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1.又吉直樹『人間』(角川文庫, 2022) 【読了:2022.05.08】 ”読書”という行為への抵抗が、敬愛する何人かのお笑い芸人さんの書くエッセイによって少しだけ薄れた感覚がある。そんな最中、僕はお笑いコンビ『ピース』の又吉直樹さんのYouTubeチャンネルを視聴しまくっていた。この文章を書いている現在、僕は又吉さんのオフィシャルコミュニティ『月と散文』に加入しようか迷っているくらいである。そんな中で『人間』という小説が文庫化されると知り、好きな人のエッセイばかりを読ん
小説『死にがいを求めて生きているの』の登場人物の一人が、物語の中で人間を大きく3つに分類した。2種類の“生きがいのある人間”と、1種類の“生きがいのない人間”。あなたはどれに当てはまるのでしょうか。 このnoteを読んでいる人にも、この小説を読んでタイトルの「死にがい」という考えに風穴を開けられてほしい。ぜひ、読んでみてください。 1.順位 この本では、ナンバーワンからオンリーワンの社会に変化していく様子とそれによって生まれた新たな苦悩が描かれている。その中でも印象的だ
この小説の主となるのは、シロイヌナズナ(通称:ペンペン草)の葉っぱの研究に精を注ぐT大院生の“本村紗英”と、町の食堂『円服亭』で店員として働く“藤丸服太”の二人である。本村が属する『松田研究所』と藤丸が勤める円服亭の周辺の人たちの優しい雰囲気の中で話が進んでいく。 「愛」とは何なのか、延いては「好き」とは何なのか。何故ゆえに愛を抱き、何故ゆえに好意を抱くのか。この小説はそれらを全部横たえて、読み手を包み込んでくれます。 藤丸の、本村に対する気持ちも素晴らしいなと思い
僕はスーパーでレジ打ちのアルバイトをしているので、それはもうたくさんの学生、社会人、ご年配、カップル、夫婦、子供連れ、家族連れの接客をすることになる。僕がバイトを始めてからはまだ1年半ほどしか経っていないが、始めた頃はベビーカーに乗っていた赤ちゃんが今はよちよち歩いていたりする。自分の親の少し上くらいの世代の人が急に赤ちゃんを抱っこしていたりして、お孫さんなのかな〜と思ったりする。この前までポイントカードを持っていなかった若めの男女2人組が、いつの間にかポイントカードを作っ
はじめにnoteを始めてから読書をするのがより楽しく感じるようになった気がする。本を読んだ感想を自発的に書くようにもなった。小学生の夏休みの「読書感想文を書くための読書」はあんなに退屈なものだったのに、「読書を楽しむための読書感想文」はこんなにも有意義なのかと思わされる。僕はそんなにたくさんの冊数を読んでいるわけではないが、「この本を読んでよかった」とこんなに思える小説に初めて出会った。 1.感情移入この本を読み始めた時は何の疑いもなく主人公の「永山」の気持ちで読んでいた。
いきなりですが、誤字脱字がおそらく大量にあると思うので広い心で受け止めてくださると嬉しいです。 はじめに 発売日の朝一で近所の本屋に走って買いに行き、9:30には一丁前にコーヒーを入れて、机に向かって本を読み始めました。 最後にナナメの夕暮れ(単行本)を読んだのが4月の終わり際だったので、もう7ヶ月経っています。「明日のたりないふたり」よりも前ですね。 文庫版のために書き下ろされた17,000字だけを読んでも良かったのですが、「最初から読み返した方が絶対良いよな」と
昨日の今日で「社会人大学人見知り学部卒業見込」と「ナナメの夕暮れ」を約1年ぶりに読みました。言い方は変ですが、「正直こんなに自分に刺さるとは思っていなかった」です。確かに一年前にこの2冊を読んだのですが、その時は若林さんに共感した気になっていました。正直、若林さんの生み出す日本語は美しすぎると思います。僕の語彙力では文意が理解できないことも多かったです。社会人大学に「二律背反」という節があり、内容をめちゃくちゃ要約すると「二律背反する感情や主義が一つの作品に同時に収まってい
最近大学で簡易版のビブリオバトルをする機会があって久しぶりにこの本を読んだので、もう一回感想文(?)を書いてみようと思う。 この本はお笑いコンビ’ハライチ’の岩井さんのエッセイである。ある日僕は本屋さんでこの本と運命的出会いをした。出会いはとても単純で一目見てタイトルに惹かれた。 本の冒頭で 「まあまぁ世に名前が知れているコンビの、影に隠れがちな方。しかしネタは10割そっちが書いている。ラジオのレギュラーがあり、ラジオだとテレビでは陰に隠れがちな方が割と目立っていて、
やっと。 僕がこの本を古本屋で買ったのが10月24日。それから結構な月日が経った。 2020.12.10(木)24:00、ハライチのターンが始まると同時に僕はようやくこの本を読み始めた。 というのも、その週の金曜日に授業でビブリオバトルをする必要があったからだ。 前日にその存在を思い出し、重い腰を上げた。(ラジオのTFもそうだが、基本的には始めるのが億劫なだけでやって後悔することは少ない。) 理由 この本は哲学者でありながらお茶の水女子大の名誉教授でもある土屋賢二さん
購入してから4ヶ月経った先日、ハライチ岩井さんの著書、「僕の人生には事件が起きない」にようやく手をつけた。 今から4ヶ月前。 僕は近所の本屋さんに若林さんの著書を探しに行った。 まずは文庫コーナーに行った。 無事社会人大学を見つけた。 次にタレントエッセイコーナーを探すがナナメとカバーニャは置いていなかった。 しかしそのコーナーで僕はとある本に目を惹きつけられた。 その本こそがハライチ岩井さんの本だった。 ちょうど前週の放送回からラジオを聞き始めていたため、タイトルをひと目