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【西武ライオンズ 今日の見どころ 特別編】数字で振り返る 辻󠄀監督の6年間

●6年間で通算勝率.537 平均順位2.67位

クライマックス・シリーズ敗退後、辻󠄀発彦監督の退任が発表された。2017年に監督就任すると、それまで3年連続Bクラスに沈んでいたチームを2位に押し上げ、立て直しに成功。翌18年には10年ぶりのリーグ優勝を成し遂げるなど、6年間で5度のAクラス入り。

ライオンズ歴代監督成績 (試合数順)

通算835試合で432勝372敗31分。勝率.537は、東尾修、伊東勤、渡辺久信といった、近年の歴代監督を上回った。

ライオンズ歴代監督 通算勝率・平均順位(代行、代理監督は除く) 

対戦チーム別では、マリーンズ相手に貯金27とするなど、パ・リーグ4球団に勝ち越したなか、唯一ホークスに10の負け越し。セ・リーグではタイガースと、今シーズンの3連敗が響いてスワローズに負け越したが、交流戦全体では46勝39敗5分と勝ち越している。

辻󠄀監督時代(17~22年) チーム別対戦成績

●辻󠄀政権下 最多出場は源田 最多勝利は高橋光成

辻󠄀監督が指揮を執った6年間で、最も多くの試合に出場したライオンズの選手は源田壮亮。安打、得点、犠打、盗塁の数も、最多は源田で、辻󠄀監督が退任会見で「源田がいなかったら、優勝はなかった気がする。やりたい野球はできなかった」と話していたことは、数字の上でも裏付けられている。

辻󠄀監督時代(17~22年) 出場試合数上位選手(200試合以上)

源田に続いて、出場試合が多かったのは外崎修汰で、やはり外崎-源田の二遊間コンビこそ、名手・辻󠄀発彦のチームづくりの肝だったことがうかがえる。

投手陣では、この6年間で最も多く勝利したのが、高橋光成で46勝。高橋はやはりチーム最多の103試合に先発、652 2/3イニングの投球回数もトップで、菊池雄星、多和田真三郎と、ふたりの最多勝投手が抜けた穴を、高橋が中心となって埋めていった。

辻󠄀監督時代(17~22年) 投球回数上位投手(150イニング以上)

登板数、セーブ数は増田達至がトップ。2019年にパ・リーグ記録となるシーズン81試合に登板した平井克典より多くの試合に投げており、消耗の激しいリリーフ投手のなかで、長期に渡ってコンスタントに活躍を続ける増田の存在は、辻󠄀監督も心強かっただろう。

そのほか平良海馬が、101ホールドポイント、防御率1.66と、傑出した数字を残しており、辻󠄀体制最大の最長株となった。

●最も苦しめられた山本由伸・吉田正尚のバファローズ勢

2017年からの6シーズンで、ライオンズ戦で最も多くの勝ち星をあげたのが、バファローズ山本由伸で12勝。山本が昨シーズンの5月5日に敗れたのを最後に、現在ライオンズ戦は10戦負けなしの7連勝中。山本攻略は来シーズンに持ち越された、大きな課題だ。

辻󠄀監督時代(17~22年) ライオンズ戦 通算勝利数(6勝以上)

やはりと言うべきか。この6年間のライオンズ戦で、最も多くのヒットを打ったのは吉田正尚だ。吉田は32本塁打、93打点もトップで、辻󠄀監督が最も苦しめられたのは、ピッチャーが山本由伸、バッターは吉田正尚、ふたりのバファローズ勢と言えるだろう。

辻󠄀監督時代(17~22年) ライオンズ戦 通算安打数(100安打以上)

ただ、今シーズンのライオンズ投手陣は、吉田にホームランこそ4本許したものの、打率は.216に抑えており、長年の対策がようやく実りつつある。

【筆者より】残念ながら、ライオンズの2022シーズンは日本シリーズに進むことなく、終了してしまいました。1年間のご愛読、ご購読、記事フォローなど、誠にありがとうございました。

オフシーズンにつきましては、ライオンズの話題、記録の話題を中心に、週に1度程度のペースで、野球にまつわる記事の掲載を続けていこうかと考えております。引き続き、お楽しみいただければ、幸いです。

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