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葉っぱのようで葉っぱでない不思議な葉っぱ

森と木が大好きな北海道の佐野です。
私は北海道には昨年の4月から住んでいるのですが、出身は、全く気候の違う香川県の小豆島です。

新緑の季節

そんな私が中学生の時、国語の先生が、北海道の四季を次のように表現していました。
「短い春 涼しい夏 慌ただしい秋 長くて寒い冬」
なぜ、短い夏ではなく短い春なんだろうと、当時の私は疑問に感じていたのですが、北海道で生活して実感しました。
北海道の春は、一瞬ですね。つい、この間、ようやく雪解けだと思っていたら、もう、新緑が眩しい季節になりました。

ミズナラ


ヤチダモ


ウリノキ


オニグルミ


イタヤカエデの葉っぱ

さて、この時期、様々な種類の木が、初々しい葉っぱを広げている中、ちょっと、不思議な葉っぱをつけている木を見つけることができます。
北海道を代表する樹木のひとつイタヤカエデです。まだ、葉っぱを広げたばかりなのか、蛹から羽化したばかりの蝶の羽ように、柔らかそうですね。


鱗片葉

そして、葉っぱの根本部分に、赤いリボンが沢山ぶら下がっていますね。鱗片葉と呼ばれるもので、一般的に葉っぱとして認識している通常の葉を包んでいたものです。


葉っぱの赤ちゃん?

そして、その鱗片葉の先を良く見てください。通常の葉っぱそっくりな形になっていますね。まるで、葉っぱの赤ちゃんです。
ただし、全ての鱗片葉の先がこのような形になるわけではありません。不思議ですね。


エゾニワトコにも葉っぱの赤ちゃんが!

イタヤカエデのほかにもエゾニワトコの鱗片葉も先っぽに葉っぱの赤ちゃんを作ります。
見て見て、私だって葉っぱなんだぞ、という意思表示なんでしょうか?

エゾニワトコ


エゾニワトコの鱗片葉


鱗片葉も木の成長に貢献

ところが、この、鱗片葉ですが、その形から葉っぱの赤ちゃんと表現しましたが、早々に、剥がれ落ちてしまいます。新緑のこの時期にしか見ることができません。
それでは、何のために、存在するのでしょうか?
私は、新緑のこの時期、少しでも早く成長しようと、鱗片葉も、剥がれ落ちるまでの短い時間、頑張って、光合成しているのだと思っています。
そして、こうした、小さな小さな力が集まって、大きな大きな木に成長するんだと思いたいですよね。

大きく成長したイタヤカエデ

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