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実は私オバケ退散させたんです|#実は私xxなんです

なんか面白そうな企画を見つけたので便乗させてください。

あと、タイトルにも書いていますが、オバケ…つまり心霊現象について書いていますので、苦手な方はごめんなさいです。ガッツリその辺のこと書きますので。

大丈夫ですか?読む覚悟のできた方は、下のリンク画像を飛び越えてください。

では…



初めまして。全然達観していない還暦過ぎているオバサンの奇妙な体験談を聞いてください。

私は若い頃、もう40年近く経ちますが、その頃システムエンジニアをしていました。理系女のハシリです。当時はまだパソコンが一般化されていず、インターネットなんか当然ありません。コンピュータは食器棚くらいの箱と思ってください。で、システム構築のソフトウェア開発では、今だと想像もつかない手順だと思いますが、
 ①プログラム(アセンブラ言語)をコーディングする
 ②コーディングされたものを紙テープに記録する(アセンブラ言語を機械語に変換)
 ③紙テープをコンピュータに読み込ませる
 ④システムテストとデバッグ(デバッグ時は機械語)
 ⑤テスト完了したら紙テープに出力する(バックアップ)
 ⑥ROMに書き込んで実装(ROMライター使用)

紙テープって何?アセンブラ言語って何?いろいろ???でしょうね。いいんです。今の方が断然開発環境が優れていますから。大昔はそんなことをしていた… そんな感じで。

で、私は某システムを担当し、システムテストのためにデバッグマシンのある地方の工場へ出張しました。

地方なので日帰りは無理です。最低1泊。それにデバッグなので1日では済みません。早くても3日は見積もります。私も3日…2泊3日で予定を立てました。

デバッグマシンのある地は、私以外にもたくさんの人が行く所なので「◯◯ホテルは安いし、工場に近いから便利だよ。」とか「△△ホテルの朝食バイキングは美味しいよ。」など情報には事欠きませんでした。「××ホテルは、出るらしいからやめた方がいいよ。」そういう情報も…

ホテルを予約しようとすると、運が悪いことに1泊目の宿が決まりません。どこも満室でした。××ホテル以外は… でも仕方がありません。無いものは無いのですから。一応かつてそのホテルに泊まったことがある人に話を聞くと「ボロくて気味が悪い…でも、見たわけではない。」というのが大半で、一人だけ「真っ黒い人みたいなのを見た!」という話。まぁ、運が良ければ(悪ければ?)会うのかな…と覚悟して出かけました。

デバッグは順調とはほど遠く残業となり、地方なので仕事帰りの道中で開いている外食屋は全くなく、コンビニみたいな店で売れ残りのおにぎりを買ってホテルに着いて… 「はぁ、本当に雰囲気が良くないホテルだなぁ。」と思いながらも、「お風呂入って寝るだけだし!」と気を取り直して部屋に直行。

実はこの時、エレベーターホール脇に黒い人影っぽいのを見た…のですが「アレか…」と思い「遠くにいるし、もう会ったからいいや。」と安心しました。

普通のビジネスホテルでした。お風呂のシャワーも別に壊れていなかったし、テレビを見ながらおにぎりをほおばり、明日の作業手順を確認し、目覚ましをセットして… 寝ました。本当に疲れていました。

夜中になんか重いものを感じて寝苦しくなり、目を覚ましました。「ん?」私の上に誰かが腰掛けているのです。私のお腹の辺りに腰掛けて座り、ベッドの向こう側のテレビを見ているような感じで… さっき見た黒い人が! 

パニック… じゃなくて『怒り』しか起きませんでした。なんていうか…逆に人だったら恐怖でおかしくなっていたと思います。しかし、幽霊とかオバケ?なので… 私は人に恨まれるようなことをした記憶が全く無いし、何よりも疲れていて眠い!!安眠の邪魔をして欲しくない。それしか頭の中にありませんでした。金縛りにあっていたのかもわかりませんが、私の頭の中には「コイツ、邪魔だ!失せろ!」その言葉しかありませんでした。「本当に邪魔!どいて!」と強く念じたら… パッと消えました。私は「良かった。」と再び夢路に…

目覚ましの音で目覚めて、改めてドアの施錠とか確認して… 「やっぱりアレはオバケだな。」と再確認しましたが、何故だか怖くありませんでした。オバケを退散させた自分は、その後のデバッグも順調に進み夕飯が食べられる時間に退出でき、朝ごはんの美味しいホテルで目覚めることができて帰社しました。

職場に戻り、1泊目のホテルの話をしたら皆んなにドン引きされたのは語るに及ばず…です。

今はそのホテルはありません。

人によっては信じられない「夢でも見たんじゃないの?」と思うようなことですが、私はそういう世界もあるんじゃないかな…と思う派です。



#実は私xxなんです
#エッセイ

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