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私、いつまで「がん患者」?

 甲状腺乳頭がんの告知・手術から1年以上が経過しました。毎日の服薬と定期的な通院はあるものの、生活も完全に術前と同じとなり、自分の中での「がん患者」という意識がだんだん薄れてきています。

 そんな中、国立がん研究センターのホームページで、こんな一文を目にしました。

がんサバイバー(一般的な理念):がんの診断を受けた人は、その瞬間から生涯にわたって、がんサバイバーである

これにかすかな違和感を感じました。

ん?「生涯にわたって」?!たとえ自分の気持ちはがんから離れても、「がんを経験した」ことは私の人生に刻み込まれて、それをずっと背負って生きていくしかないのかな??…それって、かなり、重いなあ…

しばらくこの事が気になっていたのですが、ついに自分なりの結論がでました!!

 人には色々な役割がありますよね。中身の自分は1人ですが、色々な役割の服を着替えながら生活しているように思うのです。「母」という服。「妻」という服。「社会人」という服。「地域のコミュニティの人」という服。それらの服を、場面によって着替えながら、生活をしているように思います。そして、今回私は「がんサバイバー」としての服を手に入れた、ということなのではないかと思うのです。

 「がんサバイバー」は、私自身の体に刻み込まれた刻印ではなく、あくまで服の1つ。この服は、他の服と同様、自分の都合で脱ぎ着していいのではないかと思います。着たい時は着る。脱ぎたい時は脱ぐ。そう考えると、少し気が楽になりました。

 私の人生の中で、がんを経験したことはとても大きなことでした。でも、この経験との向かい合い方は人それぞれ、自分が辛くない方法で向き合っていけばそれでいいのではないかと思います。自分なりに整理がついて、スッキリしました。みなさんは、どのように考えていますか?

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