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今日

「いい天気」

お日様が満面の笑みで
私達を照らしていた今日。
何人がこの言葉を発しただろう。

だけど、
私は幼い頃からこの言葉があまり好きではない。
いい天気。いい天気?
確かに晴れの日の朝は起きた時
カーテンから差し込む光が嬉しくて
街がなんだかいつもより綺麗に見えて
木漏れ日が美しくて
気持ちもなんだか明るくて軽くて
いつもより少し自分も可愛い気がして
るんるん気分で外をお散歩したくなる。

だけど、だけどなんだか
曇りさんも雨さんも可哀想。
悪いお天気なの?そんな事ないでしょ!
といつも言いたくなる。
曇りだって
いつまでも雲が流れるスピードを眺めていられるし
時を止めているような静けさに
心落ち着かせてもらえる。
落ち込んでいても寄り添ってくれるように
いつまでもこのままでもいいのかなって
なんだかそんな風に思わせてくれる。
雨だって
人の声や雑音なんて聞こえなくしてくれて
1人の世界にしてくれて
喜んでいる時は一緒に喜んでくれるように
雨を注いでくれて
落ち込んでいる時は一緒に悲しむように
雨で洗い流してくれる。

それぞれいいところがあるのに
晴れの日だけを「いい天気」なんておかしいなぁ。
そうだ、今日から私だけでもいいから
毎日どんな天気でも
「いい天気」と呼ぶことにしよう。
だから、今日も「いい天気」だった。

明日はどんな「いい天気」かなぁ。



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