【西武ライオンズ 今日の見どころ】隅田勝てば 武内と並ぶチームトップの7勝目 初対戦佐藤一磨攻略のカギは左打者
●隅田 6月21日を最後に登板4試合勝利なし
【7日◇バファローズ-ライオンズ17回戦(京セラドーム)18:00】
きょう先発の隅田知一郎は6月21日に6勝目をあげたのを最後に、現在4試合勝ちがなく3連敗中。
この4試合には、7月21日福岡ソフトバンクホークス戦のように1失点完投しながら、打線の援護なく負け投手になった試合や、前回登板の千葉ロッテマリーンズ戦では勝利投手の権利を持って降板したが、リリーフ陣が逆転を許した試合もあった。
ただ、この間にルーキーの武内が先に7勝目をあげており、気がつけば、チームの勝ち頭の座を明け渡してしまった。同じ左腕で後輩だけに、多少なりとも意識はあるはずだ。
チームはシーズン30勝を目前に足踏みしているが、ここまでの29勝のうち、武内7勝、隅田6勝、佐藤隼輔、菅井信也が各1勝と、左腕投手による勝利(15勝)が半数以上を占めている。
●チームの勝ち頭となった左腕が過去4人しかいないライオンズ
工藤公康、菊池雄星を輩出しているライオンズだが、じつは伝統的に活躍した左投手の数は多くない。ライオンズの歴代勝利数10傑のなかにランクインしている左投手は工藤ひとりだけ。
チームのシーズン勝ち頭になった左投手は、井上善夫(1964年)、工藤公康(87、91、93年)、帆足和幸(2004年)、菊池雄星(16、17年)の4人しかいない。
今シーズン隅田、あるいは武内が、このままチームの勝ち頭になると、ライオンズでは7年ぶり5人目の左投手となるのだ。
また、これまでにライオンズで同じシーズンに、ふたりの左腕投手が二桁勝利をあげたことは、2008年の帆足と石井一久、2018年の菊池と榎田大樹の2組しかいない。
隅田、武内が残り試合で勝ち星を順調に伸ばして、そろって二桁勝利を達成すれば、こちらは球団史上3組目の左腕コンビの誕生となる。ぜひ、隅田、武内の両サウスポーには、良い意味で競い合って、どんどん勝利を重ねていってもらいたい。
●佐藤一磨 2軍では抑えている左打者に 1軍では滅多打ち
オリックスバファローズの先発は、育成出身5年目の佐藤一磨。ライオンズ戦は初登板になる。この佐藤は横浜隼人高の出身で、ライオンズ青山美夏人の1年後輩にあたる。高校時代には青山も佐藤も甲子園出場はならなかったが、プロ入りを果たして、今年そろって初勝利をあげている。
佐藤一磨で特徴的なのは、右打者と左打者相手の成績が極端に違うこと。対右打者の被打率.133に対して、対左打者は.545。与えた3つの四球もすべて左打者で、奪った3つの三振はすべて右打者からなのだ。
ところが、佐藤のウエスタンでの成績をみると、この数字が逆転する。被打率は右打者が.212で、左打者が.164。左打者のほうをよく抑えているのだ。
もしかすると、2軍レベルでは通用しても、1軍レベルの左バッターには捉えられてしまうような球種やコースがあるのかもしれない。このあたりに、佐藤を打ち崩すヒントがありそうだ。
青山は明日(8日)の先発が濃厚なだけに、当然今夜の試合は観ているはず。佐藤にとっては、どこかで先輩の視線を感じながらのマウンドになるかもしれない。
近い将来、青山美夏人と佐藤一磨、ふたりの直接の投げ合いも観てみたい。
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