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惷かなる旅路

4月は沢山ライブイベントがあり、平均よりも人と多く話した。MCも増える増える。バンドでは滅多としないライブ中の一方的な会話(あるいはそれに似た物)に、丁度いい「冷たさ」を覚え演奏に集中できる…気がする。諸事情で地球と喧嘩をしてしまい、左手の小指を負傷しうまく動かない為、持ち時間10分のところ3分話して7分の誰も知らない新曲を演奏したり、別日ではセットリストやコードフォームを大きく変えたり、いっそ諦めて歌に集中したり、浅き夢笑う酔っ払い。

一人勝手にぽてさらちゃん。や鈴木大夢ちゃん(歳上)と共演が続き、映画「ディスコーズハイ」が紡いだ文脈を一人で咀嚼したような春。二人とも気持ちいいくらいマイウェイ(ポジティブなニュアンス)で、自分もそう見えているのだろうかなんてことを思ったが、確認するか否か逡巡むなしく酩酊。そういうところで言うと二人はお酒との付き合いが上手かつ上品で羨ましい。

容易に感情移入出来るような話題や、物事の広がり方がかつてない最高速度を毎日更新している体感がある。そのスピードが発生してしまったせいで良くも悪しくもコンテンツというものは、たった一晩で何人もの人たちの価値観を180°変えうる物になっている(スピード発生以前よりも)。頼もしいような、恐ろしいような、気色悪いような、軽薄なような、本当はそんなことは考えなくてもいいような。全てをFUZZYに捉えて乱数を楽しむ他、私の生きる理由や甲斐は一切無い。

人に興味を持てる人は凄い。特に私のような言わなくて言いことを言い、書かなくていいことを書き、描かなくていいものを描き、歌わなくていいことを唄っている人間が書き並べた文字を読める人には、きっと敵わない。

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