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【らいむ回顧】ラップでレースを振り返る!【チューリップ賞/弥生賞】

こんばんは!碧馬らいむです🍀🐴

今回はチューリップ賞弥生賞の回顧です!🐎
クラシックにも繋がる大事な前哨戦、一緒にレースを振り返っていきましょう!

※この回顧にはボク自身の主観も含まれています。ボクの考えが全て合っているとは思いませんし、見る人によっては違う見解になると思います。ラップとレース映像を照らし合わせてボク自身が感じたことを書き記していますので少しでも振り返りの参考になれば嬉しいです。

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🍀チューリップ賞🍀

【阪神芝1600mコース図】

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〜コースの特徴〜
阪神芝1600mは直線の長い外回りコースを使用するコースで、残り600m付近から下り坂となるため中盤でペースが緩みラスト3Fの末脚勝負になりやすいコースです。
そのため最後の直線で末脚を活かせる子を狙いたいコースです。


【チューリップ賞レースラップ】
12.3-10.7-11.3-12.2-12.0-11.4-11.4-11.9
前半3F34.3-後半3F34.7(前傾0.4秒)
前半4F46.5-後半4F46.1(前傾0.2秒)
勝ちタイム1.33.2-平均ペース

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※平均ラップは過去5年のもの


阪神芝は速い時計が出るコンディションで、午前中にこのコースで行われた3歳未勝利戦ではサンクフィーユが未勝利戦過去最速タイムとなる1.33.3で勝利していました(2位は昨年のアンドヴァラナウトで1.33.4)。
また、この日の阪神芝は内を通った子の好走が目立っており、内有利な馬場コンディションでした。

今回のレースラップを見てみると、例年とは違い前半から速いペースとなっているのがわかります。中盤はペースが緩んだものの、前半流れた分極端な後半の末脚勝負にはならず前哨戦らしくないGIに近い流れとなりました。
それらを踏まえた上でレースを詳しく見ていきましょう。




【レース展開】

ゲートが開くタイミングでルージュスティリアが立ち上がってしまい大きく出遅れ、ピンハイとツッチーフェイスも良いスタートではありませんでした。
好スタートを決めたのはジャマン、サウンドビバーチェ、ウォーターナビレラの3頭。スタートに不安のあったサークルオブライフやナミュールも出遅れずいいスタートを切りました。
内からジャマンが押して主張しハナを奪い隊列が早々に決まりペースが落ち着くかと思いましたが、外からオーソレミオも上がっていき先行争いが激しくなりました。これにより前半3Fが12.3-10.7-11.3と前哨戦らしくない前半から速いペースのレースとなります。

先行グループを見る形でサークルオブライフ、ウォーターナビレラと人気の2頭が続き、外にラリュエル、後ろにナミュールが続きます。
隊列に大きな変化はないものの、徐々に先頭と後続との差が縮まり最後の直線へ。

サウンドビバーチェがジャマンを交わして先頭に立つと、後ろにいたサークルオブライフが外に持ち出し追い出しを開始、一方ウォーターナビレラは内を選択するものの進路がなく全力で走ることが出来ていません。後ろにいたナミュールも進路がなくやや遅れる形でスパートを開始します。
サークルオブライフがサウンドビバーチェを交わして先頭に立とうとしたところを外からナミュール、内からピンハイが末脚を伸ばしますが、最後は外のナミュールが一気に突き抜け先頭でゴールイン。阪神JFの雪辱を果たし、桜花賞への道を切り開きました。




【各馬の短評&次走以降注目馬】

1着:ナミュール

今日はスタートを決めて中団、直線は進路がなく追い出しを待たされる不利がありながらも外から突き抜ける強い内容でした。
前走の阪神JFも出遅れから荒れた内を突いて4着と破格のパフォーマンスを見せており、能力は世代トップクラスのものがあると再認識しました。
昨年投稿した阪神JFの回顧では

今後はゲートが課題になりそうですがポテンシャルは勝ち馬にも見劣らないと思いますしGI級の能力を持っているのではないでしょうか。今後が楽しみです。

と述べたようにGI級の能力を持っていることは間違いないと思いますし、ゲートの改善が見られた今回の内容からは本番でも楽しみな一頭です。



2着:ピンハイ

人気薄でしたが、内有利馬場で最内を立ち回る鞍上の好騎乗もあり2着と好走しました。
1戦1勝とキャリアの浅い子で、馬場の恩恵があったとはいえ今回のメンバーを相手に上位争いを繰り広げたのは評価できる内容ではないでしょうか。
前走は馬群を割っての勝利、今回は内を突いての勝利と馬群を苦にしないのはこの子の大きな強みです。
また、その前走は流れたペースの1400m戦での勝利で、ペースが流れて極端な末脚勝負にならなかったのもよかった印象です。
GIでも諸々噛み合えばチャンスはあるかもしれませんが…?



3着:サークルオブライフ

スタートを決めると押して先行とこれまでとは違う戦法をとってきました(レース後に鞍上のデムーロ騎手が内が残る馬場なのでポジションを取りに行ったとコメント)。
結果は3着に敗れてしまいましたが
・今まで控える競馬をしていた子が流れたペースを先行(負荷が大きい)
・賞金に余裕があり、ここで100%仕上げる必要はない

という背景を考えると、今回の敗戦は決して悲観する内容ではありませんでした。
また、阪神JFの回顧では

ただ一つ気になるのは近3走全て外を回して直線もスムーズな競馬ができていること。今後崩れるとしたら
・内で窮屈になり、持続力が活かせない競馬を強いられてしまった時
・スローペースの瞬発力勝負での前残り
・道中の追走スピードが上がったとき
この3パターンではないかとみています。
特に1番上は人気を背負う立場になるほど他馬からのマークは厳しくなりやすいため、内で包まれた時に武器である持続力を活かせず脚を余してしまう可能性はあるように感じます。

と述べましたが、今回はここに記載した1つ目のパターンに当てはまるレースでした。
サークルオブライフはバテずに長く脚を使えるのが強みで、これまでのレースは外を回してスムーズに加速し末脚を引き出していました。今回は内枠を引き馬群での競馬、直線もサウンドビバーチェが外にヨレたことでいつものようなスムーズなレースが叶いませんでした。
今回のペースを先行してレースを運ぶことが出来た、というのは先に繋がる内容だったと思いますし、桜花賞やオークスでも楽しみな一頭です。外枠を引き極端な内有利馬場になっていなければ本番でも印を打つと思います。


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4着:サウンドビバーチェ

前半のペースが速く、先行馬には決して楽な展開ではありませんでした。そのなかでサークルオブライフとは僅差の走りができており、流れたペースへの適性の高さを感じました。
過去のレースを見返すと、スローペースとなった新馬戦や白菊賞では末脚勝負でキレ負けし敗戦、反対に前半からペースが流れた時は未勝利戦、菜の花賞と勝利しています(21/7/24の未勝利戦は最内を突いて詰まる不利)。
速いペースを先行して耐える持久力が強みで、ペースが流れた時は今回のように高いパフォーマンスを見せています。
また、未勝利戦勝利時は重馬場で好走時はいずれも急坂コースパワーが求められる舞台でした。
今後もペースが流れやすいコースやレースパワーが求められる舞台なら強い走りを見せてくれるのではないでしょうか。
反対にスローペースのレースや平坦コースなどでは、末脚勝負が得意な子にキレ負けしてしまう不安がありそうです。



5着:ウォーターナビレラ

好スタートを決めましたが、前半はやや行きたがる素振りを見せ折り合いを欠いていました。
抑えて道中はポジションを下げてしまった上に、直線は進路がなく追い出しが遅れてしまいました
先行できて器用に立ち回れるのがこの子の強みですが、今回はその強みを活かせないレースとなってしまいました。
外回りコースでは末脚が甘くなってしまう面があるので本番よりスローペースになりやすい前哨戦の方が合う、という見立てでもあったためペースが流れたのもこの子にとってはプラスではなかったと感じます。
今回の敗戦は着順以上に評価したい内容ですが、本質は小回りコースが合っていると思っているため馬券的に考えると本番は人気も加味した上で考えたい一頭です。人気を落とすようなら複系で面白いのではないでしょうか。



6着:ルージュスティリア

大きく出遅れてしまいましたが、上がり最速となる33.9の末脚で追い込んできました。
最内をロスなく立ち回ったため過剰に評価はしづらいものの、出遅れのロスをカバーするために離れた最後方から道中脚を使ってますし、そのなかで最後まで伸びていたのは評価したい内容です。
また、新馬戦ではフェアリーSやクイーンカップで2着と好走したスターズオンアースに勝利しており高い能力を持っているのではないでしょうか。
新馬戦はしっかりとゲートを決めていますし、今回はたまたま立ち上がったタイミングでゲートが開いてしまったので出遅れの再現性は低い印象です。



7着:ラリュエル

道中は折り合いを欠いてしまい、上位馬よりも外を回す不利がありました。
さらに前走は遠征で二桁馬体減、今回は遠征ではなかったものの連続での馬体減と小柄なこの子にとってローテーションもきつかったのではないでしょうか。
小柄な子でもあるので、馬体が戻ったタイミングで狙いたいです。



13着:ジャマン

内から主張して逃げましたが、前半のペースが速くきつい展開となってしまいました。
新馬戦はペースが緩く恵まれたとはいえ逃げて上がり最速の末脚で圧勝、前走はペースの緩みやすい阪神芝2000mの舞台で中盤全く緩めず逃げる厳しい展開のなかラスト1Fまでは先頭で粘っており能力を感じる走りは見せています。
厳しい展開のレースが続いていますが、自分のペースで無理なく運ぶことが出来れば巻き返してくると思いますし、今回の大敗で人気落ち→人気薄になってノーマークの楽逃げ、というパターンは警戒しておきたいです。



🍀チューリップ賞の次走以降注目馬サウンドビバーチェウォーターナビレラルージュスティリアラリュエルジャマン

※次走以降の注目馬にはしませんでしたが、4人気で11着に敗れたステルナティーア道中外を回す不利に加え、この子はスローペースで脚を溜めて直線の末脚勝負が得意な子。今回は苦手としている展開でした。


最後に3〜4コーナーでの内外の差についてです。カッコ内の数字は内から何頭目を走っていたかを表しています(数字が大きいほど外を回している)。

1着ナミュール(2)
2着ピンハイ(1)
3着サークルオブライフ(1)
4着サウンドビバーチェ(2)
5着ウォーターナビレラ(2)
6着ルージュスティリア(1)
7着ラリュエル(3)
8着オーソレミオ(2)
9着ルピナスリード(3)
10着ツッチーフェイス(2)
11着ステルナティーア(4)
12着シークルーズ(4)
13着ジャマン(1)
14着スプリットザシー(5)

内を通った子が軒並み上位に来ているのがわかりますね…!
※アンジェリーナは破行により競走中止。




続いて弥生賞の回顧です!

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🍀弥生賞🍀

【中山芝2000mコース図】

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〜コースの特徴〜
中山芝2000mはスタート後とゴール前と急坂を2回上るコースで、他場の2000m戦と比較してもパワーが必要なタフなコースです。
スタート後は急坂を上り1コーナーも上り坂となるため前半はペースが落ち着き、2コーナーから下り坂となるため徐々にペースが上がるラップになりやすく、最後までバテずに走りきる持続力やコーナーで加速する器用さも求められるコースです。


【弥生賞レースラップ】
12.7-11.6-11.9-12.5-12.4-12.4-11.8-11.5-11.4-12.3
前半3F36.2-後半3F35.2(後傾1.0秒)
前半4F48.7-後半4F47.0(後傾1.7秒)
勝ちタイム2.00.5-スローペース

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※平均ラップは過去5年のもの


開幕2週目となる中山ですが、晴れ続きの良馬場にしてはそこまで速い時計が出るコンディションではなく、標準〜やや速い程度の馬場でした。
また、前日は強い風が吹いており直線は追い風(向こう正面向かい風)となる風向きでしたが、この日は真逆となる直線向かい風(向正面追い風)の風向きでした。
芝のレースはペースが流れて差し馬が届くレースもありましたが、前残りが多く基本は開催前半らしいイン前が有利な馬場状態だったとみています。

今回のレースラップを見てみると、例年ほどではないものの中盤でペースが緩んで後半に速いラップを刻んでいることがわかります。さらに向正面は追い風、直線向かい風であったことを考えると、数字以上に中盤は緩いペースだったと捉えることができます。
それを加味すると、例年の流れに近い前哨戦らしいスローペースのレースとなりました。それらを踏まえた上でレースを詳しく見ていきましょう。




【レース展開】

ロジハービンが出遅れ、他は揃ったスタートとなりました。
内からリューベック、さらに内からメイショウゲキリンも前に行く姿勢を見せますが、リューベックのダッシュが速かったのを見るとメイショウゲキリンは無理に競りかけることはせず控える選択肢をとります。その外につけたのがボーンディスウェイ、さらに外からドウデュースとアスクビクターモアがポジションを上げて先行グループにつけます。
ここで後方グループに目を向けると、マテンロウレオとインダストリアが接触しておりこれによりインダストリアが折り合いを欠いてしまっています。
インダストリアはマイルからの距離延長で、スタートから出していくと折り合いを欠いてしまう不安がありました。恐らく戸崎騎手もそれは意識していたはずでスタートからは出していかず折り合いに専念していましたが、この接触を機に折り合いを欠いてしまいインダストリアは体力を消耗してしまいました。

リューベックが先頭、アスクビクターモアが2番手につけて向正面へと入りレースは中盤へ。
ペースが落ち着き折り合いに苦労する子も多いものの、隊列に大きな変化はなくレースが進んでいきました。
レースが動いたのは残り800m手前、最後方にいたロジハービンが抑え切れないような手応えで外から進出を開始します。ここが大きなポイントとなりました。
ロジハービンが外から進出すると、先頭集団に並びかけるタイミングで鞍上のデムーロ騎手が手綱を抑えたため、外から内に入りながらブレーキを踏む形となりました。
これにより後ろにいたドウデュースはロジハービンとアスクビクターモアに挟まれる形となり減速せざるを得ない状況ドウデュースとその後ろにいたラーグラフ後退する不利を、捲っていくタイミングではジャスティンロック進路をカットされる不利を受けてしまいました。

直線に向くと逃げるリューベックをかわしアスクビクターモアが先頭へ。外からボーンディスウェイ、不利を受けて後退してしまったドウデュースも盛り返して前を追います。しかしなかなか差は縮まらず最後はアスクビクターモアがドウデュースをクビ差凌ぎって勝利、重賞初制覇を飾りました。




【各馬の短評&次走以降注目馬】

1着:アスクビクターモア

先行できることと小回りコースを器用に立ち回れるのがこの子の強みで、道中はかかる面を見せたものの鞍上の田辺騎手が押してポジション確保しその強みを活かした騎乗でした。
過去に戦ってきた相手も強く、2走前はこの子の立ち回りの上手さを活かせない東京コースでドウデュースと0.1秒差の3着と好走していましたし、道中折り合いを欠きながらも押し切ったのは地力の高さではないでしょうか。
ただ今回は展開に恵まれたこと、本番はさらに相手が強くなることを考えるとGIでの取捨は慎重に考えたいです。



2着:ドウデュース

道中は折り合いを欠くシーンが見られ、レース展開でも記載したように進路をカットされて後退する不利がありました。
前有利な展開だったこともありこの不利は大きく、スムーズなレースが出来ていればこの子が勝っていてもおかしくなかった内容だと思います。
そのなかで2着まで差してきたのはこの子の能力だと思いますし、コース適性では勝ち馬に分があるとみているので負けて強しと言える内容でした。
今回は初の2000mでしたが、距離自体は問題ないように映りました。



3着:ボーンディスウェイ

前有利な展開で恵まれた部分はありますが、前走はペースの流れたホープフルSを先行して5着に粘っていた子で過小評価されていたと感じました。
ただ着差は少ないとはいえ内容は1,2着馬が強かったとみているので、本番も好走するには展開面など何らかの手助けがほしい印象です。


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4着:ジャスティンロック

後方からのレースで展開が向かなかった上に、ロジハービンが捲ってきた時に進路をカットされる不利がありました。
さらに4角では大外を回すロスの多い競馬と不利が重なってしまっての敗戦で、今回は度外視可能な内容です。
前走はコーナーで進出する器用な面を見せ小回りコースへの適性の高さを証明していますし速い末脚もあるので、現時点ではスタートに不安があること以外弱点は少ない印象です。
弥生賞はスローペースの先行馬有利な展開になりやすいレースですし、差しが届きやすいコースやレースで巻き返しに期待したいです。



5着:インダストリア

終始折り合いを欠いてしまい、展開も向かず4角では大外を回す不利がありながらも上がり最速の末脚を使い5着まで追い上げてきました。敗れはしたもののレース内容自体は凄く強かったと思います。
気性面を考えると距離短縮がいいとは思いますが、ペースが流れて折り合いがつけばこの距離でも走れていいと思います。



🍀弥生賞の次走以降注目馬ジャスティンロックインダストリア


※次走以降注目馬には取り上げませんでしたが、このレースはスムーズな走りができた子が少ないと感じたため他の子についても記載しておきます。

7着:ロジハービン
→出遅れ、折り合い欠き、道中進出もチグハグ

8着:アケルナルスター
→展開向かず、共同通信杯の回顧と重なりますが右回りの広いコースで見直し、軽い馬場コンディションだとなお良し(今回は真っ直ぐ走れてた!)

9着:メイショウゲキリン
→リューベックのスタートがよく逃げられず、控えるもボーンディスウェイに前に入られてポジションを落としてしまい後手に、積極策で見直し

10着:マテンロウレオ
→展開向かず、折り合い欠き

11着:ラーグラフ
→ドウデュースの後ろにいたため一緒に後退する不利




以上、チューリップ賞と弥生賞の回顧でした!
モチベーションにも繋がりますのでよかったらnoteのフォロースキもよろしくお願いします🍀

最後まで読んでくださりありがとうございました✨












(本番が楽しみだねえ…!前哨戦はまだまだ続くしワクワクです!)


いつもボクの記事を読んでくださりありがとうございます! これからも根拠のある記事、面白い記事を作成していけるよう努力します!