見出し画像

自分の気持ちを初めて考えるきっかけとなる〜Little Blue Little Yellow

本屋 リトルスマーティーパンツ in NYC/世界の良質な厳選絵本を低価格でお手元に

リトル・スマーティ・パンツからうさぎさん(およそ0歳)コースの3月にお届けした絵本は、Little Blue and Little Yellow by Leo Lionniです。

リオは、イタリアンーアメリカン作家です。彼が29歳の時にアメリカに来ました。スイミーやフレデリックで有名な彼は4回もコールデコット、オナー賞を受賞したのですが彼の初めて描いたと言われる、子供向け作品がこのLittle Blue and Little Yellow (1958年)です。

あらすじ

小さなブルーと小さなイエローは近所の一番仲の良い友達同士です。彼らは、同じ色のママとパパがいます。人間の子と同じように、かくれんぼをしたり公園で遊んだりします。ある日ブルーがこっそり家から出てイエローを
探しに行くのですがなかなか見つかません。やっと見つけた時に嬉しさあまりハグをしたら色が混ざってグリーンになりました。家に帰るとお互いの親からうちの子ではない、と拒絶され寂しくて泣き出します。その水でグリーンが溶けてまたブルーとイエローに戻ります。ブルーの親たちは嬉しくてイエローにハグをするとグリーンになり、やっと何が起こったか理解します。


ネイティブスピーカーが読み聞かせしている動画がありますので、下記Yotubeをご参考ください。

読み聞かせのポイントについては以下をご参考ください。

(1)色って不思議
著者のリオは、若い頃イタリアで有名な画家でした。絵の具を混ぜたりしている時にこの素敵なアイデアが生まれたんですね。
子どもはぬりえが大好きです。毎日、色に溢れた生活をします。1歳になるとどんどん見えなかった色が見えて、世界がとっても美しくみえるものです。そういったタイミングでこの絵本を読み聞かせしてあげ、色の世界を紹介してあげることは、子どもの脳を刺激することに繋がるでしょう。

(2)ブルーの感情が共感できる
子ども向けにしては、結構なドラマがある内容です。
ブルーが家からこっそり出た後、迷子になり、家に帰ったら親から拒絶。
きっと子どもは恐怖を感じるでしょう。ただ、最後はハッピーですので
子どもたちが何回も読みたがる絵本の1冊なのです。ブルーが●●君だったら今、悲しいのかな?怒っているのかな?●●君はこう思うのかな?そんな投げかけがとても自然にできる素晴らしい絵本です。

(3)自己認識を客観的に学べる
多種多様な人種だったり宗教だったりするアメリカでは小さな頃から、自分が他の子と違うということを必然的に感じる環境です。著者もヨーロッパで育ちアメリカに移住していますので、色々な逆境があったのでないのでしょうか。とはいえ、1−2歳の幼児はまだその感覚がありませんし、日本のようにほぼ同じ人種が多い環境ですと自分が誰なのかわざわざ観察をしたりしないですよね。
自分がママとパパから生まれてきた唯一無二の存在ということを、小さなうちから認識することは非常に重要と考えられています。自分がお友達と違う家庭環境だったり、兄弟でも違う感情を持っていたり。みんなと同じでなくてもいいんだよというメッセージを子どもと一緒に考えることができます。



お子様との読み聞かせの時間がよりよいものになりますように。
Let’s read-aloud!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?