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非常に優秀なコンテンツだったポストカード

正直ポストカードってあまりパッとしない印象だった。

美術館や観光地のお土産品。
素人絵描きが最初に手を出しやすいオリジナルグッズ。
需要より供給が上回ってて、今更って感じも強い。
そんな印象を持ってた。

今回、SNSで知り合った方から名古屋で行われるアートイベントのポスターを依頼された。そしてそのイベントで作品を出展できる流れになったのだが、自分の作品を商品として準備してなかったので慌ててポストカードに仕上げたってのが事の経緯。

描き貯めた絵のストックもそれなりにたくさんあったので、それらをポストカード用に再構成してできた種類が21種類。結構な数。

そこで気が付いた事。

・1つの絵を仕上げる労力と時間。
・はがきサイズというポピュラーな大きさ。
・印刷のコストの安さ。
・郵送代の安さ。
・たくさんの絵を並べてみた時のちょっとした優越感。

ざっと考えただけでもこれだけのメリットを発見した。
一つずつ説明してみよう。

1つの絵を仕上げる労力と時間

僕の描く絵は小さいサイズ

後述するサイズ感の話になるが、簡単にいうとアウトプットのサイズが小さいので小さい絵でいい。
小さい絵は仕上げるの時間が短い。
結果、1つの作品を仕上げる時間が短くてすむ。
これは個人的に向いてたって話かもしれない。
絵のテイストにも寄るが、自分は会社員であるために作品にかけられる時間が限られている。大作にも興味はあるが、現実的には短い時間でたくさんの作品を作るのが理想だ。そういう意味で実際に出力したサイズが小さい方がのぞましい。

はがきサイズというポピュラーな大きさ

ポストカード=はがきである。
はがきというのはこの上なくポピュラーなもので、はがきサイズの商品というのは世の中に溢れかえっている。
額縁、クリアファイル、封筒、ケース、など。
すでに流通している既製品と作品を組み合わせる事が容易なのだ。
額縁は「飾る」という点においてとても重要なものだがいちいちサイズを測って買いに行かなくてもいいという手軽さがある。
クリアファイルやケースは在庫管理の面で非常に重要。
売れた商品の発送などはがきサイズの封筒なんて100均で山ほど売ってる。

印刷のコストの安さ

何気に一番驚いたのが印刷コストの安さ。
自分が学生の時にグループ展をするので作ったDMを作ったがその時の価格の1/5くらいになってるんじゃないのかな。
しかも今は100枚程度から発注できる。技術の進歩というのはありがたい。
ただ巷のポストカードの価格は昔とそれほど変わってない。
販売価格はさほど変わってないのに印刷コスト(原価)だけ下がってる。
これってかなりすごいラッキーポイントなんじゃなかろうか。

郵送代の安さ

個人で作品作って売る人たちの避けては通れない郵送代。
でっかい絵を描いて売れたとして、その絵の梱包から発送まで考えると結構な労力が必要になるだろう。だがポストカードは封筒に入れて郵送するだけなのでせいぜい84円~210円程度の料金ですむ。しかもポストから送れる。

たくさんの絵を並べてみた時のちょっとした優越感

ポストカードは小さくて安いから実は買いやすい商品。
今回発注した21種類のポストカードを並べてみたら、1枚ずつ「これが欲しい」って人よりも、まとめて1つの商品としてみた時の価値の方が高いんじゃないかな?と思った。
購入者がコレクションしたいって気持ちになった時のハードルの低さも武器になるんじゃないかと。


この後の展望

ここまではポストカードというコンテンツが実は優秀だったって話。
ただポストカードを作っても売れる商品になるのはなかなか厳しいと思う。
そこで僕が思ったのはコレクション要素だ。
何らかの手法で購入者にコレクションしたい欲求を抱かせる必要がある。狙うはまとめ買いだ。
さらに現物のポストカードに合わせて、その原画になるデジタルデータをNFT販売する。
今話題になってるNFTも、ただ登録したからって売れるわけじゃないらしい。そこにどんな商品価値をつけるかが勝負の分かれ目。
これをうまく相乗効果に持っていきたいと考えてるんだが…。


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