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【SS】食べる焚火|#爪毛の挑戦状

 その光景を見た時の驚きは、なんと言ってよいかわからない。「えっ、何しているの?」というのと「楽しいの?」というのと「美味しいわけないでしょ?」というのが、いっぺんに脳裏に浮かんだ。

 ホテルのウェルカムイベントの一つとして、それは行なわれていた。外庭の一角で、春先ののどかな午後の日差しの中、小さな焚火を囲んで皆んなは釣りのようなことをしていた。釣竿代わりの木の枝の先を口の中に含んでいる人もいた。これは一体何なんだろう… 新たな焼き芋大会だろうか?でも、焼き芋らしきものは見当たらない。手にした木の枝を炙って、焚火の味見でもしているかのようだ。

「焼きマシュマロ、美味しいよ。」

 そう言われて、先っぽに白いマシュマロの刺さった枝を1本渡された。なるほど!全然知らなかった。さっそく私も参加してみた。

 あっという間に、マシュマロは溶けて焦げて… 私は焚火を食べたんだと思う。

焼きマシュマロパーティー初参加は、海外旅行した時でした。細長〜〜い木の枝の先にマシュマロが刺さっていて、遠赤外線?で焼いて食べるのですが、初心者の私は火に直接突っ込んで、すぐに燃えて溶けて無くなりました。でも楽しかったです。味わうには量が少なすぎました😅

#爪毛の挑戦状
#ショートショート
#食べる焚火

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