見出し画像

Withコロナ時代にパーソナルジムのLINE公式アカウントを考えてみた

最近、様々な業種でLINE公式アカウントが活用されるようになってきました。
・既存のお客様との1対1のやりとりに電話、メールではなくLINEを活用する
・メールマガジンの代わりにLINEで情報発信する
・チラシの代わりにLINEでお得情報を発信する
・LINEでクーポンを発行し来店を促す
等、これまでのやり方の代替手段としてLINE公式アカウントが利用されることが多くなってきました。

日本中の誰もが使っているLINEで顧客とつながって、役立つ情報を発信していくことの重要性は増してますし、さらに新型コロナの影響でオンライン活用が急務という企業や店舗も多くなっているでしょう。

ということで、この状況下にLINE公式アカウントを活用することができなかを業種別に考えてみたいと思います。

【対象】
・まだLINE公式アカウントを開設していない、あるけど全く活用できていない中小企業や中小店舗

まず第1回目は何件かご相談をいただいた『パーソナルジム』を取り上げてみます。

■フィットネスクラブ業界について

まずはどんな業界をみてみます。
「パーソナルジム」とは、従来型の「スポーツジム」と違って、専属のトレーナーが個人にあわせてトレーニングを指導してくれるタイプのジムです。

「パーソナルジム」の他に「パーソナルトレーニング」「マンツーマントレーニング」など様々な呼ばれ方をしています。
CMでおなじみのライザップが有名ですね。

「パーソナルジム」という単位での市場規模はよくわからなかったのですが、「フィットネスクラブ」という大きな分類では3500億円くらいの規模があり、成長は鈍化しているものの、伸びている分野もあるようです。

[ フィットネス業界の過去10年間の売上数位 ]

フィットネス業界10年売上推移「経済産業省統計資料より」

フィットネス業界の中を見てみると、様々なタイプのサービスが登場し、小規模ながら、

「女性」や「高齢者」等のようにターゲットをうまく絞ることで利用者の満足度向上・定着化を図る(※1 ケース2)

ような戦略で成長している企業も多いようです。

「新興フィットネスクラブは小規模ながらも前述の<ケース2 (上記の※1)>と同様の戦略を打ち出し、様々なタイプのサービスを展開しています。24時間営業セルフサービス型ジム、ホットヨガスタジオを併設したフィットネスクラブ、ストレッチサービスを提供するフィットネスクラブ――。このような新興企業の成功が、市場の成長を牽引しているといえそうです。」

「フィットネスクラブ業界、好調の理由とトレンドを探る」より
https://moneyworld.jp/news/06_00000229_news

「パーソナルジム」も市場を牽引しているサービスなんだろうと思います。

Googleトレンドで「パーソナルジム」を調べてみてもニーズが増えていることがわかります。

Googleトレンド※「パーソナルジム」の5年間の検索数の推移

■競合他社の状況について

パーソナルジム市場が伸びていたら、当然参入してくる人も多くなるはず。
しかも、下記にあるように比較的参入障壁が低いため、競争は年々激化していることが予想されます。

「ライザップのような完全個室でパーソナル・トレーニングを提供する専門性の高い小規模業態で多店舗展開するスポーツクラブが目覚ましい成長をみせ、市場に占める割合も徐々に増えているものとみられる。」

「ワンルームマンションなどでの開業も可能であり、トレーニング機器も必要最小限のものでも十分であることから、小資本での開業が可能である。」

「Jnet21 業種別開業ガイド パーソナル・トレーニング」より
https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/service/2017071201.html

もちろん、他のパーソナルジム=競合という単純なものではないのは重々承知していますが、「パーソナルジム」というキーワードで全体感を把握したいと思います。のみで他店はどうなっているのだろうかオンラインで見てみました。

まずはネット検索。
「パーソナルジム エリア名」でWeb検索し、どんな情報を提供しているのだろうか見てみました。

Webサイト

新型コロナへの取り組みについて
今、誰もが一番気になる情報ですが、意外と少ない!
忙しくて情報が更新できていないかもしれませんが、この情報はぜひとも掲載したいです。

トレーニング前後の体型画像(Before&After)
トレーニング前より、これだけスリムになりましたという画像ですが、もはや定番で、どこも掲載しています。ここをどれだけ強調しても、あまり響かないかもしれないです。

動画でのトレーニング風景
動画のほうが伝わりやすいと思いますが、これも意外と少ない!
動画を使ったコンテンツがもっとあってもいいのではないでしょうか。

LINE公式アカウントへの誘導
ここが一番知りたいところでしたが、なんとゼロでした(Twitterは何件かありました)。おそらく個人的にLINEでつながり、顧客にアドバイスをしているのだとは思います。

次にLINE公式アカウントを保有しているパーソナルジムを調べてみました。

LINE公式アカウントの割合

メッセージを配信している
LINE公式アカウントを開設しているだけあって、マメに情報を更新しているところが多い。頻度は様々ですが、全く配信していない、というほうが少ないみたいです。

配信コンテンツに画像、動画がある
みなさんけっこうテキスト量が多いです。もっと画像や動画を使ったほうが伝わりやすいと思います。

リッチメニューがある
ほとんどリッチメニューを表示しているところはないです。リッチメニューを出していると、どういうサービスがあるのかがひと目でわかるので絶対に出したほうがいいと思います。

■自社のLINE公式アカウント活用を考えてみる

さて、他社の状況も鑑み、LINE公式アカウントの活用を考えてみましょう。

□ 誰に?
この状況下、既存顧客のことが気になります。新規顧客に存在を知ってもらって、体験レッスンにきてもらう、というのも大事ですが、まずは既存顧客とのコミュニケーションを優先します。

□ 何を?
この状況下、来店することはますます難しくなるので、オンラインレッスンを(作り、)メインに打ち出したいです。
最近トレーニングできてない顧客は、今こんなことを感じているのではないでしょうか。
1. 自分で何かトレーニングできることはないかな?
2. さらにリモートワークで「超」運動不足だ!
3. ダイエットしたかったのに逆に体重が増えた!
4. 誰かに背中を押してもらわないとモチベーションが下がる!
5. ストレス溜まっている!
→これらを解消できるコンテンツを配信したいです。

具体的には、
① おうちでできる簡単エクササイズ動画をYouTubeで作成する。(いろいろな人がやっているので、まずは真似る!)→困り事1,2の解消
② チャットで個別相談。食事アドバイスをする。→困り事3,4,5の解消
LINE Live、Zoomなどのビデオ会議ツールを使って、Liveでオンラインレッスンをする。→困り事4,5の解消
※ まだLINE公式アカウントとLINE Liveは連携はしておりません。

□ どのように?
・まずはLINE公式アカウントを開設しましょう
詳しくはこちらを参照「LINE公式アカウントを開設しよう」 

・友だちを集める
友だちがいないとはじまらないので、WebサイトやブログにLINE公式アカウント開設したことを告知し、既存顧客にも連絡しましょう。

・コンテンツを作る
 ・どのような動画にするか決めて、作ってみましょう。
  ※まずはYouTubeでいろいろなエクササイズ動画を見てみましょう。
 ・新型コロナへの取り組みはWebサイト、ブログに書きましょう。
 ・他にも食事メニュー等公開できる情報があれば用意しましょう。

・配信内容、頻度を決める
 ・配信内容を決めましょう。文字数は少なくし、画像や動画を入れ、読みやすくしましょう。
 ・あらかじめ配信する頻度も決めておき、定期的に配信していきましょう。

・リッチメニューを作る
 ・お家でできる簡単エクササイズ(動画へリンク)
 ・新型コロナウイルスへの取り組み(Webサイトやブログへリンク)
 ・パーソナルジム紹介(Webサイトやブログへリンク)
 ・LINEで相談してみよう!(LINEトークに促す)
その他
 ・おすすめのレシピ(Webサイトやブログへリンク)
等、より見せておきたいコンテンツをいれましょう。

リッチメニュー

まとめ
来店は難しいので、オンラインレッスンが主となる。
初期のターゲットは、既存顧客で考える。顧客とのコミュニケーションツールとして、オンラインレッスンの場としてLINE(LINE Live)を活用する。

以上です。
もちろん、目的が変われば、内容も全く変わってくるでしょうし、個々の状況、課題感や持っているコンテンツなどによっても変わってきます。

ただ、このコンテンツが「自分だったらこうするのに...」等アイディアにつながり、実行に移す機会になれば嬉しい限りです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?