見出し画像

りみっとのちょっとだけなりたかったものの話|#ちょっとだけコンテスト

みょーさん主催の『ちょっとだけコンテスト』の第五回が開催されています。フリーテーマで、既に『秘密基地』話で投稿しました。

しかし、他にも書きたかったテーマがありました。話が長くなりそうだったので、一度筆を置いたのですが… いろいろ推敲し、やはり投稿したいと思います。

人生折り返し地点過ぎて… 半生を振り返り、幼かった頃になりたかった夢や、進学の際に諦めた夢とかをちょっと語ってみたいな…と思います。よかったら、お付き合いください。

とても幼かった頃、幼稚園に入るかどうかの頃は『お姫様』に憧れていました。おとぎ話の洋風のお姫様です。自分で金の折り紙を使って王冠を作り、母の他所行きのヒラヒラスカートを箪笥から引き摺り出して、一人学芸会で王子様が来るのを待ってました。

幼稚園の卒園アルバムでは、大きくなったら『お母さん』になりたいと書いていました。

小学校にあがり、友だちがたくさんできました。そして休み時間に黒板に絵を描くのが流行っていました。その頃、テレビで漫画を放送し始めていて… そんなテレビのキャラクターを誰が一番上手く描けるか、競争していて、自慢じゃ無いけど手塚治虫キャラなら誰にも負けません!ジャングル大帝のレオとかW3(ワンダースリー)の三匹とか、当時はいくらでも描けました。父が手塚ファンで、漫画推奨してくれたから…ですね。でも、サイボーグ009を観て、手塚治虫以上に石ノ森章太郎(当時は石森)に憧れました。はい、夢は『漫画家』です。キャラクターを描ければ漫画家(アシスタントとか)になれると大勘違いしていた頃です。

さて、私は親戚の中で一番歳上でしたから、従兄弟とか集まると私が遊びを仕切っていました。というか、遊んでいる中でトラブルがあると、ルールの確認とか喧嘩の仲裁とかして… 自分でも「私って先生みたい。」と思っていました。周りからも「先生が向いてるね。」と言われ、『漫画家になれなかったら先生になろう』とも思ってました。とんでもない甘ちゃんです。

父は私を博物館や展覧会などに、よく連れて行ってくれました。古代ものが好きで、エジプトやインカやマヤとかの遺跡出土品(ミイラとかも)を観て、そういうものを研究するのも面白そうだな…と思っていた時期もありました。『考古学』の勉強をして、それの先生になるのも悪くないと、妄想は広がります。

小学校高学年になると、お絵描き仲間の女子と自由帳に連載漫画?を始めました。藤子不二雄みたいに、二人で描いてたのです。私が女子担当で相方が男子を描きました。今流行りの、両片思いのホノボノドキドキ学園ドラマ?でした。あの漫画、どこに行っちゃったかな… けっこう面白くて、友だち受けも良かった気がします。

中学に入る頃はバレーボール漫画が大人気で、私もご多分に洩れずバレーボール部に入り、新人戦に出られるよう練習を頑張り… みごとスタメンに選ばれて『バレーボール選手もいいな』なんて一瞬思いましたが、家族から「スタメン選手になんてなったら勉強しなくなるでしょ!?」と猛反対にあい… 辞めさせられました。あの頃はまだ親に反抗なんてできませんでしたから… 

中学は中間テストや期末テストとか、とにかくテストが多くてビックリ。漫画…というよりイラストを描いて、気分転換していました。読書も好きで、気に入ったシーンを想像して描き、しかも水彩絵の具で色をつけるのにハマってました。漫画家から『イラストレーター』へ夢は移っていました。

高校へ進学し、なんとなく自分の力を試したくなり新聞や雑誌とかにイラストを投稿したりし始めました。新聞は一回、雑誌は数回掲載され、家族にも自慢しました。また、手塚先生や石森先生にファンレターを出すことも欠かせませんでした。両先生共に、時々直筆サイン入りのイラスト葉書(印刷)を返信してくださいました。

高校3年の時は理系を選びました。数学が好きだったので、『数学嫌いを無くす先生になりたい』と思い理系大学進学を目指しました。

我が家は受験する際「浪人は許さない。」と、さんざん言われていたので、『落ちたらイラストレーターかアニメーターになろう』と考えていました。テレビ漫画ムーミンやアルプスの少女ハイジとかを配信するアニメ動画作成にも、興味があったのです。悲しいかな、この頃は手塚プロのアニメ部門が無くなる時期だったので、ムーミンの瑞鷹ずいように着目していました。

大学は私立3校国立(二次)1校を受験。私立を受験した際、途中にあったアニメ作成部門のある専門学校を偶然みて… 受験の帰り道に立ち寄り「適正テスト(無料)してみる?」と言われるままに受けて…
帰宅すると玄関先で「アンタは今日、大学へ受験しに行ったんじゃないの?」と、いきなり母に聞かれました。適正テストの結果が自宅に連絡されたようです。それで帰り道に専門学校に寄ったことを話し、浪人することになったらイラストレーターかアニメーターになろうと思うから、早めに学校を決めようとしたことを伝えました。さっそく家族会議の始まりです。まず受験に全力投球し、ダメ(浪人)だったらその時に進路を改めて考えなさい…ということになりました。私立に合格したので、大学進学…教員になる方向に進み『アニメーター』の夢は終わりました。

大学では教員になるために子どもとも触れ合う機会があったら良いと考えて、児童文化研究会に入りました。そこで児童文学もたくさん触れ、紙芝居に落としたり人形劇にしてみたり… 時には自分で童話を書いてみたりもしました。『童話の花束』とか『詩とメルヘン』に投稿もしていました。採用されたことはありませんでしたが、作家の方々の並々ならぬ才能に尊敬の念が募るばかりでした。

教員採用試験には…一次で落ちました。専門(数学)でというより、教育史とかそっち方面の山?が外れた感じで「え?これって何だっけ?すっかり忘れてる。」と壊滅状態でしたから。(別に山張ってた訳じゃないですけどね)在住県の分しか受けていなかったので一回受けて就活終了。

今思うと、私は本当に世間知らずというか「教員になりたい!」と思いながら、公立校しか視野に入れていず、また在住地域以外を受けることを考えていませんでした。でもそれは、大学受験の際に「自宅から通える大学しか受験させない。」と言われた影響大だったと思います。僻地教育にも惹かれていたのだから、就職の際は自宅から離れる選択も有りだったはずなのに…

また家族会議です。新卒で教員になることは不可能となりました。父は「就職浪人は絶対に許さない。就職か見合い結婚だ!」と一点張り。母は「1年くらい許してやっても…」と言いますが、父は頑固です。付き合っている人はいませんでしたが、見合い結婚なんて絶対イヤだったので、それから急遽就職先を探しました。勤めながら、もう一度教員採用試験を受けて今度こそ合格してやる…と、心の中で思っていましたがね。

その頃は今と状況が全く違い、大学四年の10月が就活解禁でしたので、8月下旬頃の家族会議でもなんとかギリギリに応募することができました。理系女子を欲しがる企業はたくさんあり… 中に叔父が勤務する会社もあったので、親近感という軽い気持ちで叔父の会社のSE部門に応募。(また一社選択)それがいけなかったのです…

会社の採用試験に行きました。専門知識と一般教養の試験は(本人的には)楽勝で、残るは面接です。三人くらいの面接官が私の前にいました。で、みんな「◯◯部長の姪御さんか…」と呟いて、当たり障りのないような質問をして終わり… 後日採用通知が届きました。父が「叔父さんにお礼言えよ。」と言いました。私は一般採用で応募したつもりでしたが、どこでどうなったのか縁故採用扱いに変わっていたようです。これでは、腰掛け就職の目論みが外れるじゃないですか!とりあえず3年勤めてから考えよう…と、教員の夢は保留に。

大学卒業目前で、突然彼氏ができました。歳は同じでしたが学年一つ下の初彼氏です。交際が始まったばかりなのに、いきなり彼女(私)は卒業&就職で会えなくなるし、彼氏自身も卒論やら就活で多忙になるし… でも、ルンルン気分のバカップルでした。結婚も意識していましたが… 彼のお父様が急に亡くなって、そこから真面目に本当に結婚を前提にお付き合いするのかを考えました。結婚するとなると彼の故郷(九州)へ行くことになるから、仕事辞めないといけないし。しかし、新人教育絶賛活動中な私は有給休暇もまだ取得できず、SEの道を爆進中でした。彼も故郷での就職が決まり 浮気もしてたので、別れました!

浮気されたショックが大きくて、恋愛には全く見向きせず仕事に邁進。SEの仕事も楽しくて、教員ではないけれど、コンピュータを身近に使える環境作りのお手伝いもいいかな… なんて思うようになり、仕事に没頭。仕事仲間との交流にも心を癒されて… ひょんなことから「絶対有り得ない!」と思っていた人と結婚して…

子どもが生まれ、子育て中に息子たちと遊ぶ中で描いた絵とか物語とかそういうものに「そう言えば漫画家やイラストレーターになりたかった時もあったなぁ。」と思いを馳せたり。そして、自分達で子育てグループを作って活動したり、学校から乞われて放課後児童支援のお手伝いに参加したり。

気がついたら、教職には就けませんでしたが、子どもたちに触れ合ってちょっと算数や漢字を教えたり、時には漫画描いて塗り絵の原本もどき作ったりと夢が叶っているようです。

いつか、自分で童話の本を作ってみたいな…と思っています。

………


長い!!

独り語りにお付き合いくださった方、ありがとうございました。

貴方様の夢も、叶いますように。


[約4000字]

#ちょっとだけコンテスト
#エッセイ



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?