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愛嬌の最強王者・岡野陽一になりたい

私が敬愛する人物・岡野陽一さん。借金1200万円以上を抱える彼は、いわゆる“クズ芸人”と呼ばれています。(サムネイルは岡野さんの代表作である鶏肉のネタを表しています)(気になった方はチェケラ)

空気階段もぐらさんやザ・マミィの酒井さん、相席スタート山添さんにヒコロヒーさんなど、最近借金をこさえた芸人を“クズ芸人”として取り上げる番組も増えました。なにか問題を起こせば、たとえ芸人であろうと徹底的に攻撃されるこのご時世に、突如咲いたクズ芸人の花。岡野さんはその創始者ではないかと思います。

岡野さんはクズ界のトップオブトップ。借金額もほかとはケタが違います。私的にいちばん衝撃だったのは、かの有名な大学時代の話。

遠距離恋愛中の彼女が会いに来てくれたその日が、常連パチンコ店の新台入れ替えと被ってしまったそう。どうしても我慢できなくなった岡野さんは、デート中に彼女を巻いてパチンコを打ちに行ったのです。さすがに私も人の子なので、この話には引きました。

そんなクズキングの岡野さんですが、人から慕われる能力が爆高いんですよね。私がめちゃくちゃ尊敬している理由はこれです。

先述のクズ芸人と呼ばれる方々とは揃って仲が良く、とくにもぐらさんとは旧知の仲。TBSラジオ「空気階段の踊り場」ではもはや準レギュラーの立ち位置です。同じ人力舎の吉住さんとも仲良しだし、レギュラー番組で共演している矢口真里さんとの信頼関係も厚い。

そもそも岡野さんは金融からの借り入れはいっさいなく、すべて知人からお金を借りています。腰を必要以上に低くして、自分のことを「踏んでも良い人間」や「人間の形をしただけの肉塊」と名乗り、三鷹の大口債権者様には一生分の木曜日を差し出す……。知人からお金を借りるために生まれてきたとしか思えない生き様です。ただ、そんなことをしたとて、これだけの額をいつまでも返さないならとっくに嫌われてもいいはず。それなのに、彼が愛されてしまうのは一体なぜなのでしょう。

ひとえに、岡野さんの「愛嬌」なのではないかと思います。

よく見る困り眉の笑顔には不覚にもキュンとさせられますよね。あんな泥棒顔なのに……。岡野さんは人の話にめっちゃ笑う。アイドルにもパチプロにも、ファンに対しても! 態度変わらずあのままで笑ってくれるんです。あの笑顔で多くの人の心を掴んでいるというわけです。先輩からも後輩からも慕われる理由がわかります。

そういう人からの愛され力の結晶が、いまの借金額なんですね。だって債権者様2人といっしょに、岡野さんの奢りで寿司を食べに行けるんですよ。それで債権者様たちが「これはどっちの金なのかな? ガハハハ!」って、ただの楽しい食事になるんですよ。こんなの愛されていなければ実現しない。

私もそろそろ愛嬌を手に入れる必要性が出てきました。岡野さんみたいに人に好かれる人間になりたい。岡野さんは天然モノではなく、スキルを身につけていったのではないかと予想しています。そのスキル、私も欲しい。とりあえずよく笑うことにします。迷ったときは岡野さんのことを思い出そう。いつも心に岡野さんを! そして言うのです。「どうも! 踏んでも良い人間でーす!」

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