書皮友好協会

書皮友好協会という団体に所属しています。
本屋さんのブックカバーを『書皮』と呼び、それを愛でる集団ですが、コレクターの集まりではありません。

本が好きで本屋が好き。
ならば、そのブックカバーにもこだわりたい。

そんな集団です。
歴史は古く、会の世話人で今は岡崎で古書店を営むみさきたまゑさんの投書が本の雑誌に掲載されたことが設立のきっかけ。
1983年のことで、当時は『書店カバー友の会』を自称していたようです。
それから会員は増え続け、『カバー、おかけしますか?』をはじめとする本の出版や各地での書皮展の開催、また『開運!なんでも鑑定団』の幻の逸品のコーナーへの出演など、メディアにも多く登場しその存在をアピールしてきました。

俺の入会は2014年。
まだまだ新参者です。
俺が入った頃は年に一回、全国大会と総会が開催されており、そこで会員が持ち寄った書皮のなかから書皮大賞・地方賞・特別賞を決めていたのですが、2015年に東京で開催された第30回大会を最後に大会は休止。
主要メンバーの高齢化により格式ある大会の運営が困難になってきたというのがその理由ですが、それからはもっと気軽に集まれる『書皮のつどい』というかたちで年に一度、会員たちが集まり新たに入手した書皮の紹介や近況報告をしています。
開催地は毎回変わるのでその周辺の本屋めぐりや観光なども楽しみのひとつです。
そんな書皮協の活動や新しく見つかった書皮を報告するため年に一度有志によって発行されている会報『書皮報』は現在では50号を超えますが、そのZINEともリトルプレスとも言えない懐かしい感じの“THE 同人”は是非とも今の若い人に読んでもらいたいものです(りすとのしゅでバックナンバーを閲覧可能です)。

昨年の書皮のつどいは愛知県岡崎市で開催されたのですが、その席で…
『来年は渋沢栄一が一万円札になるし、所沢の角川ミュージアムにも行ってみたいし、栗原くんのお店もみてみたいし、埼玉県の深谷でやろうか』
という意見が出ました。
そこでは何も具体的なことは決まらなかったのですが…
決定だったようです(汗)。

2024 第9回書皮のつどいのお知らせ

というハガキが届いたのです。
そこには日時とうちの住所、そして連絡先として俺の携帯電話の番号が書かれていました。
俺が聞き逃していたかもしれないのですが、日時の相談をされた記憶はないのです。
この行動力。
そして、それを実行するという強い意志。
これが40年もの間『本屋さんのブックカバー』というマニアックなジャンルの会を運営していくことが出来た原動力なのかもしれません。
幸い、うちはヒマな古本屋。
歓迎の準備をする時間はたくさんあります。

やってやろうじゃないのー!

2024年3月。
埼玉県深谷市の古本屋、雑貨と古書の小さなお店 りすとのしゅにマニアが集まります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?