ねこの散歩について ハーネス編


おさんぽ大好き


うちのねこ
4歳 オス
茶トラ白
性格は臆病で好奇心が強い。食欲は弱い。体重4.8キロ
ご飯も水も要求しないのに散歩だけは毎日しつこく要求する

場所にこだわりはないようで、
飼い主と一緒であれば旅行先のホテルでもくつろいでいる

ねこを散歩させている人間は現状稀のようで、批判する向きも強いようだが、
自分がねこと散歩を続けて得た経験について書き記すことにする。
これがやがてねこを散歩させようという人や
災害などの非常時に、ねことハーネスやリードを使って移動する必要が出た時に
なんら役に立つことがあればいいと思う。
ただ、これはあくまでうちのねこの話であり、ねこの個性によっては参考にならないこともあるかと思う。うちのねこは獣医もお墨付きの『知らない場所でも平気なねこ』だ。ひょっとするとほとんどのねこには当てはまらない可能性もある。


最初に
ねこの散歩とは非常に過酷なものである。
ねこは決して人間の思う方には歩かない。
ねこの散歩とは、人間がねこの放浪に付き従い、
入っちゃダメな場所は止める。そういう行為である。
夏の暑い日蚊に刺されながら、冬の寒い日にずっと、ただ立ち尽くす。
ねこは犬ほど歩かないので基本人間はひたすら立ってるだけだし、
ねこは基本人気のない物陰やらすみっこやらを好むので、
人間は不審者にしか見えない。
ご近所の人に愛想良くしたり、ゴミ拾いをしたりして
近所の人に信用してもらわないと通報されてしまうかもしれない。
実際、垣根を挟んだ向こう側で誰かがシャワーを浴びている音のする窓の外で、ねこが急にその場所の探索を始めてしまうことが一度ならずあった。
歩かずに立ち尽くす(しかも中途半端な場所で)ので、
夏は容赦なく蚊に刺されまくるし、冬はひたすらに寒い。
なので、本気でねこが外に興味がないのなら行かない方が良い。

準備 ねこを外に出すにあたり必要なもの
まずハーネスだが、これは様々なネットの記事にも書いてあるが、
ねこ専用のものを選ぼう。犬猫兼用のものだとねこは縄抜けする。
しかし、とはいえ、基本ねこはどんなハーネスだろうと絶対縄抜けする。
この場合要素として重要なのは
ハーネスの縄抜けしやすさ
ねこがハーネスをいやだと思う気持ち
の二点である。
つまり、構造的に縄抜けしづらいハーネスであったとしても、
ねこの嫌悪感が強いと、ねこはなんとしてでも縄抜けしようとしてしまうため、
結果的に縄抜けの確率が上がってしまう。
ねこは学ぶ生き物なので一度縄抜けしたらそのやり方を学習する。
なので、最初は3種類くらいハーネスを買って、どのハーネスが一番自分のねこに合うのか試した方がいい。
うちのねこの場合、身体に触れる面積が大きいものを嫌がる傾向にあった。
ベストタイプのハーネスである。
なのでその場ではひとまず全て紐のハーネスを採用した。
しかし、後にベルトタイプに変更した。
実際に散歩させてみると、ねこが変なところに入り込んでしまうことがある。
状況によっては、ハーネスとリードで引きずってでも引っ張り出さないといけない局面もある。その時、身体に食い込んで痛い思いはさせたくないので、
皮のベルトタイプのハーネスに変更した。

ハーネスの装着のさせ方だが、ねこのハーネスは、首と胴体の二箇所をそれぞれはめる形になっている。この時重要なのは胴体の方をはめる方である。
ねこは賢いので、人間がハーネスを装着させようとすると、咄嗟に抜け出しやすいように肘をピッタリと胴体にくっつけてくる。
ねこの肘から上は短いため、これに騙されてハーネスを肘に装着してしまうと
縄抜けし放題になる。
ねこにハーネスを装着するときは、必ずハーネスがねこの脇の下を通っているか確認する必要がある。
これはどんなに慣れていても起こりうることなので、毎回必ず確認する癖をつけた方がいい。
また、よく動画で、ハーネスをつけたねこが直立不動になってしまい、リードを引いてもそのままの姿勢で引きずられているのを散見するが、
ねこはハーネスをつけられるとバランス感覚が狂うようで、うちのねこも、ハーネス装着時にテーブルの端を歩いている際、落っこってしまったことがあった。
身体の感覚が鋭いからこそ、ハーネスひとつで感覚が狂うのだろう。
ハーネスを装着すると動かなくなるねこも、慣れれば少しずつ動けるようになるので、安全な場所でハーネス慣れさせる時間が必要だと思う。
また、ねこを散歩に連れて行く気が全くなくとも、災害時にはハーネス装着が必要になるので、ハーネス装着に、人もねこも慣れさせておくのは悪いことではないと思われる。実際災害で避難しようという時に、誤って肘から下にハーネスを装着して縄抜けされてしまったり、慣れないハーネスにねこがパニックになってしまうと、それだけでねこを置いて避難しなければならなくなる可能性はぐんと上がる。
災害時に備えて、実際に使ってみたねこのハーネスと、できればリードについての知見が、もっと広がればいいと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?