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#8 ここに記録を残す理由。

そもそも、私が自分のことを書こうと思ったきっかけは、自分が高IQであったこと、その中でアンダーアチーバーと分類される存在だったことを知った時に、それに関する情報をほとんど見つけることができなかったからだ。

近年ギフテッドへの関心が高まるにつれて、一般的にイメージされるいわゆる「天才」やその能力を遺憾なく発揮できている人たち、もしくは何かの能力がずば抜けて高い人たち、もしくはギフテッド児に関する書籍や情報は増えてきた。

しかし、私のように随分大人になってから高IQであることがわかった人、それがこれまでの生きにくさにつながっていたこと、また特にアンダーアチーバーの苦しみについての情報はほぼ無い。



「高IQであることと、これまでの生きづらさの関係」という事実は、「あー、なるほどねー」と簡単に受け入れ消化できるものではなかった。


その事実を知ることは、これまでの何十年の苦しみや生きづらさを思い出させ「そういうことだったのか」と一つ一つに向き合って、当時の自分を受け入れ癒しながら、普通とは何かが違う自分を責め続けてきたこれまでの自分、そしてその現実に戸惑っている今の自分をも受け入れ慰めていくという果てしないプロセスだった。これまでの全人生で感じた感情や悔しさを追体験するようなものでもあった。


そんな中で、大人になってギフテッドでありアンダーアチーバーであることがわかった人のブログを見つけた。

ブログといっても、ギフテッドに関する投稿はその一つだけで、他は全く別のトピックだった。

私はそのたった一つのその投稿に「私だけじゃなかったんだ」という救いを感じた。


生きていれば、いやでもたくさんの苦しみを経験する。

失恋や裏切り、大切な人を亡くしたり、病気になったり怪我をしたり。人間関係に悩んだり、仕事を失ったり。

そういった誰もが人生のどこかで必ず経験するものなら、それに関する情報や慰めは探せばいくつも見つかる(それが本当に慰めや救いになるかは別の話だが)。



しかし、大人のギフテッド、さらにアンダーアチーバーたちの生きにくさについては、本当に情報が限られている。ほぼない。

さらに、その事実を知った時の衝撃や向き合い方に関しては皆無で、少なくとも私は一つも見つけられなかった。


(ちなみに、私が唯一見つけたそのブログは、アダルト系のコンテンツや広告が含まれるため、ここで紹介することは控えることにした。)




もしかしたら、私と同じような状況であっても、他の人はこれほどのショックは受けないのかもしれない。

そんなことすら、情報がないのでわからない。


しかし、私にとってはこれまでの人生のトップ3に入るほどの衝撃とストレスを感じた出来事であったし、そして似たような状況を経験した人がこの世に一人でも存在しているということを知るだけでもずいぶん救われた。


自分の記録のため、そしてもしかしたら数ヶ月前の私のように誰かを探している人のほんの少しでも慰めになるのなら、必要な人が持って帰れるようにここに置いておこうと思ったのだ。




ここに書いていることは、学術論文ではない。
ただ私個人の記録だ。


だから、そこに正しいも正しくないもないし、議論のための場でもない。



この前提は、私が自分のIQの数値を公表していないことにも関係している。



それについては、次回の投稿で☺︎


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