巻き込まれて喜んでいたあの日
こんにちは、小夏です。
クラウドファウンディングで「運営に参加する権利」が増えて来ましたね。
お金を払ってボランティアするの?と言われるような内容ですが、個人的にこのやり方はありだと共感しています。
この話はキンコン西野さんが「体験」を売っていると表現していますが、まさにその通り。
今回は、私の経験からそのお話しします。
会えない人と会えるから通っていた
私は3年ほど前に「まちづくりボランティア」に、はまっていました。
「自分の町が楽しくなってほしい」と思っていましたが、その一方参加することでできる体験もありました。
それは普段会えない人に会えること。
経営者やフリーター、マスコミ、県外からきた一流の人。
一介の会社員が話ができないような人と関われる窓口が、私にとってまちづくりボランティアだったんです。
ボランティアという労働を提供することで、その人たちと過ごすチャンスを得ていくという感覚です。
もちろん、そんな人たちの話を聞くとめちゃくちゃ面白い。考え方も計画している企画も人の巻き込み方も、全部が新鮮です。
そうして活動すればするほど、自分の殻が毎週毎週剥がれていくという感覚です。
色んな価値観に触れていくうちに、自分の考えを少しずつアップデートされていく。
だからボランティアに参加することが、私にとってとっても安上がりだったんです。
体験することで、自分の幅を確かめる
私の仕事は専門職だったので、いわゆる民間会社からしてみれば、ちょっと特殊なんです。
だから受付や会計、事務、営業、どの活動も新鮮に感じました。
これらの仕事の何が大変で、何が楽しいのか。
自分は作業の中で何が得意で好きなのか。
本来は社会人になる前に、自分で知っておかなければならないことですが、資格をとって病院で働くから。。。と出来ていなかった。
それをボランティアを通じて実験していました。
例えばライターに興味が湧いたので、実際にライティングさせてもらったことがあります。
まちづくりの知り合いの縁から「市民ライター」になる機会をもらって、街のニュースを取材していました。
その時の経験から、今の副業ライターに繋がっています。
イベント運営の経験があったかこそ、コーディネーター職に飛び込むことができたんです。
ボランティアと仕事にするのではレベルが違いますが、一度試してみることができるのが、ボランティアの良さかなと思います。
コミュニティに参加できる
まちづくりは基本的に一人ではなくて多くの人が関わっているので、自然とコミュニティに参加することができます。
自治体のような団体でなくて、有志で作ったチームなので、価値観も合うので一緒にいてて心地いいんですよね。
そんなメンバーと、楽しそうなことを仕掛けていく経験ができる。
一人じゃできないことも、チームを組むことでできることがある。
そんな経験が刺激的でした。
会社では仕事を選ぶことはできませんが、コミュニティだと自分たちで自分たちの遊び場を作ることができます。
そんなワクワクするようなことを、実際に作る過程も勉強です。
チームを動かす人、企画の立て方、運営の仕方。
私にとってはどれも初めてのことばかりで、ただただ眺めていましたが、この記憶は鮮明に残っています。
集落の時代と呼ばれる昨今で、きっとこの経験が生きると信じています。
誰にでも役割がある
まちづくりに参加していた時によく聞いたのが、「誰にでも役割がある」ということ。
会社にいると「できる人」「できない人」「勝ち組負け組」のような基準がありますが、そこではそんなものがありません。
学生でも、フリーランスでも、女性でも、高齢者でも、そこにいる限り何かしらの役割があるから、それを全うしようね、と。
でもそれってよく考えたら当たり前で、街って誰か特定の人のものじゃない。
生まれてから死ぬまで、色んなライフステージが関わって文化と歴史が作られていく。
そう思うと、どんな立場の人も主人公として受け入れられる町が必要なんだろうなと思います。
これは誰でも使えるようなものにして、つまらないものを作った方がいいと言っているわけではないです。
街っていわゆる「できる人だけ」で作られないということ。
うまく役割を回して、みんながそれぞれ当事者意識を持つことが大切なのかなと感じました。
面白さの定義は関係性の深さ
最後に「これからの面白い」について、ある言葉が強烈に残っているのでご紹介します。
これからの面白いは「関係性の深さ×意外性」ということを教えてもらいました。
つまり、自分と仲が良い人が挑戦しているほど、面白く感じるということです。
どこかの知らない人では実態を感じないというのは、どこか納得しませんか。
だから大きなイベントより、地元の友達の企画の方が参加したくなるし、友達のクラファンに応援するくせに、遠く国の難民基金には何もしていないという状況が起こる。
別の言い方にすると「ファン」になって、応援する感覚です。
キンコン西野さんもこの辺り強調されていますね。
だから、ファンを増やす=つまり深い関係性をたくさん作る方が絶対的に有利。ということじゃないかなと思います。
そこに意外性という勝負に出ると、応援してくれる人がきっと多いはず。
私は当時、まちづくりで挑戦している人を、市民ライターとして積極的に取材に取り上げていました。
そうやって関われてるのが、嬉しいし楽しい。
そんなサイクルを、幸せっていうんじゃないかなと思います。
まとめ
当時はまちづくりボランティアをしすぎて、一部批判をもらっていました。
ボランティアでタダ働きさせられているだけじゃないかとか、ボランティアでやることでプロの仕事を奪っているとか。
確かにそれは一理ありますが、実際に人が行動させるのに魅力が必要で、それがその時に言語化されていなかった「体験」でした。
キンコン西野さんの「エンタメ研究所」で、色んな情報を仕入れるたびに、昔活動していたボランティア経験は間違っていなかったんだなと思います。
この貴重な経験を、次に生かしていきたい。
最後まで読んでいただきありがとうございます。こうやって日々感じたことを、つらつらと書いています。よければ、コメントや感想をお願いします。