Ep.1 梶井基次郎 『檸檬』について考えること
僕は高校時代、梶井基次郎の『檸檬』という作品に出会った。
憂鬱な気持ちを抱えた主人公である私が京都の街を歩いている。
そんな私は前から気に入っていた果物屋の前で足を止め、檸檬を購入する。檸檬を手にした私は幸福な気持ちになり、以前は好きであった丸善に入り、画集を積み上げていく。その画集の上に一つの檸檬を乗せ、檸檬爆弾に見立てて丸善を後にし、丸善が木っ端微塵になる想像を膨らませ幸福な気持ちで京都の街をまた歩いていく。
高校時代の初読の感想としては、よくわからないという気持ちが