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【読書感想文とは言えない何か】

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読書感想文と少しの自分語りです
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2022年12月の記事一覧

読了日記2022

1.又吉直樹『人間』(角川文庫, 2022) 【読了:2022.05.08】 ”読書”という行為への抵抗が、敬愛する何人かのお笑い芸人さんの書くエッセイによって少しだけ薄れた感覚がある。そんな最中、僕はお笑いコンビ『ピース』の又吉直樹さんのYouTubeチャンネルを視聴しまくっていた。この文章を書いている現在、僕は又吉さんのオフィシャルコミュニティ『月と散文』に加入しようか迷っているくらいである。そんな中で『人間』という小説が文庫化されると知り、好きな人のエッセイばかりを読ん

『きみはだれかのどうでもいい人』

書店で伊藤朱里さんのこの著書を見かけた時、心を射抜かれました。今年買った本の中でも5本の指に入るくらい好きなタイトルで、前向きとも言い切れないし、ネガティブとも言い切れないのがとても好きでした。 「きみはだれかのどうでもいい人」。自分にとっての特別な存在も、”だれかのどうでもいい人”。 その”だれか”も、自分にとってはどうでもいい人。 その”だれか”からしてみれば、自分も”どうでもい人”。 ただ、誰しもが「誰かにとっては”特別な存在”である」という事実がそこには横たわる。