【西武ライオンズ 今日の見どころ】隅田「1回 4回の壁」を乗り越えるカギは先頭打者
●7カードぶりの勝ち越しを懸けて隅田が先発
【14日◇ライオンズ‐イーグルス9回戦(ベルーナ)14:00】
26イニングぶりにタイムリーで得点するなど、前日(13日)は打線がつながり、本塁打なしで7得点。連敗を3で止めた。
このイーグルス3連戦は1勝1分となり、きょうの3戦目に引き分け以上だと、じつに7カードぶりの勝ち越しとなる。
カード勝ち越しが懸かった3戦目を任されたのが、隅田知一郎だ。隅田の課題と言えば、もはやライオンズファンには広く知られることになった「魔の1回と4回」だ。
昨シーズンから試合の1回と4回に失点する悪癖が収まらず。昨シーズンは38失点中24失点が、この両イニングに集中。今シーズンも14失点のうち11失点を1回、4回に喫している。
あらためて隅田の1回と4回の投球内容を詳しく見ると、当然のことながら、イニングの先頭打者がカギになっている。
●先頭打者を抑えたときは 1回 4回であっても無失点
これまでに隅田が先発した19試合で、1回の先頭打者をアウトにうち取ったとった9試合はすべて無失点で立ち上がっている。だが、先頭打者を出塁させた10試合では、そのうち7試合で失点している。
4回も同様で、先頭打者を抑えた10試合中9試合が無失点だったのに対し、出塁を許した9試合のうち6試合で失点をしている。
さらに失点をしたイニングの、ほとんどが複数失点。いわゆる最少失点でとどめることができたのは14イニングのなかで5イニングしかない。1度打たれ出すと止まらなくなり、大量失点になってしまう。
前回登板5日のバファローズ戦がまさしくこの典型で、先頭打者をうちとった1回裏を三者凡退でスタート。3回までノーヒット投球だったのに、4回裏の先頭の中川圭太にヒットを打たれると、そこから5連打を浴びるなどして5失点。試合を壊してしまった。
また今シーズン最初の登板だった4月5日のイーグルス戦では、1回裏に1番辰己涼介にヒットを打たれたところから内野ゴロの間に1点を失うと、結局これが決勝点となり負け投手になっている。
1回であろうと、4回だろうと、まずは全力で先頭打者を抑えにかかる。仮に失点したとしても引きずることなく、傷口はできるだけ小さくする。‘魔物’にうち克つための最善策は、案外基本に立ち返ることなのかもしれない。