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2016年6月25日

この日を待っていた。

Newday、2012年12月23日以来のエスケリータ68登場。

実に3年半ぶりのことだ。

初めてNewdayがエスケリータでライブをしたのが2011年3月26日のことで、これで3度目。

「6月、まだ空いてる?」と浜野さんから電話があったのは4月の半ばのこと。先に大阪でのライブが決まっていて、その翌日に、とエスケリータでのライブが決まった。

その電話で「対バンをつけてほしい」と頼まれたのであったが、ワンマンでも十分楽しませてもらえるNewdayのライブ、下手な選択をしたくなかった。

そこで、自分が思いっきり推せるアーティストに登場してもらおう、という思いつきで、中村佳穂ちゃんにオファーすることにした。

佳穂ちゃんは自身のアルバム発売前の時期という忙しい中、引き受けてくれ、しかも、ここ数ヶ月でも成長の目覚ましい彼女にとっては小さすぎるともいえる場所でのオープニングアクト、というちょっともったいなくも思える出演時間のために、わざわざ京都から浜松まで出てきてくれたのであった。

(追記:中村佳穂ちゃんの新アルバム「リピー塔がたつ」は本日7/2リリース! 詳しくは http://nanos.jp/nakamurakaho/page/17/ )


開演前、佳穂ちゃんは何度も店のドアから店内を覗いていたらしい。

「こうすると、お客さんがソワソワするんです(笑)」とのこと。お茶目!

佳穂ちゃんのステージはとにかくキラキラわくわく、溢れ出る感情をそのまま鍵盤にぶつけ、声に出すといった感じ。メインアクトのNewdayを見に来たであろうお客様もぐっと集中して彼女の音楽を受け取っていた。

この日初めて中村佳穂ちゃんのことを知ったという方も、きっとその音楽ばかりでなくキャラクターも含めて魅力的に感じていただけただろう。


そしてNewdayの出番。

登場してすぐにお客様からどっと歓声と拍手が起きた。

あ、エスケリータらしいな、と瞬間的に思った。

歓声のなかには男性の声が多かった。どうやらいい音楽が聴けそうだと鼻をきかせたライブ好きたちが集まっている。

Newdayは橋本”キッズ”剛秀さん(Sax)、浜野謙太さん(Tb)、中尾勘二さん(Dr)の3人で構成されている。ベースレスなインストトリオ。

自在に2管が遊び、祭りのリズムをも感じさせるドラムが聞いているこちらの心を躍らせるような音楽。

音源だけ聞いたら、ちょっとアバンギャルドな感じもしないでもない。けれど、3人のキャラクターで、ライブを見るととてもあたたかな、人間味のある音楽であることが伝わってくる。

この日、エスケリータ68は超満員。そんななか、Newdayと佳穂ちゃんがつくるあたたかな雰囲気で、もれなくみんな笑顔。アットホームな雰囲気で終始進行した。

(「ウコッケイ」のタイトルを言う場面では浜野さんと橋本さんによる絶妙な掛け合いが展開された)

(絶好調な浜野さんについ笑わされる橋本さん)

(中尾先生も爆笑。笑う姿がちょっとかわいい…)

とにかくNewdayは「3人で演奏することが楽しい!」という感じで、熱い演奏をみせてくれた。

中尾さんはドラム、トロンボーン、サックスといろいろ楽器を変え、Newdayの楽曲に彩りを加えていた。これが非常に良かった。今までのNewdayのライブのなかで最も聞き応えがある、笑って踊れてぐっとくる、ライブだったと思う。

MCも3人で「さわやか」に行った話など、地元の人も喜ぶ話題がありつつ和やかに進んだ。

エスケリータは普段でも普通以上に盛り上がるライブ会場。

この日も例外ではなく、コール&レスポンスのある「家族」という曲では老若男女さまざまなお客様がみんな腕を振り上げ、良いプレイが出れば大歓声。

マイケルジャクソンのカバーの後は浜野さんが「ポゥ!」と叫べばみんなついてくる。MCにつまったり、曲の出だしで間違えて「もう一回!」と言ったり、ちょっと間が空いたりすれば誰かが「ニューデイ!!」と叫んだり。

お客様の盛り上がりにのせられて、演奏もますますヒートアップ、それに応えてお客様がさらに盛り上がる、という相乗効果。両者によって最高のライブ空間がつくりあげられていた。


終演後はNewdayと佳穂ちゃんのCDを買い求める長い列ができ、両出演者とお客様との交流もゆったりと行われていた。

お客様がお帰りになったあとは、店主・後藤さんから特製パスタのおもてなし!

実は3年半前、ワンマン公演のあとオフを取ってエスケリータのランチで後藤さんのパスタを食べることを楽しみにしていた浜野さん、急遽翌日早朝に東京へ戻らなければならなくなり、食べられなくなったのを悔しがっていたのだ。

今回も、翌日イベント出演のためランチには来られないNewdayのために、ライブ時は出していないメニューであるパスタを特別に後藤さんがつくってくれた。

帰り支度をしながらもまだまだ盛り上がるエスケリータスタッフ陣と出演者たち。

(店主・後藤さん、中尾さん、浜野さん 謎の記念撮影)

(後藤さんが買った”中尾めがね=中尾先生がかけているメガネに似ている”をかけてみた浜野さん。老眼鏡らしい。読んでいるのはハシケンさんの姉・みっち。さんが編集に参加している「マグノリア」というフリーペーパー)

(読んでいる浜野さんの背後になぜか後藤さん乱入!はまの!うしろうしろ!)

とにかく笑顔、笑顔の一日。みんなよく笑う。

店主・後藤さんは、ライブ中、興奮して懐中電灯で出演者を照らしまくったり(特に大好きな中尾先生)、勝手にリバーブを多めにかけて「音効がすごすぎ」とMCで言われたり、とにかく遊んだ。

そんな名物店主にもすっかり慣れたNewdayの3人は、終始リラックスして過ごしていた。

店にくる前には銭湯にいってゆったりしてきたらしい。着いた直後に「まったりして仕事する気にならない」とのたまったり(笑)。銭湯では浜野さんが出演するドラマ「とと姉ちゃん」の総集編?みたいなものが流れていたそうだが、残念ながら出演シーンは出なかったそうな。(橋本さん「浜野くん(銭湯で)マスクしてたもんね!」浜野さん「してないよ!裸にマスクとかおかしいだろ!」)

橋本さんが「遠足」とこのツアーを称していたが、なんだかそんな感じで、移動も、意外な場所での宿泊も(ムジカジャポニカの楽屋とか)、もちろんライブ本番も、お客様と交流する時間も、みんな楽しくてしょうがない、という様子だった。

(Newday、中村佳穂ちゃん、エスケリータスタッフ陣とこのライブをお手伝いいただいたみなさん。佳穂ちゃんはなぜか翌日出演するエノッキーさんの写真を持たされている(笑))

帰る段になってもまだまだ話が尽きない。

エスケリータのマダム(ベーグルを作っているのはマダムです)がなぜか干しホタルイカのおつまみをあげて、「今食べてみて!」とか言ってひとしきり盛り上がったり。

(「イカくさい…」と言いつつ開封)

(食べております)

(イカを食べてなぜか踊り出すひとびと。)

こうしてひとしきり楽しんで帰って行った一行。

2011年に初登場してくださったときから、らいおんブッキング企画がいろいろはじまり、今に至るのであるが、これがなかったら、あの人もこの人も、エスケリータに来なかったかもしれないなぁと思うと、Newdayは恩人なのである。

(2011年3月26日にいただいたサイン。これからもよろしく、は本当だった)

この数年で、特に浜野さんを取り巻く事情はいろいろと変化があり、俳優として活躍する場面が増えたり、メディアに出る機会が増えたり、まさに人気者、有名人といった感じになってきた。

橋本さんも変化があった。Newdayを引っ張って行く存在になり、最初の印象である”キッズ”の名の通りの元気なサックス、というよりも、ぐっと聴かせるような面ももつサックス奏者になった。

しかし、Newdayの3人はそのまま、「あ、これがNewdayだったよなぁ」と思うような自然体で、当然のようにエスケリータに現れるのだった。

中村佳穂ちゃんも、これからどんどん人気者になり、きっとこの日のオープニングアクトが信じられないくらい貴重なものになるかもしれない。

とにかく隅から隅まで、宝物のような時間だった。


Newdayはまたいつ活動するかわからないが、次の機会にもきっとエスケリータに来ていただきたい、と思う。

中村佳穂ちゃんには、近いうちにまた、ぜひ今度はメインアクトとして登場してもらいたい。

ご来場くださったたくさんのお客様、本当にありがとうございました。

みなさんの記憶に残り、元気に毎日を過ごすパワーに少しでも加われていたらと思います。

またエスケリータに来てください。また一緒に笑いましょう。


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