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youthful days-解説的エッセイ-

 ホワイトデーをテーマとした楽曲。いつもの深夜の2時間DTMにて作った楽曲となる。本当は他の楽器も入れた楽曲を作るつもりだったのだが、やりたいことがあった。

 昨日ははっきり否定していたのだが、はっきりと認めようと思う。スプラトゥーン2のゲームルールがエリアとなっていた為、どうしてもそれがやりたくて作業を1時間で切り上げるという暴挙に出ることを決め、結果的にピアノ一本の楽曲とする事にした。

 言い訳的解説エッセイとして今回は執筆をするのだが、ホワイトデーの時期といえば、同時に卒業シーズンでもある。イメージ的にはそんな卒業式の時期と丁度重なった頃のホワイトデーだ。具体的なシチュエーションを語りだすとちょっと気持ち悪いものがあるので(おっさんが語りだしたらいやじゃん?)、その辺りの妄想は読者に委ねたい。

 なので、前回の1年記念に発表した楽曲とは違い、今回は淡さのある前向きな楽曲になるように仕上げてみた。勿論キーはEメジャーだ。

 淡さというか、懐かしさというか、そういう温かさを加えたくて今回はミックスの時点でビンテージ系のコンプを通しており、マスタリングの時点でも同じくビンテージ系のコンプを通している。

 何より最近はあまり弄らなかったピアノのマイク本数を一本増やした。何が大きく違うかというと、イヤホンやヘッドホンで聴いてもらえると、かすかにペダルを踏む音が聞こえてくるはずである。

 今回はちょっと音質よりも、リアリティーのある雰囲気を出したくて、ペダルのノイズが入るように混ぜた。

 解説的エッセイとか言いながら、制作背景をほぼ綴ってこなかったのだが、この一本のピアノで実はステレオ音源が2種類と、ペダル付近の音を収音したモノラル音源の計3トラックで一本のピアノとしてミックスしている。

 ステレオ音源の方は、ピアノの原音そのものの音、もう一つがピアノから距離を離してマイキングした音。つまり、空間の鳴りを収音した音を混ぜている。基本的に日ごろはこの2種類は混ぜるようにしている。

 ドラムの録音で多いのだが、空間の音。つまりアンビエントの音なのだが、空間でしっかり鳴っている音が入るかどうかで、ソフト音源っぽさをだいぶ取る事が出来る。

 音というのはそもそも空間で鳴っているものなので、対象物から直接鳴っている音と、そこから発生して空間で波を立てて鳴っている音が合わさって、我々は初めて音として認識している。しかし、マイク直録りの音というのは、直接的な音になりすぎてしまい、それが結果的にリアリティーを削ってしまう。

 なので、空間で鳴っている音そのものを一緒に混ぜてあげる事で、生っぽさを出すというのが、DTM環境で、そしてソフト音源でリアリティーのあるものを作る基本ともいえる。

 実際ドラムもそれぞれの楽器の部分にマイクをセットするのだが、そうした音というのは、ほぼ原音の音だけが鳴り、実際に叩いているにも関わらず、打ち込みのような音になるのは、空間の音に違いが出る。

 もし読者の中にバンドをやっている人で、ドラマーが居れば、是非アンビマイクを立てられるスタジオでの録音の推奨する。アンビを録れるかどうかで、滅茶苦茶音は変わるから。

 イメージするとすれば、Wii Uのスプラトゥーンのソフト読み込み時に流れるドラムの演奏がまさにアンビの音が分かりやすいのではないだろうか?

 話を戻すと、このドラムでよく録られるアンビの音を、ソフト側の書き出しでピアノでも同じことをした。

 最近のソフトは音源自体にアンビの音を再現した音色が入っているケースが多いので、それを混ぜてあげればそれらしい音になってくれるだろう。

 もしピアノ音源にそのような機能が無ければ、リバーブを使ってそのリバーブ音と混ぜるという手も使えなくはないが、結構仕組みを考えてやらないとならない割に、思った効果は出にくいのが現状だ。他にも生っぽくする方法はあるのだが、もうここからは好みや探求心の話になるのでこの辺で終わろうと思う。

 そんな拘りを一応この1時間という時間の中で、最低限考えていることはどうか伝わって頂けたらと思う。

 尤も、深夜の2時間DTMと言っているのに、1時間で終わらせるというのは、ある意味のルール違反では?という突っ込みは一切無視します。


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