四月のある晴れた朝に100%の女の子に会うことについてについて
村上春樹氏の短編である。真骨頂かもしれぬ。とはいえ。そう思われた誰かにしてみればどんな風なんだろう。
どこかから視線を感じる。受け止めるべきか迷う。たぶんほぼ90%以上の確率で厄介であろうという側の予感が勝ちなるべく気づかないフリをする。こちらを見ていた=自分をみていたとはかぎらないのだし。
歩き回り次の場所でもふと視線を感じる。今度はゆっくりと見るでもなく姿勢を変えて対象を見定める。若いわけでも年を取り過ぎているわけでもない。思ったよりじっと何もせずこちらに視線が注がれる時間が過ぎ気まずさに足早にその場をさる。ついて来たら走ろう。
しばらく前だけをみて人混みを選んで歩く。曲がり角でようやく携帯がなったフリをして振り向く。良かった誰もいない。
そんな恐怖体験だったに違いない。
村上春樹はある意味ヘンタイとの境界線にいるから人気があるのかもしれぬ。
と想像するほどグリップの強い作品ではある。
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