映画 別れる決心 感想
製作国:韓国(2022年)
日本公開日:2023年2月17日
監督:パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ他
クソコラを作りました、ご査収ください。
劇場公開当時「見に行きたいな」と思っている間に終わってしまった「別れる決心」が、AmazonPrimeに来ていたのでニコニコしながら見ました。
カメラワークもストーリーも予想の少し外側を回遊するため、尺の割にずっとハラハラしながら見られました。久しぶりにラブストーリーみたな!
以下は「別れる決心」のネタバレを含む感想となりますので、これから見る予定の方はブラウザバック推奨!これは話を知らずに見たほうが絶対楽しいです。
映画としては、わたし自身の人生にはなんの示唆ももたらさない素晴らしくよくできた美しい娯楽映画だなというところでした。人妻店勤務の身としては「結婚が軽い映画だな」「不倫に溺れたら海でも溺れるんだな」(のっけから最悪のネタバレ)と身につまされる、ということも特になかったです。話が本当に隙なく美しいので「現実にはこんなことにはならない、とっくにヤってるわ」とか思いました。
タン・ウェイ演じるソン・ソレ、最強可愛いファムファタルランキングに華麗に殿堂入りしました。すべての瞬間が可愛い。すっぴんでも可愛い。雰囲気の尋常じゃ無さはちょっとデーヴァセーナ(バーフバリ)に似ています。プロット的には完全に破滅型ノワールのファムファタルでしたが、ソン・ソレ側の描写が多いことや、行動がエキセントリックすぎることで、”俺達の理想の悪女”には全然収まってなくてよかったです。
刑事に優しくして、殺人を見逃してもらおうとしてたのに、段々嘘と本当の境界が曖昧になって本気になってしまってバグった行動をとるところが可愛すぎる。夫殺すためにハードクライミングをしているあたり異常行動力なところも可愛い。全く映画に関係ない余談ですが、あのシーンはアウトドアクライミング経験者としては「お、おう」と思いました。でもいいの、恋愛なんてそもそもファンタジーなので、これは広義のファンタジー映画です。
全編通して、身体接触すら殆どないのにずっとエロいムードのまま陰惨な殺人事件が起こっていきます。ロングショット風に空撮から着地していくシーンがいくつかあり、痺れるかっこよさでした。主人公たちに近づいて芝居を見せ、ぐっと移入するシーンと、浮ついてフワフワとおとぎ話に投げ出される瞬間が行き来するとても楽しい映画です。
いいムードになりつつ表現的に煮え切らない二人、中盤で主人公のパクがソンの前でベルトを外すシーンの時に「おっ!おっ!ついに!ついにやるのか!」と前のめりになった下品な自分がいました。2人ときたらセックスの代わりに盗聴したり、セックスの代わりに催眠療法をしたりセックスの代わりに写真を燃やしたりセックスの代わりに殺人事件の駆け引きをしたりと、インド映画ばりのはしゃぎようで本当に素晴らしかったです。
映画の中の特別お気に入りポイントは、パクとパク妻との日常シーンでした。
お互いに全然嫌いじゃないし、大切には思っているから、シーンはにこやかに進みます。パクも裏では大恋愛をしていようが、平穏で普通の家庭があって、それと妻とを比較しないというのはとてもリアルですよね。わたしのところに来る既婚のお兄様方の家庭を想像したら少し笑顔になりました。安心してください、わたしはあなたたちのために人を殺しません。だってこの映画は、ファンタジーだもの。
みんな、もうダイナソー・ファイターはみたかな?素手で恐竜倒す、インディペンデントカンフーSF映画だよ🦕🦕🦕
最後まで読んでくれてありがとう。これからも、
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