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バスケとかなんとか

fiba ワールドカップ大健闘、まことにめでたい。思えばバスケはなかなか日本に根付かなかった。かくいう自分、実は元バスケ部。誰がなんと言おうとも。全くうまくも強くもなれず、あまり練習には参加せずにいたけども。圧倒的な運動量と敏捷性と持久力と器用さと突破力を常に必要とされるスポーツだということはイヤというほど思い知らされているつもりだ。

さて根付かぬままのバスケ。しかし今回は伏線がキチンと置かれた。まずはチームが時間をかけて作られた。何人かのスター選手も生まれた。そこへハチムラルイという秘密兵器が華々しく渡米した。それでもまだ自己肯定感の低いニッポンにはハチムラはミックスだからなーみたいな諦めとやらない正当化ムードが漂っていたとおもう。東京オリンピックの惨敗は象徴的だ。

だから今回は方策を練り込んだらしい。まずスラムダンクの映画。そもそも原作が面白いので元々バスケを好きな人々は当然バスケ愛を再確認したのみならずそれ以外にまで大変な認知度を拡大したようだ。だってサッカーより展開が速いし、得点したかどうかもラグビーよりわかりやすい。ダンクシュートはカッコいいしちびっ子の活躍も痛快だ。2メートル超の選手には進撃の巨人的な見ているだけで面白い破壊力がある。そうしてじわじわバスケを知らない子まで興味を広げてきた。そこへ別の意味での秘密兵器の藤井風にテーマ曲を作る役割を担わせるという離れ技。この曲はたぶん議論を呼んだんではなかろうか?スラムダンクのテーマ曲の正統派?イケイケがんばれソングとは真逆の位置をとる。結果なんかかったりーわと来たもんだ。ホントそうだよね。スポーツはそもそもそうだと思う。眉間に皺寄せて死ぬ気でやる必要なんかない。やりたければやればよい。できる人がやれば良い。出来ないからって責める権利なんてだれにもない。みんなようがんばっとる。限りないアファーメーション。嗚呼なんて優しいの。ゆとり世代の心にも響くんじゃなかろうか。彼らは良い意味でも必死ではない。そしてバスケに縁のないオカン世代まで満を辞して乗り出した。勝利だけが目的じゃない。だけどやる。やるべきことをworkin' hard. そんな流れの中自ずとうねりのように熱いハートは呼応していく。ホーキンソン選手というとんでもない有能な選手も得た。トドメかのように監督が表に出る。かの脱力系名コーチ栗山監督と語らせる。勝ちます!と印象的な目力で言わせる。退路を断つ!と宣言したワタナベ選手にはこれまでなんとなく甘い感じが漂っていた(失礼)。そもそも背の高い子は穏やかで人のものをとったり出し抜いたりしないような気がする。しなくても圧倒的に強いのは明らかだからかもしれない。だけどスポーツにどっちでも良いみたいな鷹揚さはちょっと物足りない。だからうまく行かない試合が続いたらしょんぼりしてしまうように見えた。(またまた失礼)でも今回は違う。頼りない長男が見違えるように責任感を持った時みたいな(さらに失礼)
一人一人の力は大事。だけどチームワークというのはそこにプラスアルファがきっとある。それを徹底的に引き出したのは監督の強いメンタルが足りない!というあの一言に尽きるんじゃなかろうか。負けるな!じゃない。自信持ってtry!だ。自信を持って。君たちの力を信じて。みんな頑張ってるから。

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