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そして幾何学図形

いきなりですが、私は自分自身のことをあまり外に発信することに興味がなく、そしてそれを得意とするタイプの人間ではありません。こうしてnoteで発信を始めたものの、そんなに頻繁に更新しないだろうと自分自身で(強く)感じているのですが、今日は前回の自己紹介の続きを書こうと思い、連日の投稿となりました。

さて、私にとってのアートとは「美しさ」「幾何学的図形」「宇宙」です。アートは「美しい」ものであり、「美」とは「幾何学的図形」であり、「幾何学的図形」は「宇宙」であり、「宇宙」は「美」です。この3つをグルグルと廻りながら作品制作と向き合っています。

しかしながら「自然の中に存在する美」には人間の創造力はとうてい敵わないとも感じています。

ここでいう「自然の中に存在する美」というのは、自然や植物の形状、発せられる色彩、宇宙の美しさ、そしてフィボナッチ数列や黄金比などです。

真っ青な空に浮かぶ雲の形、夕焼けの茜色、透き通るような海、富士山の形、ガジュマルの大木など、自然の中に存在する美はいくらでも例に挙げられますが、その美しさはどんなに人類が進化しようとも人工的に生み出せるものではありません。

所詮アートも人間の作り物でしかないけれど、どれだけ美しいものが生み出せるのだろうか。

最初の自己紹介で、染織を学んだことがアーティストとしてのキャリアのスタートだとお伝えしましたが、私にとって織という作業は1本の糸が経糸と緯糸が交差することで形になることが非常に興味深い点でした。

そして、幾何学図形です。線と線の組み合わさるが図形になり、それが重なり連なると複雑な幾何学図形ができます。1本の線状のものが形になっていくというのは、織物と幾何学図形は共通しています。

線の連なりから生み出される美しい幾何学図形には、宇宙的な美があります。それは圧倒されるほどの美です。そこには人間でも作り出せる美がありました。

その幾何学図形を表現する方法として行き着いたのが、フィンランドのヒンメリでした。ヒンメリはフィンランドの工芸品で、別名「光のモービル」と呼ばれているもので、藁に糸を通して多面体を作成する装飾品です。

バルセロナで現代アートを学んでいた頃、クラスメイトのフィンランド人から教えてもらったことがヒンメリとの出会いでした。

その後、フィンランドでアーティストインレジデンスに参加した際に、ヒンメリストとして活躍されているEija Koski(エイヤ・コスキ)さんのアトリエにお伺いする機会に恵まれました。それをきっかけに本格的にヒンメリ制作を始めて、現在に至ります。

ヒンメリの技法から生み出される幾何学図形は、宇宙そのものです。

完成した形から感じる美しさはもちろんのこと、制作すると共に癒されるという不思議な力があります。それはまるで瞑想のようです。

ということで、またしても長い自己紹介になりました。

次回からは作品制作や、作品についてもお伝えしていけたらと考えています。

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最後までお読みくださりありがとうございました。

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