【西武ライオンズ 今日の見どころ】8連敗になると 球団ワーストの13連敗をした2015年以来の屈辱
●シーズン2度の7連敗は 球団の暗黒期に相当
【9日◇バファローズ‐ライオンズ14回戦(京セラドーム)14:00】
今シーズン2度目の7連敗で借金17。Aクラスはおろか、5位イーグルスまでも4ゲーム差と、その背中が遠くなってきた。
ライオンズは昨シーズンも7連敗を2度していたのだが、1度目が開幕直後の3月31日から4月8日までで、2度目はシーズン終盤の9月12日から19日にかけてと、5ヶ月以上間隔が空いていた。
それが、今シーズンは最初の7連敗から2度目まで、わずか3週間足らず。こうなると「調子が悪い」とか「歯車が噛み合っていない」とかではなく「これがいまのライオンズの実力」なのだと、受け容れるしかない。
ライオンズの歴史のなかで、シーズンに7連敗以上の大型連敗を2度喫したことが、昨シーズンまでに7回あったのだが、そのほとんどは1970年代に集中している。
つまり「黒い霧事件」のあと、チームの人気、実力がみるみる衰退。西鉄、太平洋、クラウン、西武と、球団の運営会社が転々とした時代に起きていたことなのだ。
それが去年、今年と、大型連敗をくり返すシーズンが2年続いた。すなわち、いまチームが置かれている状況は、「身売り」や「本拠地移転」をするしかなかった、球団の暗黒期に匹敵しているのだ。現場、フロント問わず、すべての関係者は、相応の危機感を持ったほうがよい。
●前回は4本塁打で8連敗を阻止したが…
今年最初の7連敗のときは、平良海馬が連敗ストッパーとなった。が、あのときは相手のカープが、プロ初先発となるルーキーの河野圭だったこともあり、打線が今シーズン最多タイの4本塁打。珍しく大量得点できたことが最大の勝因だった。
バファローズの先発は、今シーズンまだ1勝しかしていないが、その唯一の勝利を5月26日のライオンズ戦で、松本航に投げ勝ってあげている山岡泰輔だ。対ライオンズ通算7勝8敗の山岡だが、京セラドームでの対戦に限ると、現在3連勝中なのだ。
今シーズンも京セラドームでは防御率1.80と、着実に試合をつくっている山岡が相手では、カープ戦の再現は望めそうにない。
もし、きょうも敗れると、田邊徳雄監督時代の2015年の7月から8月に、球団ワースト記録となる13連敗を喫して以来、8年ぶりの8連敗となる。
いまのチーム状態だと、オールスター前の借金20や、球団の連敗記録の更新も、現実味を帯びてくる。