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ドッペルゲンガー

意識するものにとって、ドッペルゲンガーは3人いる。
1人は過去、1人は未来、そして1人は現在の君だ。
もし、君が他のどちらかを生活の中で見かけた時、彼は君であって君の脳信号の通りにはならないだろう。そして、どちらか一方が君の理想に近いのだから、相手の存在を疎ましく思うこともあるだろう。そのうちふと、観察していたはずの彼らから、自分こそ見つめられていることに気づくかもしれない。自分のものではない自分の肌、明らかな体温を感じさせながら、彼らは君を操作しようとする。そのとき、君は自分である彼らの否定をもって、自身を守ろうとするだろうか。はたまた指図を従順に受け入れ、彼らの手足になるのだろうか。
どちらにせよ、既に死んでいるようなものだ。

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