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Last scene-解説的エッセイ-

 今までnoteに歌物を載せたいと思っていたものの、深夜の2時間DTM内の企画を除いて載せた事がなかった。今回遂に歌物を載せることが出来たので、解説的エッセイを執筆したい。

 アレンジ的に本当はアコースティックサウンドにしていこうと思っていたものの、何を思ったのかシンセをバリバリ投入しはじめてしまい、アコースティックでもバンド物でも無い、ジャンル分けの難しい楽曲に仕上がった。

 しかし、個人的にこのアレンジは好きである。主人公の心境のようなものを表現する事が出来たように思える。

 歌詞のテーマは死別である。あまりテーマをはっきり公言しないようにしているものの、モデルとなった人物がいる。私のかつての友達である。ここのエッセイでも書いてきたが、婚約者が病気で亡くなってしまい、その後フォトグラファーに転身した事を読者の皆様には伝えたと思う。

 友達がフォトグラファーになったのは、奥様の死をきっかけであり、被写体は人物。それも家族写真だ。彼はフォトグラファーになった時に、この奥様が亡くなった事、それがきっかけでフォトグラファーになった事、大事な家族の思い出を残す仕事をしたいと願った事を公表している。

 それが私には本来、その奥様と家庭を作り、家族を作り、父親になっていくはずだった自分を、誰かの幸せを撮る事で自分を重ねているように感じた。

 そしてそれを思うと、すごく悲しい人生をこれから歩み続けるんじゃないかと感じた。また、この説を前提とするなら、彼の性格としてはきっと再婚する事はないのではないかと思っている。きっと何処までも誰かを撮る事で、自分や奥様を重ね続けるのではないかと。だからフォトグラファーになったように思えた。

 と、本人に確認を取ったわけでもないので、実際は全然違うかもしれないが、この考察を楽曲にしたのが今回のLast sceneである。

 ここまで解説してしまうと、この楽曲の意味をはっきり伝えてしまう事になるので、今回の解説エッセイを執筆するか迷ったのだが、昨今の直接的すぎる楽曲の歌詞の歌を聞き続けているであろう方々を想定すると、これぐらいの解説をしないと、きっとこの曲の意味を理解しないと思った。

 なるべくなら、各々が意味を好きに解釈して頂けるのが理想である。


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