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お寺の掲示板 【No.22/柊原のお寺・真宗寺/2022.11月】



【掲示板の言葉】

その篭(かご)を水につけよ


●『蓮如上人御一代記聞書(れんにょしょうにんごいちだいきききがき)』という御聖教があります。本願寺8代目蓮如さんのエピソードや門徒に向けての諸訓誡、蓮如・実如両上人に関係する人々の言行等も記録された書物で、編者は不明です。
すべて短い箇条書きになっていて、大谷派の『真宗聖典』では全316条が収めています。 その中に、以前このLINEにて紹介した「信・不信、ともに、仏法を心に入れて、聴聞申すべきなり(第309条)」や、「仏法は、讃嘆・談合にきわまる。能く能く讃嘆すべき(第201条)」など、真宗門徒にとって仏法を聴聞することの重要性、また、その姿勢や心得について述べられています。

●さて、今回の法語もこの『聞書』の中に収録されているお話ですが、本願寺8代目蓮如さんに、ある人が「仏教を聴いている時は、なるほどなるほどと思っても、しばらくするとすぐ忘れてしまいます。まるで、篭(かご)で水を汲もうとしているようです」と言いました。
それに対して蓮如さんは「その篭を水につけよ」と返しました。

篭とは私。仏道の歩みは日々の聴聞に尽きます。


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