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雑記②「2022年の正月に感じたこと」

1.マナー

 大人になるにつれて「知っておかなきゃいけないマナー・常識、冠婚葬祭の礼儀作法」が増えてきます。しかし、「なのに教わっていないこと」の多さに驚かされます。
 これは僕の親戚が過剰すぎる気もしているのですが、ちょっとした礼儀を欠いただけで関係性が一瞬でギクシャクする様を何度か見ました。
「自分が二十歳になる」という事実がそれへの恐怖を煽ってきます。

2.お年玉

 僕の想像ですが、今年もらったお年玉が最後のお年玉な気がしています。
そんな中でふと思ったのですが、この先の人生、僕はお年玉をあげる側になるわけじゃないですか。
そうなった時に、「自分が誰からお年玉をいただいてきたのか」って結構重要だと思うんですよね。
これを読んでくださっている高校生くらいの方は、そこを意識しておくとあげる側になった時に困らない気がします。
まぁ、ネットで調べれば、”誰にあげるのか”の相場くらいはすぐ出てくるんだと思いますが....。

3.会話なんてみんな覚えていない

 祖父母の家に行くと、毎回と言っていいほど「家から大学までの距離」「家から大学までの所要時間」「家から大学までの交通手段」を聞かれます。
もう大学2年だと言うのに。
祖父母なので「まぁ仕方ない部分もあるよな」と思います。
 ですが、バイト先の人とちょっとした会話をする時にもこれを感じる時があります。3分くらいの”小休憩”で、バイトを取りまとめる社員さんとちょっとした会話をする時があります。特に中身もなく、社員さんが沈黙を気まずく思って話しかけて下さっているんだと思います。
内容としては、「バイトない時とか暇な時とかどんなことしてるの?」くらいのものなのですが、「この前全く同じ会話したけどな〜」となることが結構あります。相手も本気で「暇な時何してるか」を僕なんかに聞きたいわけがないと思うので、向こうも所詮は建前で、何を聞いたかまで意識してるわけないんですよね。
 で、「建前の質問に本当のことを答えるべきか否か」という問題が僕の中ではあります。
どうせ記憶に残らないような建前の質問に対して一生懸命自分のことを答えるのが馬鹿馬鹿しく思えてきてしまいます。
人と話すという行為は僕からしてみれば考えることが多くて簡単にできることじゃないので、その労力を使う意味があるのかというのを考えてしまうのです。
自分が“異様に人との雑談を覚えているタイプ”の人間ということもあり、そういう人が自分以外にもいる可能性も考え始めると頭がパンクしそうになります。
すでにオーバーヒート気味ではあります。

4.使われなかった海苔

 おばあちゃんが「手巻き寿司できるように海苔切ったよ」と用意してくれていたのですが、結局みんな寿司か刺身として食べたので誰もその海苔を使いませんでした。
 最近、「結婚前提で結婚式場を抑えていたけどしなかったYouTuber」がいましたが、そういうのを見ると心が握りつぶされる感覚になります。
他にも、大人数の飲み会の予約や大量のお弁当の注文をドタキャンして食べ物が余ってしまった、みたいなニュースを見ても同じ感覚になります。
あと、「ごめん、きょう飲み会行ってきたからご飯いらない」みたいなやつでもなります。
 まあとにかく、人の善意が踏み躙られている様子を見るのがすごくつらくなります。
 僕は、せっかくおばあちゃんが用意してくれた海苔が誰にも手をつけられなかったのがすごく申し訳なくてそれを醤油に付けてご飯を巻いて食べました。

5.ワサビ

 ばあちゃんが、味噌汁にすぐ一味を入れようとしてきます。
僕は見栄を張れば“入れない方が好き”、本音を言うと“苦手”なのでできれば一味を入れないで欲しいです。
ここ2年くらいで僕はようやくわさび、ラー油、からし、ガリあたりを食べられるようになりました。
でも僕は「美味しいから一回食べてみ?」と強制させるような人間にはなりたくないなと思います。

 先日、親戚にお歳暮として抹茶味のバームクーヘンを戴いたのですが、妹が「抹茶好きじゃない」と言っており、つい「美味しいから食べてみなよ」と言ってしまいました。
結局、妹は「食べてみたらおいしかった」と言って完食していたのでギリ良かったのですが、禁句であるこの言葉を言ってしまいました。
 これを機に、改めて、言わないと誓います。

6.陽キャ

 とあるラジオを聴いていて、パーソナリティの方が「普段私たち陽キャだからさ」と言っていて個人的に結構驚きました。
 と言うのも、僕は「陽キャには”陽キャ”という自覚がない」んだと思っていました。
いわゆる陽キャという人たちは、”みんながヘコヘコしてくれる”という状況がニュートラルで、”陰キャ”側が先に下がることで”相対的に陽”になっているんだとばかり思っていました。
ですがそもそも”陽キャ”側が先に上がることで"相対的に陰キャ”という存在が生まれているというのもあるのかもなと思いました。

(完全に見下されまくってますね。)

7.運転免許

 18歳を超え、親戚から「免許持ってるんだっけ?」という話をふられる機会がすごく多いのですが、その度に父親が「東京にいるうちは使わないからさ」と言っていました。
僕はこれを「免許講習代は出してやらないからな」という意思表示だと受け取っていたのですが、少し違ったようです。
 先日、例の如く「免許持ってるんだっけ?」と聞かれたので、「まぁ、取るなら大学生のうちがいいかなと思うんですけど、....」くらいまで喋ったところで父親が口を挟んできました。
大まかに要約すると「東京だと使わないし、ペーパードラーバーになるなら勿体無いし、車欲しいとかにもなるし、友達の車とかレンタカーで変な事故起こされても困る。だからその可能性は根っこから潰す。免許は持たせない。」と言い切りやがりました。
 なるほどね。
人間、酔ってる時が一番本音言うんだから。
友達と変なノリで遠出したり酒飲んだりし交通事故起こすタイプのアホ大学生だと父親に思われてるのがすごく心外です。

 正味、僕は親に講習代を出してもらう気なんかさらさらないし、正直車を運転したいし、個人的に自分が免許持ってない男なのはちょっと嫌なので免許講習は自腹で行く気まんまんだったんですが、「事故を起こされるのは困る」という言い分は、まあ、納得です。
この家庭の方針を破って免許取って、車で事故起こして、最悪死にでもしたらどうしようもないですもんね。
僕がこのまま東京に住み続ける確証もないけど、「今東京にいる」という理由だけで免許を取らず、そのままずるずるいって、最終的に生きる中で不便を被ったとしても、その責任は僕には一切ないので、黙って従おうかなと今は思っています。


 大学の先輩に「免許持ってないの?」と聞かれて「持ってない」と答えると、「親厳しいの?」と聞き返されることが多かったです。
僕的には厳しいという印象がなかったので「そんなことないんですけどね…」といつも返していましたが、その全ての返答を撤回します。

 僕の親は厳しいです。

8.昔の写真、昔の話

 ばあちゃん家に行くと、すぐ昔のアルバムを引っ張り出してきて、自分が生まれた時の話とか、小さい頃の口癖や出来事とかを聞かされます。
何回も聞いたエピソードだし、なんてリアクションするのが正解か分からないからやめて欲しいです。
正直、自我もクソもない頃の自分の話なんか知ったことではないですからね。
変に冷笑の対象にされて、良い気は全くしないので。

9.寂しいわけねぇだろ

 「一人暮らし始めて2年だけどどう?寂しい?」って聞いてくれているところ申し訳ないんですけど、寂しいなんて一回も思ったことがないです。
期待に沿った回答ができる息子じゃなくて申し訳ないですね。
一人だと本当に自由で楽で良いんです。
これを聞かれた時、僕はいつも濁し気味にやんわりと「寂しくない」と言うのですが、今回は「テレビを好きに見れるから良い」と理由をつけてみました。すると母親に「実家でも自分の部屋にテレビおけば見れるじゃん」と言われました。
 じゃあ聞きますけど、高校生の時に「部屋でテレビ見たいからテレビ買って」って言ったら買ってくれてたんですかね?
「録画もしたいからレコーダも買って」って言ってたら買ってくれてたんですかね?
買ってくれたとは到底思えないですけどね、僕は。
「私はバイトして買ったよ」って言われましても、うちの高校バイト禁止だったもんで。

 ばあちゃん家で「これ余談なんですけど・・・」をみていた時、「風呂入る?」「まだ、後でいいや」という会話を3回くらいしました。
最後の方は向こうも少しイライラし出して「後ろ詰まってるから」みたいな。
だから一人がいいんだよ。
部屋にテレビがあっても解決しない問題があるのよ。

10.19年と9ヶ月

 僕が生まれた3ヶ月後、僕の祖父は咽頭がんを患い、手術の末に声を失うことになりました。
それから20年弱の月日が経ちましたが、祖父は今も元気です。
何度か入院をしたタイミングがあり、お見舞いに行ったことがあります。
写真を見せて「これ誰?」と聞いても名前がわからないという状況が何回もありました。
2021年の春、入院の知らせを聞きお見舞いに行きました。
行った時にはすでに祖父は退院をしていたのですが、その時の様子では僕が誰なのかはわかっていない様子でした。
身振り手振りで「コイツは誰だ?」、と。
父親が「あんたの孫だわ」と言うと、祖父は笑っていました。笑。

2022年の正月。
祖父母の元を訪ねると、そこには元気そうな祖父の姿があり、安心しました。

 夕食を済ませ、僕は課題をやろうとパソコンをパチパチしていました。
課題に集中していたので会話まで聞き取れていなかったのですが、祖母の「まぁええって。さっき食べたところだで。」という声が聞こえてきました。

 その後、テレビを見て、風呂に入って、片耳でラジオを聴きながら僕は祖母と話していました。
「〇〇の成人を見れて嬉しい」なんて言ってくれて僕も嬉しくなりました。
そんなことを話している中で、祖母が「さっきじいちゃんが(身振り手振りで)『〇〇にご飯だしたれ』って言ってた」と言いました。
おそらく「まぁええって。さっき食べたところだで。」の前のやりとりだと思います。
続けて「写真を見せて指さしたら『〇〇』って名前ちゃんと言ってたよ」とも教えてくれました。
年に数回しか会えないしもう忘れちゃってるかなと思っていたのですが、名前をしっかり覚えてくてていたのが涙が出るくらい嬉しかったです。

 祖母が言っていたのですが、祖父は僕のことを「”息子”の息子」としてちゃんと認識してくれているらしくそれがとても嬉しかったです。
 僕にはふたり伯母さんがいて、それぞれ3人ずつお孫さんがいます。僕の祖父母からするとひ孫です。
すごく変な願望ではあるんですけど自分の子供を見せてあげられたら良いなぁとか思うのですが、僕にはあと25年くらいかかりそうです。

 祖父母に成人するところを見せることができで、正直僕は嬉しいです。
これからもお元気で、お体に気をつけて、長生きしてください。
ひ孫を見せに、伺いに行きます。

11.お母さんが「福袋は売れ残り」って

 祖父母の家に行くと、いつも従兄弟の子供たちが会いにきてくれます。年に数回しか会えないですが、会えると本当に嬉しいです。
 この前幼稚園のお遊戯会の写真を見た気がするのに、聞いたらもう小2と小4らしくて時の流れを感じました。
その小2の子が、祖母が持っていた福袋を見て「おかあさんが福袋は売れ残りって教えてくれた!」と無邪気に言っていました。

 僕の祖母が、小2の子の髪の毛を触りながら「おかあさんににて髪の毛サラサラだね。遺伝だね」と言いました。すると小2の子が無邪気に「遺伝って何?」と質問しました。

 「この世の中、知らないこといっぱいあるよな〜」と応援したくなりました。
叔母さんが言ってたんですけど、小2の子は最近九九を覚えたばっかりらしいです。

がんばったね。
「頑張ったで賞」を僕があげようと思います。

12.オンラインでかわいそう

Q.「オンラインでかわいそう」
A.「大きな声では言えませんが、オンラインの方が楽です。」

Q.「友達できなくてかわいそうだよねー」
A.「対面でもどうせ友達できないから、オンラインの方が楽です。」

13.バランサー

 妹は、悪く言うと「遠慮がない」です。
出された料理に対して平気で「好きじゃない」「いらない」「おいしくない」とか言います。
だから僕はバランスを取るのに必死です。
馬鹿なふりして「じゃあ、俺貰おっかな〜」みたいなことを言ってそのよそわれた料理を食べます。

家族でショッピングモールに行き、買い物が長いと「疲れた〜早く帰ろ〜」と言い出すので、「椅子座ってきて良いんじゃない?」とか言います。
これをほっとくと、途中で父親が「じゃあベンチで座ってろよ」とキレるのが目に見えているので先手を打ちます。
これは父親への不満なのですが、出先でイライラの勢いで怒るのは誰も得しないからやめた方がいいですよ。

こっちが大変だからやめてください。
外出は楽しく終わらせてくれよ。

14.失礼を言える人間

 妹が親に「お年玉まだ〜?」「お年玉少な〜」とか平気で言うのでこっちは内心ヒヤヒヤが止まりません。
おそらく今年でお年玉をもらうのは最後なのでアレですが、僕は受け取る時に「お年玉をもらえるとはさらさら思っていない感じ」を出します。
「すみません、ありがとうございます、わざわざ僕なんかのために申し訳ないです、恐縮です、大切に使わせていただきます」くらいの雰囲気は醸し出します。
なんと言語化したらいいのかわからないのですが、思春期のイキりで斜に構えてスカしてだるそうにボソボソと「あざま〜す」みたいな受け取り方は僕にはできないし一回もしてこなかったです。
ちゃんと立ち上がって両手で受け取って過剰なくらいにヘコヘコします。
「礼儀正しいと思われたい」というのも少しありますが、相手の目に失礼に映るのが嫌なんです。

15.ラジオなんか

 ばあちゃん家に行くにあたって、僕はごく当たり前のように携帯ラジオを持って行きました。
帰り支度をしている時、父親にその携帯ラジオを見られて一言「ラジオなんか」と言われました。
言葉を捕捉するなら「ラジオなんか(持ってきてるんだ)」だと思うんですが、この「なんか」がすごく気に障ります。

 僕がCreepyNutsのライブに行ったと言う話をした時、父親に「最近Creepy Nutsにハマってるんだ」と言われました。

 僕が星野源のUTを買いにユニクロに行くんだという話をした時、父親に「最近星野源にハマってるんだ」と言われました。

 終いには、「最近いろんなブームきてるね」とまで言われました。


なんですかね。
そんな一過性の”ブーム”という感覚で俺はラジオを聴いてないし、Creepy Nutsのライブにも行ってないし、源さんのUTも買ってないです。
あんまり舐めないで欲しいです。


16.「悩まなくて良いからね」

 まあこれは優しさの内なんだと思うんですが、「悩んだりしたら熱い風呂入って忘れな」「肩の力抜いて生きな」みたいなアドバイスを祖父母や親戚がしてくれる時があります。
こんなことを言われても、正直心には全然響かないです。
思ってることをオブラートに包まず言うと、「俺の人生なんだから好きに悩ませろ」とイライラしてしまいます。
noteを1年半くらいやってようやく気がついたことなんですけど、僕は「ああでもないこうでもないって悩んで考えてる自分」が好きです。
自分が考えてることを披露する場なんて全くないし、そもそも欲していないし、僕にはnoteに書き殴ることで精一杯なんですけど、別に悪い人生ではないと思っています。
残りの人生がどれくらいか知りませんけど、好きに悩ませてください。

俺はそれで満足なので

17.乖離

 僕は、自分に関する「他者からの認識」が「自分の認識」とかけ離れていればいるほど嬉しさを感じます。
他人から「優しいね」とか言われると、自分の頭を渦巻く自意識やプライド、価値下げマインドをしっかりと隠し通せているのがすごく嬉しくなります。



#218  雑記②「2022年の正月に感じたこと」
#note書き初め #エッセイ


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