見出し画像

自分と同じ私がもうひとりいたら

好きなところも嫌いなところも、他人のことはよく見えるのに、
自分のことはよく見えない。
歳をとって気がつくこともあるけれど、それではもう遅かったりもする。
もし自分と同じ私がもうひとりいたら、私はその人を好きになれるのだろうか?

ある集まりで気になる人を見つけた。
部屋の隅にポツンと座ったおとなしそうな人。
美人でもなく、スタイルが良いわけでもなく、何だかその服センスが悪い。
見た目はどこにでも居そうなごくごく普通の人。
その後始まった自己紹介では、なにやらお菓子とお茶が好きなのだという。
これと言った優れた才能もありそうにはない。
興味を引くようなこともなさそうな人。
でもなぜか気になるその人。
私は思いきってその人に声をかけてみた。
「こんにちは」
その人はじっと私を見て、何も言わずニコリとチョコを私に1個差し出してくれた。

いつもカフェでひとりサンドイッチを食べながら、カフェラテを飲んでいる人がいた。
今日はどうやら卵サンドにカフェラテのようだ。
先日はカツサンドにカフェラテだったのを私は知っている。
そして彼女はいつも食べ終わると、タブレットを出してnoteを読んでいる。
気になった私は、思いきってその人に声をかけてみた。
「こんにちは、もしかしたらnoteのクリエーターさんですか?」
彼女は驚いた顔で私を見ると、タブレットをカバンにしまい何も言わず帰ってしまった。
ずいぶんと愛想の無い人だと思ったが、彼女が去った後のテーブルには❤️が1個そっと置いてあった。

少数民族が暮らす山奥を私は旅していた。
そこは時間がゆっくり流れ、どうやら現代とは遠くかけ離れているようだった。
彼らの暮らしぶりは決して裕福では無いものの、その証拠に子供達の衣装はボロボロだった。
それでも子供達は笑い無邪気に走り回り、好奇心いっぱいで見知らぬ私を取り囲んだ。
その時、私はなんだかその中の一人の女の子の目に自分を見たような気がした。
「大きくなったら何になりたいの?」私はその子に声をかけてみた。
するとその子はじっと私を見つめ、私を指差すのだった。

自分の嫌なところはたくさんある。
ダメだなと思うこともたくさんある。
でも私という人、もしかしたら一番信頼できる大切な人かも知れない。


チーズケーキ二ャよ

お茶にしましょう
やっぱりお菓子とお茶が好き
なぜか気になるチーズケーキ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?