミはしゃべるし、その上に文句も言う。つまり最悪なのである。
 
 家事は、独身時代に一人暮らしでやっていたのでそれほど苦ではなかった。ただ、家事にかける時間と労力について非常に無駄に感じるようになった。結構大変であるし、面倒くさいというのもある。そこで、機械でできるものは、なるべく機械でやるように変えた。
 
 具体的には、ロボット掃除機を購入した。掃き掃除と拭き掃除ができるものをそれぞれ購入した。それから洗い物も自動食洗機を購入した。それなりにお金はかかるが、これにより、これまで掃除、洗い物にかけていた時間と労力を浮かすことができるようになった。あと、洗濯機も食洗機も少し大きめのサイズを買ったほうがいいと思う。そうすれば、何回も回さずに済むし、節約にもつながるからだ。
 
 節約もそうだが、この浮いた時間と労力を有意義に使いたい。それと、節約、家事にも、また全体的にも言えることだが、完璧を目指さないことである。大体八割くらいできればよしとする。
それでもしんどいようであれば自分の中で、八割できれば「OK」とする。要は、自己採点で八割だったら「OK」とするのである。
言葉は悪いが、家事はとにかくいかに手を抜くか、楽をするかということを考えてやっている。
 
 あと、洗濯物は干した後は取り込みまでやるが、たたまない。基本、ハンガーにかけたものはそのままだ。下着類は、各自のネット袋にそのまま放り込むだけ。あとは各自がたたむなり、整理すれば良いと考えている。ハンガーは、七個ぐらいまとめて吊るせるものが百円ショップで売っているのでそれを購入した。取り込んだハンガーをそれにまとめて吊るして、各自の部屋に持っていくようにしている。これだと楽である。
 
 ただ、トイレ掃除だけはどうしても苦手だ。こちらも一応ロボット掃除機にやってもらっているので楽ではあるが、便器、便座の掃除は手作業となる。これが辛い。


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