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冬の薬膳茶と旧正月の定番お菓子。

台湾では特に冬に薬膳料理を沢山食べます。薬膳鍋や漢方食材を入れた鶏スープ、当帰やクコの実などを入れたおこわや麺類、さらにデザートにも桂圓(乾燥龍眼)やナツメが多く使われます。薬膳茶もこの時期に人気が高く、ナツメとクコの実と黃耆(おうぎ)で煮詰められた免疫力を高める薬膳茶や黒糖生姜茶も、年寄りや冷え性の方に勧められます。


黒糖生姜茶は、黒糖のブロックに生姜おろしやスライスでお湯や弱火で煮詰められ、特に冷え性や生理期間の女性に人気があります。また、寒い日には男女問わず飲むことが多く、タピオカミルクティーなどを売っているドリンクスタンドでも黒糖生姜茶が売られています(冬限定商品)。さらに桂圓(乾燥龍眼)を入れて血液循環を良くさせて貧血予防などの効果が期待されるため桂圓やナツメもよく黒糖生姜茶に入れられます。

今回は、桂圓(乾燥龍眼)と黒糖を煮詰めたブロック、「黑糖桂圓茶」と旧正月に欠かせない縁起物「小麻荖」をちょっと台湾2月号で紹介します。

「黑糖桂圓茶」は、本当のお茶でなく、他のハーブ茶や薬膳茶と同じく、茶葉の入っていないドリンクのことを示しています。既に黒糖と一体化された桂圓が、お湯でブロックを溶かして桂圓も戻されそのまま食べられます。お家に生姜あればすりおろして入れると芯まで温まる一服になります。お家にもしナツメがあれば、さらに美容効果も期待されるため、是非試してみてほしいです。

「麻荖」とは、もち米粉とタロイモ粉で混ぜた生地を揚げ、軽くてサクサクなもち米せんべいとなり、外側は水飴を絡んで、ゴマをつけた伝統的なお菓子です。元々は、天公という神様(台湾バージョンの天照大神、的な存在に近い)のお誕生日のお供え物でしたが、そのお誕生日が旧暦の1月9日なのでよくお正月に出番のあるお菓子として知られています。また、「荖」は「老」と同じ発音で長生きの縁起物として言われて旧正月の食卓には欠かせない物になっています。

以前のちょっと台湾で何回か紹介しましたが、今回はより小さいサイズで食感的にはもっとサクサクな物を今回使用しています。

・台湾茶|黑糖桂圓茶
寒い冬に体を温めるために、台湾ではよく黒糖姜茶や黒糖桂圓茶を飲む習慣が存在。桂圓(乾燥龍眼)と黒糖を煮詰めたブロックは、お湯で淹れて芯まで温まる一服になる。

・伝統茶菓子|小麻荖
旧正月で欠かせない「麻荖」は、「老」と同じ発音で長生きの縁起物と見なされる。サクサクでクルトンのような食感のお菓子に胡麻が満遍なくつけられ、香ばしくてやみつきになる一品。

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