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AIコードレビュー「Code Rabbit」を導入してみた

契約書AIレビューツール「LeCHECK」などの開発をしているリーガテックスタートアップ 株式会社リセで、エンジニアリングマネージャーとスクラムマスターをしている阿部です。

今回はリセ開発組織でAIコードレビューSaaS「Code Rabbit」を導入したので、そのご紹介をしようと思います!


「Code Rabbit」について


Code Rabbitとは、Github上のPull RequestについてAIがコードレビューを行ってくれるサービスです。

コードレビューの他にもPRを要約してくれたり、シーケンス図を書いてくれたりと、レビュワーの負担を下げる色々な機能が提供されています。

Code Rabbitについては色々と記事が書かれていたりするので、そちらもご覧いただくと、より理解が深まると思います。

今回の記事では、「なぜ導入するという意思決定を行なったのか」「導入してみてどうだったのか」「今後はどういうことを検討しているのか」という点に焦点を当てて、記事を書こうと思います!

導入の背景


この導入の大元となる考えは、「開発者が重要なことに集中できる環境の構築」です。
その上で、Code Rabbitは「ケアレスミスや実装の基本的な部分へのPRレビューにかかる負担軽減」を狙っての導入となります。

具体的な利用シーンとしては、下記のようなものをイメージしていました。

Jr.エンジニアは、PRを出した際にまずCode Rabbitでレビューを行い、指摘事項を全て解消した後にチームにレビュー依頼を出すことで、基礎的な指摘は全て解消された状態で人によるレビューを開始することができる。

2024年6月時点で2,600社以上が利用するLeCHECKのDevOpsを4名という優秀な少数のエンジニアで行なっているということもあり、組織全体の生産性を上げていくにあたって、まずは屋台骨となるメンバーの負担を下げていこうという目論見です。

3ヶ月の試験運用


ということで、2024年2月末からCode Rabbitを試験的に導入してみました!
最初はLeCHECK DevOpsチーム 4名のみに割り当てていましたが、1ヶ月ほどすると定性的ではありますが好評の声が多く、リセの全開発チームで試験運用出来るように変更しました。

当プロジェクトはテックリードがプロジェクトリーダーとして、活用方法の共有や試験運用後の評価整理を行なってくれました。
「Jr.はセルフレビューの助けに、ベテランはレビュー負担の削減に」という形になると思っていましたが、試験運用後の評価ではベテラン勢自身も自己のPRにCode Rabbitを積極的に活用しており、かつ有用性を感じるという声も上がってきました。

中には、Code Rabbitの指摘内容を確認することでセキュアなコーディングについて知見を深めることが出来たと仰るエンジニアもいました。

結果として、多数のエンジニアが日常的に利用するツールとして浸透し、利用継続を望む声も多かったことから、1年間の利用継続になりました!

リセでは、Findy Team+を利用して生産性メトリクスを計測していますが、試験運用期間においてはCode Rabbitによる生産性の向上を定量的に評価することは難しく、もう少し使ってみて再評価しようという形です。
(「平均コメント数」や「レビューからアプルーブまでリードタイム」の減少を見込んでいました。)

3ヶ月の試験運用を経たため、現在は利用するか否かについて各開発チームに委ねておりまずが、引き続き利用しています。
まずCode Rabbitでレビューを行って対応すべき指摘事項は潰す・対応しない指摘事項はその旨をコメントに残してから、人がレビューを行うというプロセスも出来上がったチームも出てきました。

今後検討すること


Code Rabbitは良くも悪くも色々な点に指摘を出してくれるため、その中には社内の開発規約に照らし合わせて対応の必要性が無いものなども含まれています
Code Rabbitのどの指摘に対応するかという判断は各開発者に委ねられているのですが、「どれは見送ってもいいか(べきか)」という判断に悩む方もおり、Code Rabbitの指摘対応で時間がかかるという本末転倒なケースも一部発生したりしてしまいました。

リセでは複数チームでの開発体制に分かれてからまだ1年が経っていないので、Code Rabbitを始めとする各チームの取り組みのナレッジを組織内に展開したり、ガイドラインやポリシーを定めていく必要があるなあと考えています。

また、以下の記事に書かれているようなレビュー観点のカスタマイズなどにも取り組めていないので、もっと恩恵を得るために使い込んでいこうと思います。


リセは決してエンジニア人数が多い会社ではなく、一人一人のハイパフォーマンス & チームの結束・協力こそが組織の強みになっています。
Code Rabbitに限らず、引き続き生産性向上等に関する取り組みは引き続きどんどんと行っていくつもりですので、実装だけでなく体制やプロセスを作っていくことにも取り組んでいきたいエンジニアさんは大歓迎です!!

採用自体は積極的に行っておりますので、お気軽にご応募ください🤗


今回はここまで!また次の記事でお会いしましょう〜〜🕊️
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