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【西武ライオンズ 今日の見どころ】ここ4試合で3度セーブ失敗の増田達至 代役も見当たらないのが現実

●増田 月間3度のセーブ失敗はキャリア初めて 

【31日◇イーグルス‐ライオンズ23回戦(楽天モバイル)18:00】
きのう(30日)は、9回表2死からの大逆転でつくった2点のリードを守り切れず、失策がキッカケになっての逆転サヨナラ負け。これで増田達至は、最近の登板4試合のうち3試合で逆転負けを許して敗戦投手に。今シーズンセーブの付く場面に登板して、失敗した(同点、あるいは逆転された)のは5度目となった。

増田達至  今シーズン セーブ失敗

2016年に増田が抑え役を任されるようになって以降、1シーズンに5度のセーブ失敗をしたのは2019年と並ぶ、自身のワーストタイ。月間3度のセーブ失敗は、キャリア初めてのことになる。

松井稼頭央監督は試合後、今後の起用法に含みを持たせるコメントをしたそうだが、代役の候補となると、新戦力のクリスキー、新人ながら3セーブをあげている青山美夏人あたりになる。デビュー7試合無失点中の豆田泰志の大抜擢には、ロマンはあるが、リスクも大きい。

ただ、湯浅京己(タイガース)、栗林良吏(カープ)、山崎康晃(ベイスターズ)、大勢(ジャイアンツ)といったクローザーたちが、そろって調子やコンディションを崩していることが物語るように、僅差のリードで迎える試合終盤を抑えるのは、想像がつかないほどの激務なのだろう。

ライオンズの投手陣を見渡しても、森脇亮介、佐々木健が戦線離脱。ティノコ、ボーの外国籍投手も勝ちパターンに定着できず。佐藤隼輔もこのところ失点が続いてファーム調整へ。水上由伸、本田圭佑にしても、昨シーズンと較べると、投球内容は物足りない。

経験豊富な平井克典が開幕から1度も登録抹消することなく、貴重な役割を果たしてくれているものの、シーズンを通してセットアッパー、クローザーを務めあげることのできる投手がほとんどいない。

そんななかにあって、増田達至は現在19セーブ。2年連続6度目の20セーブに王手を掛けている。

●ライオンズ史上 比類なき存在である増田

ライオンズでこれまでにシーズン20セーブをした投手は全部で13人いるが、そのうち複数回記録したのは増田と、豊田清(3度)、高橋朋己(2度)の3人だけ。増田の回数は突出している。それほどの長期に渡って、ライオンズの抑えを務めることのできたピッチャーは、増田のほかにいないのだ。

ライオンズ  シーズン20セーブ達成回数

18年、21年と、これまでにも増田は不振に陥り、クローザーからの配置転換を余儀なくされたことがあった。だが、そのたびに、みずからのポジションを奪い返してきた。

史上11人目の通算200セーブまで、あと6。べルーナドームであげたセーブの数が92となっており、史上5人目となる同一球場100セーブにも、残り8となっている。

正直、年齢による衰えや勤続疲労の感は否めない。だが、カープの矢崎拓也やベイスターズの森原康平、あるいは、バファローズで平野佳寿の休養日に代わりを務める山崎颯一郎のような存在が、いまのライオンズには見当たらないのが現実だ。

シーズンの残り1ヶ月、増田の復調を祈るとともに、ライオンズの未来が垣間見えるような戦いが観たいのだが…。

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