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外国に住むのが大変じゃないケースもあるよ〜 1

イギリス在住の日本人でアイルランド人と結婚して子供が一人:ティーンエイジャーがいる人が書いた本を読んだ。
実はこれは自分で買った本ではなく、母が買って読んで『共感が得られるんじゃ無いかしら?』と言って押し付けて来た本です。
母は私がデンマークに住んでいるからといって、しょっちゅうデンマークについて書いた本を送ってくれるけれど、それらの本は始めの一冊を読んだだけで、あとは読んでいないし、最近では無駄を省くために受け取るのをやめている。
この本を読んだのは題名が私の心を掴んだ“僕はイエローでホワイトで、ちょっとブルー“のと、著者に葛藤は多かっただろうけれど明るいタッチの文章で読み進める気になれたのもあるかな。

私はここに20年以上住んでいるので、著者が執筆した時点よりも滞在経験が長く、私が住んでいる町が田舎な割にインターナショナルなので、ほとんど共感するところはなかったけれど、なるほど、大変なのね、と思った。(でもきっとそれなりに幸せなんだろうな、とも思える良いお話だった。)

そこで、ここからは海外に住んで子育てをするのはそれ程大変である必要は無いんだよ。と言う話。まぁ運が良いだけなのかも知れないので、その辺は責任は一切とりません。

バックグラウンド:私現在49歳デンマーク在住歴22年。パートナーAは47歳デンマーク人この街から2kmの所で生後2年くらいから育って,兵役の時と専門学校に行っていた2年間以外は他の所に住んだことがない非常に安定を好む人。一度だけ日本に住んでみる?って聞いたら『家族からそんなに遠くまで離れるなんて…』とうるうる。されてしまった。娘は只今13歳。私の背はすでに2年近く前に追い越してぐんぐん成長中。でも中身はまだまだティーンエイジャーっぽくはない。
私の職業は準薬剤師同じ薬局に17年以上勤めている。その前の3年は違う薬局で勉強しつつ見習いみたいな立場で(学生)仕事をしていた。Aは家から1、5KM離れた所にある工場で約20年、機械を修理したり、サービスの依頼をしたり製造ラインをデザインしたりするので、就業時間が変則的かつ自由がかなりきく。

娘の行っている学校は小さくて学年に1クラス(21−25人)か2クラス(15人以上)しか無くて、上級生と下級生の交流も良くあり皆んなが皆んなを知っているのんびりした学校で、学級は0年生と言う一年生になる練習をする幼稚園に毛が生えたようなクラスから始まって、9年生、日本で言う中学校の3年生までのクラスがあり、3000人級の小さな町の割に設備が整っている学校。

彼女のクラスは6年生までは学年に2クラスだったので17人位のクラスでそのうちの3分の1が両親のうち1人が外国人と言うインターナショナルなクラスで、しかも偏りが無くアイルランド人は2人いたけれど、フィリピン人が1人、ドイツ人が1人、スウェーデン人が1人、日本人が1人、皆んなが皆んな違いを尊重し合って良いクラスだったのもある。ヴァイオリンを8年、空手を三年習っていて、空手で段を取ったら帯に日本の名字で名前を入れてもらいたいと言って、ヴァイオリンはデンマークの名字で、空手は日本語の名字で頑張るらしい。日本とデンマークの両方の文化を背負っていることをものすごく誇りに思っていてしっかりと両足で立っている。昨年の夏より7年生になってクラスが合併されても、クラスがうるさいとぼやく以外はのんびり前と変わらずにやってるらしい。

彼女の24人のクラスメートは信仰心の深さの様々な(一応)クリスチャン達で、今年は彼女以外は皆んなコンファメーションというキリスト教の信仰心を誓う式を行うのだけど、Aは信心深くないが一応デンマークの国教会に属していてコンファメーションの儀礼も経験しているので、するかしないかは自分で決めて良いよと言っておいたら、自分でしないことを決めて最初の頃はクラスの三分の一くらいいたしない派が1人きりになっても決心を変えずもうすぐコンファメーションの時期に入る。コンファメーションの後には家族や近しい人々を招待してパーティを開くのだけど、彼女は3人の友人のパーティー(それぞれの日にち)に参加する事になっている。考え方、価値観が違ってもお互いを尊重しあう事ができるティーンエイジャー達なのが頼もしい。
因みにコンファメーションの後のパーティーは親がもちろん用意して開くけれど、子供もメーニューを選ぶのに参加したり、座席表を作ったり会場の装飾の手伝いをしたりして、すこーし大人になる準備をする事になる。そして子供は個人差はあれどものすごい量のプレゼントを受け取る事になって、それがコンファメーションをするモチヴェーションだったりする。そんな訳で、我が家の場合は『よくぞ周りに流されずに自分の意思を貫いた。』と言う理由で同じようにパーティーをする事にした。
我が家のケースは実は稀なケースでもなく、一家の中でも長男はコンファメーションをしなくてパーティーだけして、次男と長女はコンファメーションをしたりと子供の意思を尊重している家族が多い。

今回はコンファメーションを一例に使ってみたが、また何か例が見つかったらそれについても書いてみる。

因みに写真は入学式の帰り道。



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