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【らいむ回顧】ラップと映像でレースを振り返る!【オークス】

こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴

今回はオークスの回顧です!🐎
牝馬限定戦のタフなレース、スタート前にはアクシデントもありましたが一体どんなレースだったのか…?ラップと映像を紐解いて一緒にレースを振り返っていきましょう!

※この回顧にはボク自身の主観も含まれています。ボクの考えが全て合っているとは思いませんし、見る人によっては違う見解になると思います。ラップとレース映像を照らし合わせてボク自身が感じたことを書き記していますので少しでも振り返りの参考になれば嬉しいです。

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🍀オークス🍀

-コースの特徴とレースのポイント-

【東京芝2400mコース図】

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【コースの特徴】
東京芝2400mは中盤でペースが緩み最後の長い直線での末脚勝負になりやすいコースです。
そのため基本は一気に加速できる瞬発力や、末脚のスピードが求められるコースです。

【オークスのポイント】
○基本はスローペースになり直線での末脚が求められるコース!
○3歳牝馬にとってはスタミナも求められるタフなレース!マイル以下が得意なスピードタイプの子はスタミナ切れを起こしてしまうため、長い距離もこなせそうな子に注目!
○桜花賞とは異なる適性が求められることから別路線組にも注目!



-ラップとレース展開-

【レースラップ】
12.4-11.0-11.9-12.6-12.7-12.5-12.3-12.1-11.6-11.3-11.7-11.8
前半3F35.3-後半3F34.8(後傾0.5秒)
前半4F47.9-後半4F46.4(後傾1.5秒)
勝ちタイム2.23.9-スローペース

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※平均ラップは過去5年のもの

東京芝は前日の雨もあり稍重でのスタート。5R前に良馬場に回復し速めの時計も出る馬場となり、内外の差も少なくなっていました。(土曜日は外有利傾向が強かった)

今回のレースラップを見てみると、前半のラップは例年のオークスと比較しても決して速いペースではなかったことがわかります。
前半3F、前半5Fのタイムを過去10年分と比較してみると

オークス前半3Fタイム(速い順)
1位…35.1(2012年、2016年、2019年)
2位…35.2(2014年)
3位…35.3(2022年)
4位…35.4(2020年、2021年)
5位…35.6(2015年)
6位…35.7(2013年、2018年)
7位…37.1(2017年)

オークス前半5Fタイム(速い順)
1位…59.1(2012年、2019年)
2位…59.6(2013年、2018年)
3位…59.8(2016年、2020年)
4位…59.9(2021年)
5位…60.6(2022年)
6位…60.7(2014年)
7位…61.3(2015年)
8位…61.7(2017年)

と、過去10年分と比較しても前半3Fは5番目、前半5Fは8番目となるタイムでした。
決して速いペースではないにも関わらず隊列が縦長になったのも今回の大きなポイントで、後半は早い段階から徐々に加速していく流れになったため後続がポジションを押し上げるタイミングがなく追込勢には苦しいレース展開となりました。

また、過去に今年と似たラップを刻んだ年がありました。それが2017年のオークスです。

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前半部分のペースの緩む箇所に違いはあるものの、どちらも中盤から加速するラップとなっていることがわかります。しかし、勝ち馬のソウルスターリングは先行していたものの、この時は追込勢も上位に絡んでいました。
その要因がとなった2022年と2017年の違いは馬群が凝縮していたかどうかです。
先程述べたことと重なりますが、2022年は速いペースでないにも関わらず隊列が縦長になりました。それに対し2017年は前半3Fが更に遅かったこともあり馬群がバラけずにレースが進みました。その結果前と後ろの差が小さくら直線で速い末脚を使える子は後方からでも上位に来ることが出来た、というレースになりました。

しかし今回は後方勢(追込勢)にはノーチャンスな展開。それらを踏まえた上でレースを詳しく見ていきましょう。



【レース展開】

レースが始まる前に触れておかなければいけないのが発走直前に起こったアクシデント。サウンドビバーチェが他馬に顔を蹴られ放馬してしまい、発走時間が大きく遅ました。
3歳時に一度しか立つことのできないこの大舞台、除外となってしまったサウンドビバーチェは陣営にとってもファンにとっても悔しいアクシデントだったのではないでしょうか…。

そしてこのアクシデントの影響で発走が約15分遅れる事態となりましたが、これが各馬に大きな影響をもたらしました。
馬はデリケートな生き物であり、更に今回走るのはまだ経験も浅い3歳の牝馬達。更に気温も上がる時間帯にゲート裏で長い間待たされ大きなストレスを感じた子も多かったのではないかとみています。
1人気に推されたサークルオブライフは明らかに発汗が目立っており、レース後にはデムーロ騎手がゲートのなかでイライラしていた旨のコメントをレース後に残していました。
2400mを走るこの舞台は3歳牝馬にとってタフなレース。そこにこのアクシデントが重なりレース前からメンタルの消耗戦が始まっていました。

約15分遅れでレースが発走、ゲートが開くとバラバラとしたスタートに。好スタートを切ったのはスタニングローズとアートハウス、一方あまりゲートの出がよくなかったのがサークルオブライフ、ベルクレスタ、ライラック、シーグラス、ピンハイ、プレサージュリフト。特にサークルオブライフはスタート後に挟まれて後退する不利を受けてしまいダッシュがついていません。前述したアクシデントもあり、この時点でサークルオブライフは厳しいレースを強いられています。
好スタートを決めたスタニングローズとアートハウスが先行する構えを見せますが、それを制して外からニシノラブウインクが主張し先頭へ。更にパーソナルハイ、ラブパイローが先行集団に加わり1コーナーへと向かっていきます。この時点で逃げたニシノラブウインクと2番手には大きな差が出来ていました。


2コーナーを回って向正面へ、レースは中盤へと入っていきます。
1000m通過は60.6、この時点でニシノラブウインクのリードは少し縮まり2番手のパーソナルハイとの差は2馬身ほどとなっています。
しかし、後続もバラけており以前縦長の展開。特に後方グループにいたライラック、更に離れた後ろにはホウオウバニラとサークルオブライフがおり先頭とは大きな差がありました。ここで改めてレースラップを確認しておきましょう。
12.4-11.0-11.9-12.6-12.7-12.5-12.3-12.1-11.6-11.3-11.7-11.8
太字部分がレース中盤のペースが緩んだ区間。縦長な隊列のままペースが緩んだことで、各馬が一息入れて体力を温存することが出来ています。かといってここで早めに動いてしまうと最後の長い直線に向けての体力を消耗してしまいますし、初経験となる2400m戦となると心理的にも動きにくかったはず。そのため追い込み勢にとってはその体力を温存している子達以上に速い脚を使わなければいけなくなり苦しいレース展開となりました。


隊列に大きな変化はなくレースは終盤、3〜4コーナーへ。
12.4-11.0-11.9-12.6-12.7-12.5-12.3-12.1-11.6-11.3-11.7-11.8
後半4Fから加速するラップとなっており、4コーナーから徐々にスパートをかけていることがわかります。ここも追い込み勢が苦しくなった要因の一つ。後方勢も徐々に動き出しポジションを上げようとしていますが、前もペースアップしているためより速い脚を使わなければいけなくなっています。特にサークルオブライフは4コーナーで大外を回して加速しており、大きな負荷がかかっています。

ニシノラブウインクが後続にリードをつけて直線へ、外からアートハウス、その後ろからはスタニングローズとスターズオンアース、内を突いてナミュールとプレサージュリフトが伸びてきます。
粘るニシノラブウインクを捉えスタニングローズが外から抜け出そうとしたところを、更に外からスターズオンアースが差し切り1馬身と1/4差をつけてゴール。見事に牝馬二冠を達成しました。



-各馬の短評&次走以降注目馬-

1着:スターズオンアース

大外枠からスタートを決めて道中は中団から、レース前のアクシデントや初の2400mも乗り越えて強い競馬を見せました。外からスムーズな競馬だったものの、折り合い面に苦労する面も見せませんでしたし、前走の桜花賞では内を突いて詰まる不利がありながら突き抜けるなど、異なる適性が求められるなか二冠を達成したのは高い能力の証と言えるのではないでしょうか。
混戦模様の3歳牝馬路線ですが、頭ひとつ抜けたパフォーマンスを見せたと思いますし、牝馬三冠を達成する可能性も十分にあると感じます。

※レース後に骨折が発覚。秋華賞での復帰が予定されています。



2着:スタニングローズ

先行勢を見る位置でレースを進めると、直線では一旦先頭に立つシーンもあり大健闘の2着だったと思います。人気薄だったものの、2歳時にはデイリー杯2歳S、新潟2歳Sで上位争いするなどレベルの高い牡馬を相手に善戦していた実績もありました。
縦長且つスローペースという特殊な展開、アクシデントもあり力を発揮できない有力馬もいましたが、スタニングローズはスタートを決めると前目の内で立ち回り、直線は外に持ち出して差すという器用な競馬。掲示板を外したことのない子ですし、この安定感は今後も大きな武器になるのではないでしょうか。



3着:ナミュール

前走の桜花賞は内有利馬場で大外を引き展開に泣かされる形となってしまいましたが、今回は中団から末脚を伸ばして3着に好走しました。小柄な子でデビューから馬体重が減っており、今回も馬体が回復していないなかでこれだけのパフォーマンスを見せてくれたのは評価したいと感じる内容でした。
元々GI級のパフォーマンスを持っていると評価しているだけに、今後の成長が楽しみです。


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4着:ピンハイ

スタートで出遅れてしまい、ポジションの差で敗れたと感じる内容でした。それでも上がり2位タイの末脚を使えているのは能力を感じますし、この距離に対応できたのも大きな収穫だったとみています。
チューリップ賞の2着、桜花賞の5着は展開に恵まれた面も大きいという評価をしていましたが、想像以上の競馬を見せてくれたため次走以降の注目馬として取りあげます。



6着:ルージュエヴァイユ

スタート後アートハウスに寄られる不利もあり後方からのレース。ナミュールやピンハイよりも後ろからのレースとなってしまい、展開に恵まれないレースとなりました。それでもラスト1Fまでグングン伸びてきており、直線の末脚は光るものがありました。
フローラSも似たような内容で敗れており、現状ポジションを取れないタイプのため今後はその辺が課題になりそうですが、ポテンシャルは高いものを秘めているとみて今後に注目したい一頭です。



7着:アートハウス

好スタートを決めて先行、直線では一旦先頭に立てるかな?という勢いも見せましたが最後に失速してしまいました。
現状は加速は早いものの使える脚が短い印象で、早めにペースアップして持続力が求められる展開になる最後に苦しくなってしまう模様。前走圧勝していた忘れな草賞も
12.6-11.3-12.8-12.6-12.3-12.3-12.0-11.7-11.6-11.1
と、スローペースで最後の末脚が問われたレース。このように器用さやスローペースからの加速力が問われる展開になれば今後巻き返しがあるのではないでしょうか。
前有利になりやすいコース小回りコースでの巻き返しに期待したいです。



10着:ベルクレスタ

出遅れて後方からとなり展開にも恵まれませんでしたが、そもそもこの距離はこの子にとって長いのではないかと思います。
マイルでもかかるなど気性面での不安を見せていたり、兄弟の活躍を見ても2000m以下がベストなのではないと感じます。折り合いをつけて運べた時はクイーンC3着など高いパフォーマンスを見せているため、距離短縮で巻き返しに期待したいです。



11着:ライラック

出遅れて離れた後方グループからの競馬となり、厳しい展開となってしまいました。
近2走は展開や馬場に恵まれないレースが続いているため度外視可能な内容ですが、出遅れる競馬が続いているためそこは今後の課題になりそうです。フェアリーSの内容は高いパフォーマンスだったと感じているため、スタートが不安定なうちは人気薄なら狙いたいと感じる一頭です。



12着:サークルオブライフ

スタート前のアクシデントに加え、スタート後の出遅れも重なり不運なレースとなってしまいました。離れた後方からのレースとなり、道中ポジションの押し上げも出来ず負荷の大きい競馬となってしまいました。
レース後コメントからもスタートで待たされた影響が大きかったようで、今回の敗戦は度外視していいものと判断しています。



13着:ウォーターナビレラ

ゲート内で落ち着きがなく、スタートも内にヨレてしまいダッシュがつかず後方からのレースとなってしまいました。
元々1400mで先行できるくらいのスピードを持っており、桜花賞のパフォーマンスを見ても1600m以下のレース先行して器用さを活かせる小回りコースがベストと感じます。
今回は元々適性外のレースだったと見ているため、今後はマイル以下への距離短縮で巻き返しに期待したいです。



🍀オークスの次走以降注目馬ピンハイルージュエヴァイユアートハウスベルクレスタライラックサークルオブライフウォーターナビレラ




以上、オークスの回顧でした!
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最後まで読んでくださりありがとうございました✨









(新勢力の台頭もありそうで秋が楽しみだね)



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