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ぐりんびー物語プラス ☆ぐりんびーの虹色の風船1/3 独り旅



ちょっとだけの雲がサワサワして
ミミちゃんが大好きな空模様

どっから空か
どっから海かわからないほど
高く澄んだ森の方向の空からは
拾い集めた落ち葉の香りがして
もう
暑くなく気持ち良い海風と
森の香りがミックスするから
秋だってわかる様な気がして

でも穏やかな日の光なのに
キラキラと海に反射した太陽の顔は
ミミちゃんにとって
ほんのすこし眩しかったりして

「そうだ
秋になったんだ
なんだか空気まで美味しくなっちらう

100年の孤独うさぎ
アナスタシア
シルバーグレーの
うさぎ婆ちゃんに会いたいなぁ…
まだあの古ぼけた
樫の木の根元に住んでいるかなぁ」
なんて子首かしげ
カレンダーを見るミミちゃん

「あら!
危うく忘れるところ
明後日が満月!
月兎の日…約束の日だわ

どんぐり帽子と
50本の人参持って
会いに行かなくちゃ
でもどうやって?
急がないと間に合わないよ」

ミミちゃんのガサゴソが
始まりました

ぐりんびー村の大きな飛行風船
アナスタシアと一緒にみんなで
作った飛行風船に乗って行こう」


北の森のお蚕さんからとれた糸
アナスタシア得意の草木染めで
七色の虹色に染め
こんにゃくゼリーで接着すして
これでカンペキって
言いながら作ってくれた風船
昔は飛行機爆弾とかも
作らされたアナスタシアは物知り婆さん



「今は誰かを助けたり
災害時に駆けつけたり
グリーンビー村の
平和の虹色幸せ風船かもね!」
一人で吹子を使って
風船を膨らませている
ミミちゃん

「道に迷っそうだけど
1人で行けるかなぁ

森のふくろうさんと
一緒に行こうかなぁ
心配だなぁ
でも私だって1人で行けるよ
きっとね

だって
大好きなのアナスタシに
会えるんだもの」とミミちゃんは大きく膨らんだ虹色風船に
人参をつけたら
大空に旅立ちました

爽やかで
気持ち良い
秋風
人参がゆらゆら

羊ヶ丘もひとっ飛び
クリスマスの森の少し手前
風さん〜!
そこで止まってね

あれれ
アナスタシアの樫の木
この辺にあるはずなのに
ゆらゆらミミちゃん
なんだか
ブルブルと緊張顔になりました

続く

#ぐりんびープラス
#ぐりんびーのミミちゃん  
#虹色飛行風船

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