見出し画像

人生について考えすぎてしまったとき

そのときはいつも突然やってくる。お風呂に入っているとき、映画を観終わったとき、家でお気に入りの椅子に腰掛けているとき。それまで考えていたことが頭から一瞬にして消え去り、ある疑問がその空いたスペースを奪いにくる。

「自分は何のために生きているんだろう。」

この疑問にめぐりあう度、深い沼にズブズブ入り込む自分がリアルに感じられ、あちゃーと思うけど、とりあえず真剣に考えてみる。幸せになるため。他者に貢献するため。人類の繁栄に寄与するため。誰に語っているわけでもないのに、小っ恥ずかしい気持ちになる。

そうして、響きが良い考えとスケベな考えを一通り出し尽くした後にたどり着く先はいつも同じ。自分が生きることに特別な意味なんてない。だから、自分で勝手に意味づけしてやればいい。つまり、何だってやってやればいいんだ。

今回も無事に沼から脱出できて一安心だ。雨上がりの柔らかな日差しが部屋に射しこんでいる。


400字エッセイ書いています。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?