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【シーズン中間インタビュー⑦松尾和真】

海外組インタビュー第七弾‼️

今回は、アメリカのNCAAのDivision3に所属する"St.Olaf大学"でプレーしていて、チーム一丸となりプレーオフ進出を目指している"松尾和真(まつおかずま)"選手にインタビューをしました✨✨

何かを選ぶ時は必ず複数の選択肢を用意して、どれが最善かを見抜くようにしているという松尾選手。

高校入学の際は受験した様々な学校のほとんど全てに合格し、最終的にはアイスホッケー部の成績よりも学業面を重視して進路先を選択肢しました。

その高校では、彼自身がチーム内で努力したことはもちろん、チームメイトにも恵まれたことにより、彼の代でアイスホッケー部は稀にみる好成績を残すことに成功しました👏もちろん勉強でも努力し、優秀な成績をおさめたのではないでしょうか🙌✨✨

このことから分かるように、彼はこれまでの努力により身につけてきた能力だけでなく、困難に陥った時でもそれを自ら切り開く力をもっていると感じました✨✨

現在所属する"St.Olaf大学"でも、引退する頃にはきっとここに入学を決めてよかった!と思えるような結末になっているのではないでしょうか😊✨✨

さて、松尾選手は前半シーズンをどのように過ごし、後半シーズンをどのような心持ちで迎えようとしているのか??

それでは本編に行ってみましょう‼️

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◎オフシーズン中はどう過ごしましたか?

松尾:
ミネソタに残り氷上にのる時間をできるだけ多くとっていました。というのも、プレーヤー「クビ」のリスクがあったからです。
チームのメンバー数は規定された枠数内に収まっている必要がありますが、その枠数を数人分オーバーしてしまったためその枠数分誰かがクビになるという可能性があったんです。

さらに、2021-2022シーズンは今の監督が就任してから迎える初シーズンでした。現監督と迎える初シーズンが迫っている緊張感と、クビになる可能性があるというプレッシャーを感じていましたが、僕はとにかく氷上に多くのることを意識していました。

具体的には、ミネソタで学校で仕事をする傍ら週に3〜4回ほどは氷上にのるようにしていました。日本に帰国できなかったことは残念でしたが、ミネソタではコーチの個人レッスンつきで20ドル以内という比較的安価な料金(日本でいうと2000円以内)で氷上で練習できるので、経済的にもとても助かりました。

また、月曜日と水曜日は、僕のように帰省せずにミネソタ周辺に残っている"NCAA div.3"の選手が集まって合同練習を行っていました。皆高いレベルのプレーヤーなので、その中で練習できて良い刺激になったと思います。

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そのおかげで、インシーズン前の期間は、チームメイトにも見劣りしないレベルでプレー出来るようになっていたと思いますし、良いコンディションにもっていけたのではと思います。

◎前半シーズンに気をつけていたことは?

松尾:
自分自身の強みを再確認して、それをもとにチーム練習や個人練習に打ち込むようにしていました。10月後半のある1戦で、自分の強みであるスピードが全く活かせずに、結果として3セット目から4セット目に落ちてしまいました。

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自分のプレーが上手くできずに自信をどんどん無くしてしまい、自分のプレーがDFとして機能せずにFWの4セット目で出される試合もありました。その頃の試合でのビデオを見返すと、ビビってプレーをしてミスを連発していて、その流れを中々変えることが出来ずについに決定的な出来事が起こってしまいます。

11月に、リーグ全体で80チームあるうちの4番目に強いと言われたことのある強敵"Wisconsin大学"との対戦がありました。そこで僕はベンチ外になってしまったのですが、チームはなんと勝利しました。とても複雑な気持ちだったことを覚えています。

ここで冒頭に戻ります。
当時は試合にあまり出れずに焦っていましたが、試合で自分のプレービデオをみたり他の選手と自分のプレーを比較したりする中で、自分の強みであるスピードについて再確認して気づいたことがありました。

それは、僕は直線的なスケーティングが速いのではなく、コーナーでの立ち回りやターンなど細かい動きのスピードに長けているということです。単に走るスピードが速いというより、むしろアジリティ能力が高いのではないかという結論に至りました。

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その気づきを元に、チームの練習では自分自身の能力を証明することと、チーム全体の練習後には必ず個人練習の時間をとることを意識していました。

具体的には、月曜から水曜日の練習が自分を証明するための練習(週末に試合があるため木曜日は誰が試合に出るか決まっていて調整のために使われることが多い)として、自分は使える選手であるということをとにかくアピールしていました。

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練習後の個人練習では、スケーティング・ハンドリング練習やチームメイトとのパス練習などを行い、パックに触れる時間を多くとるようにしていました。

◎前半シーズンを終えて1番自分が成長できたと感じることは?

松尾:
パックを持っている時に、以前より落ち着いて周りをみてプレーをすることができるようになりました。個人練習時間に、よくチームメイトとプレッシャーの中での1ー1を練習していたのですが、そこでパックキャリングしている時の冷静さと余裕を身につけることができました。

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ちなみに僕が練習していたプレッシャーの中での1ー1は、「相手からパスをもらって、自分はバックスケートで逃げながら周りをみてどこかにパスを出す。相手はその間に自分からパックを取ろうとする。」というものでした。

この練習は、それまで自分の強みだと思っていたスピードは「アジリティ能力」によるものだと気づいてから、その強みを再確認した上で行っていました。そのため、スケーティングスキルも向上しつつ、パックを落ち着いてキープしたりパスコースを見つけたりというスキルも身につきました。

そして徐々に試合出場時間も増えていき、11月後半にはなんと1セット目に抜擢されました。とても驚き、嬉しかったことを覚えています。
自分が強みを再確認できたことがプレーで活かされているという実感が自信に繋がり心の軸になったことで、ミスをしてもすぐ立て直せるようになったことが評価されたのではないかと思っています。

◎シーズンの目標を教えてください!

松尾:
チーム全体の目標として、勝つべき試合で勝つこと・取れる場面でしっかり得点を決めることに尽きると思います。

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僕のチームは、40、50分は良いプレーが続けられるのですが、そこからは途端に崩れて墓穴を掘りまくるようなプレーが目立ちます。そのため得点率も低く、今は何とか勝てる試合も多いですが、プレーオフのように得点自体がレアな試合では決めるべき場面で得点を決めなければ勝つことは難しいです。

プレーオフを狙えるようなチーム力になったことは1つの良い点だと思っていますが、もう一段階レベルアップさせてプレーオフでも勝つために、チーム全体が試合に集中しミスを減らしてこの目標を達成していきたいです。

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個人的には、自分の強みをさらに分析して1セット目に入る状況を継続させることです。大学入学の際は、自分のことを2、3セットで一定のプレー以上を続ける選手になるのだろうと思っていましたが、1セット目に抜擢されることもあり嬉しさを覚えつつも自分自身が驚いています。

今の状況をできるだけ続けるために、どのようなプレーをするべきか自分の強みをさらに分析していくということを大切にしていこうと思っています。

◎こういうプレーに注目してほしい!

松尾:
僕が得意とする、細かい動きでのスピード感やアジリティに注目して欲しいです!

また、コーナーでの立ち回りや攻め出しの1歩などの速さにも注目して欲しいです✨✨

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松尾和真選手のインタビューはいかがでしたか?

「自分の本当の強みは何か」という本質を追求し、コツコツと練習に打ち込むエピソードが印象的でしたね🙌✨✨

一時はベンチ外を言い渡され、しかもその試合でチームメイトが強敵に勝利するという快挙を成し遂げることは、もちろんチームとして喜びつつもとても悔しいですよね🥲

しかし、彼は自分のプレー分析や練習を怠らずに努力をコツコツと重ね、1セット目で試合に出場するという達成をしました🎉✨✨

本気でスポーツに打ち込んだ経験がある人は特に、前者のやるせない悔しさ・後者の飛び上がるような喜びを鮮明にイメージすることができるのはないでしょうか。

現在突入している後半シーズンでは3セット目で出場している試合も見受けられることから、1セット目で試合に出場し続けることの難しさが伺えます。

彼は、出来るだけ上のセットで出場し続けることが目標だと教えてくれました。紆余曲折した前半シーズンのように、現在行われている後半シーズンでも上手くいかないことや苦悩もあるかと思います。

しかし、これからも彼は色々苦悩しながらも道を切り開いていくと思いますので、ぜひ見守り応援してくれると嬉しいです🥰🥰

また、今後も海外組選手の試合速報や特集をしていくので、SNSのフォロー・いいね・コメントをしてくれると嬉しいです!

本日もお読みいただき、ありがとうございました😊😊✨

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