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CL横浜 ベスト32,64,256 カウンタードンファン

初めまして、リリー(@lily_pcg)と申します。

今まで何度かnoteを投稿してきましたが、今回は仰天のボルテッカーのリスト発表から今日までずっと煮詰めてきたカウンタードンファンの記事を書かせていただきました。

また、このデッキを5人でCL横浜に持ち込み

・10-3 ベスト32
・ 9-4 ベスト64
・ 8-5 ベスト256
・ 3-3
・ 2-3

という結果を修めることが出来ました。

このデッキは私だけでなく
・K(@K_pokemonTCG)
・yos(@yos_poke)

と3人で作り上げたものです。
そのため今回は3人が執筆活動に参加しています。

どうぞよろしくお願いします。


1.環境予想

CL横浜の環境予想は、直近で公式大会がなかったのでとても難しかったです。
環境予想はどの記事も似たような内容になると思うので簡潔に書いていきます。
まずは調整グループ内で定めていたTier表からご覧下さい。

Tier1
・三神ザシアン
・ひのたまサーカス
・ムゲンダイナVMAX
Tier2
・ピカゼク
・ピカチュウVMAX
Tier3
・セキタンザンVMAX
・マルヤクデVMAX
・クワガノンV
・ルカメタザシアン
・マッドパーティ
・超パーフェクション


この表をもとにTier1、Tier2群に勝てるようなデッキを持ち込もうと考えていました。
また、今回はDay1とDay2合わせて11-2以上しないと確定でクライマックスステージには上がれません。
世界権利確定のベスト8までは、そこからさらに1勝が必要であるため計12-2以上の戦績が必要となります。


12-2をするためには丸いデッキよりも、上振れして爆発力のあるデッキを持ち込もうと考える人が多いのではないか?と予想しました。
今回のTier1群のデッキは全て爆発力があるデッキです。
従来のような完走を目標とするデッキは少ないであろうと考えられるため、爆発力のあるTier1群のデッキはより多くなると考えました。


また、今回私たちが一番多いであろうと予想したのはひのたまサーカスです。
最初の練習の段階でクワガノンVを採用した雷タイプ以外のデッキに圧倒的な勝率誇っていましたが、ビクティニVとレシリザで戦うなどのプレイングで雷タイプのデッキへの勝率が上がり、このデッキは雷に屈しないと気づく人が多いのではないか?と思い始めました。


そこで、最低でもひのたまサーカスに勝てるデッキを持ち込もうと決めました。
ひのたまサーカスに有利を取れるといえるデッキはLO、非V・GX、雷タイプだと思っています。
LOはジュジュハチが禁止になったことで時間制限が厳しく、また非V・GXは三神ザシアンに勝てるデッキがあまりないと考えました。
よって、ひのたまサーカスに有利を取れる雷タイプのデッキも増えるだろうと予想しました。


また、無人発電所採用型のムゲンダイナも増えると予想しました。
直近に名古屋で開催された自主大会の一門杯で優勝し、noteも投稿されたためシェア率が高いと思いました。
実際に回してみたところTier1に対して非常に強力なデッキとなっており、Day2にもそれなりの数が残ると予想しました。


よって雷タイプと悪タイプに弱点を突くことができ、非V・GXで尚且つズカドーンを一発で倒せるドンファンは良い位置にいるのではないか?と思い構築を考える運びとなりました。



もちろん新しいデッキで一発勝負に挑むことに対する怖さはありました。
しかし今回は感染症対策下での観戦禁止+プレイヤー間の距離もある程度保たれることが予測され、デッキの情報が参加者に漏れにくくなると考えられたため、逆に新しいデッキの方がメリットが大きくなると思い最終的に握ることを決心しました。


※幸運なことに、本番は席移動が少ない組み合わせになるようマッチングが工夫されており、上位卓という概念がなくなったことも追い風でした。


2.デッキ解説

今回使用したカウンタードンファンは2パターンあります。

デッキコード:88Ycx8-Mpg4Bc-888c8c

画像1

上記はリリーが使用した1パターン目のリストとなります。
また全員が60枚同じというわけではなく、

・シママ1→2、つりざお2→1
・博士4→3、ポケギア0→1

と各々が1枚だけ違い59枚共有という形になりました。


デッキコード:bVVVkF-RJBFad-VFFVFk

画像2

こちらは2パターン目でベスト64のプレイヤーが使用したリストです。
ジラーチ型でウツロイドが採用されています。


◆ポケモン 19枚

ドンファン 4枚
1エネで120ダメージを出すことが出来るポケモン。
ベンチのポケモンへのダメージは回収ネットもあるため基本的には気になりません。
ベンチのメタモン◇をわざと気絶させてカウンター状態にするプレイングをすることもあります。
ヘビーインパクトは練習中でも一度も使うことはありませんでした。


ゴマゾウ 4枚
ゴマゾウは何種類か存在しますが、基本的には「こらえる」のゴマゾウが良いです。
「こらえる」はコインがオモテだと相手のワザを必ず耐えることが出来ます。
後攻1ターン目にゴマゾウが1体しか並ばなかった時に、先攻2ターン目のワザを耐えて後攻2ターン目に確実に地震を打つための保険であったり、最後に1ターン貰いたい時のワンチャンスを掴むために使うこともあります。
「たいあたり」は10のダメージですが、カウンター状態の格闘道場とディアンシー◇込みで70ダメージが見込め、VMAXやタッグチーム相手に確定数をずらしたり最後にジラーチを取って勝つことも出来るので、意外と重大な役割が期待できます。


ゼブライカ 2枚
特性「はやがけ」を使ってメイで集まらなかったパーツや様々なカードを探しに行きます。
ジラーチ◇を用いたコンボギミックがあるため、この特性は噛み合わないと思っていましたが、ヤレユータンの特性「さるぢえ」もあるため、重要なカードを守り切れずに負けるということはあまり無かったです。
ちなみにサンダーマウンテン◇が場に出ていると「ヘッドボルト」が使えます。
有利なはずの雷戦を落としそうな時に活躍する日がくるのかもしれません。


シママ 1枚
HP60だと地震3回で落ちてしまったり、インテレオンVMAXの「ダイバレット」で倒されてしまう等勿体ないため妥協は許されません。
yosはゼブライカを確実に3〜4ターン目には置きたく、ボールはコンボギミックの完成やゴマゾウに使いたいため素引きできる確率が上がるよう2枚採用としました。


ヤレユータン 2枚
特性「さるぢえ」を使って後述のバリヤードと組み合わせてコンボギミックを完成させたり、「はやがけ」や博士の研究で切りたくないパーツを守る役割があります。
1枚だとサイドに落ちると勝負にならないことがありますが、盤面に2体以上置くことが理想になるカードではないため2枚になりました。
逃げるエネルギーが2なので、縛られてLO負けする場合もあるため不要な場合は無駄に出さない方がいいです。


バリヤード 2枚
特性「パントマイム」を使ってコンボギミックを完成させる役割がメインです。
2枚採用な理由は、サイド落ちの保険はもちろんのことジラーチ◇を複数回サイドに埋める試合で回収ネットを節約できるという強みがあります。
また、配信卓でもあったようにサイドに落ちているカードを確定で救出できるカードであるため、サイドに落ちた大事なカードを逆に確定サーチしてリーサルを探したりすることもできます。
後攻を取った場合は先攻2ターン目にゴマゾウを倒されることが最も重たい動きなので、スタートしたからと言って弱いとは限りません。


デデンネGX 1枚
どうしてもゴマゾウが並ばなかった場合や最後に一気に引いてパーツを揃えたい時に使います。
1枚なら三神ザシアン戦で場に出してもサイドプランは2-2-3なので変わりません。
雷戦でサンダーマウンテン◇が出ていると「ビリリターンGX」を使って負け筋を減らすこともできます。


ディアンシー◇
ドンファンとゴマゾウのワザ強化に使います。
ヤレユータン同様、逃げるエネルギーが2なのが注意です。
ワザ強化が不要と判断したら捨ててしまっても良いと思いますが、ふつうのつりざおで救出できないのは注意です。


メタモン◇
シママとゴマゾウになれますが、「たいあたり」「こらえる」が使えないのとHPが40であるため「じしん」を使うと「かんしゃくヘッド」で簡単に倒されてしまうこともあります。
脳死で出せばいいという話ではないです。
相手がプテラGXを無駄に警戒してくれることもありした。


ジラーチ
特性「ほしにねがいを」を使ってサイドを1枚多く取ります。
「ほろびのゆめ」を使うことは無かったです。


グッズ 18枚

クイックボール 4枚
もちろん必須カードです。
コストで切るカードには注意しましょう。


スーパーボール 2枚
日によって当たらないのは弱いですが、ノーコストで当たる日には当たるので採用しています。
50%以下でしか欲しいポケモンが引けないならモンスターボールで良いとyosが言っていましたが、変なことはしない方が良いと諭されていました。


ポケモン通信 2枚
好きなポケモンを持ってこれるのはもちろんのこと、手札に嵩張りそのまま「はやがけ」で落とすことになるドンファンなどを山に戻すことができるのも強いです。


しんかのおこう 1枚
ドンファンとゼブライカしか持ってくることが出来ないので一見弱そうではありますが、ノーコストで確定サーチである点が強いと思い採用しました。
メイでドンファン+しんかのおこう+エネルギーをサーチすれば、ドンファンとゼブライカが同時に立つので65点くらいの動きが保証されます。


回収ネット 4枚
コンボギミック成功に一役買ってくれるカードであり、このデッキではダメカンが乗ったポケモンや逃げられないポケモンを救出するためにも使います。
使い過ぎるとコンボが達成できないこともあるため、枚数には常に気を遣いたいカードです。
ヤレユータンやディアンシーを縛られてLOになる負け筋が常にあるため、無闇に切らないことが大切です。


グレートキャッチャー 2枚
後述しますが三神ザシアン戦においてグレートキャッチャーは非常に重要な役割を持っており、手札を補充したりメイを使いながら裏を呼びたいシーンがあるため2枚採用になりました。
1枚捨てると2枚目は無いと考えるような意外と甘いプレーをしてくれる方も多かったです。


ふつうのつりざお 2枚
アタッカーが基本的にドンファンしかいないため、このカードを使えないと4回しかまともに相手にダメージを与えることができません。
またエネルギーの枚数もギリギリのためこのカードは非常に重要であり、1枚しか入れなかったyos曰く「絶対に2枚入れるべき」とのことです。
戻すカードがバリヤードやデデンネGXになることもあるので、対象は脳死でゴマゾウとドンファンにせず考えましょう。
有利時に縛られて負けを防ぐためにエネは2枚戻しておくのが吉です。


ツールスクラッパー 1枚
三神ザシアン戦において、三神に貼られた大きなおまもりを剥がせないと三神を倒すためのハードルがかなり高くなります。
ムキムキパッド、エスケープボード、風船、タフネスマントなど、剥がすとアドバンテージが大きいカードは多いです。
ツールスクラッパーは格闘道場やディアンシー◇と違って技を使う時に引けなくても、後に使ってサイドをまとめて取ることができるためリセットスタンプ対策も可能です。


ポケギア3.0
博士の研究を1枚減らし、このカードを1枚採用しました。
サポートを選ぶことが出来たり、マチスの作戦やボスの司令を引きに行く際に一役買ってくれます。


サポート 14枚

博士の研究 4枚
構築をしていく上で0枚になったり1枚になったり2枚になったりして、最終的に4枚になったカードです。
盤面を整える際や終盤の詰めにも強く、後述のマチスの作戦と同時に使うことが出来るかなり強い動きが1ターンの間に実現することが可能です。
大事なカードを捨ててしまうこともあり、ジラーチ◇やバリヤードを仕方なくベンチに置いてから使うこともしばしばですが、4枚になったのは博士の研究よりも優秀なサポートが無いということが実情でした。


マリィ 4枚
ただでさえ欲しいカードが多いのに5枚しか引けないマリィかよ…と思われそうですが、不必要なカードを下に送ってからの5枚の縦引きは純度が高いです。
またリセットスタンプの無いこのデッキにおいて、デッキを回すついでにハンド干渉をすることが非常に大きいです。
三神ザシアン戦で後攻を取った際に相手のベンチにデデンネGX等のシステムポケモンを置くことを強要させたり、このカードだけでひのたまサーカスへの有利不利関係も少しこちらに傾きます。


メイ 2枚
このデッキにおいて、ドローサポートや「はやがけ」で引きたいカードを確定で3枚サーチできる強力なカードです。
格闘道場やツールスクラッパー、ふつうのつりざおやグレートキャッチャーを確定でサーチすることができ、コンボギミックの完成や後述のマチスの作戦と組み合わせるとボスの指令まで打てます。
非常に強いカードではありますが、初手にあっても使えないカードであるため3枚から2枚に減りました。


ボスの指令 2枚
グレートキャッチャーがあるから1でもいいという意見で修羅場になりましたが、やはりVポケモンを呼べる点やノーコストである点が汎用性が高く2枚になりました。ムゲンダイナVMAX戦ではボスの指令がないとタイプ相性は良いものの少し厳しくなるかもしれません。
また、ボスの指令があってもなくても厳しいですが、セキタンザンVMAXのような耐久型のVMAX戦で何度も裏を呼びたいシーンが多く2枚より減らすという選択肢は無いと思いました。


マチスの作戦 2枚
このデッキがカウンタードンファンと名付けられた所以です。
まず「後続を作りながら手貼りをしてじしんを打つ」という動きを50点とします。
これはマチスの作戦が無くても十分実現可能です。
しかし戦いの場では50点の動きだけでは勝ち上がることは難しいです。
マチスの作戦があれば、
「後続を作りつつ、グレートキャッチャーやボスの指令で裏を呼びながらジラーチ◇をサイドに埋めて格闘道場を貼ってじしんを打つ」
という150点くらいの動きをすることができます。
もちろん毎回そんなことができるわけでは無いですが、上振れの天井が高いことが重要です。
非V・GXといった素のパワーがあまり高くないデッキでは、この上振れの天井が低いことが多いです。
マチスの作戦+博士の研究orマリィ+メイ
で基本的にやりたいことは全て実現して120点くらいの上振れは担保されていることが非常に強力です。
また、とりあえずマチスを使って「はやがけ」で次のサポートにも繋げられるようにゼブライカとの相性も良いです。


◆スタジアム 3枚

格闘道場 3枚
このデッキの最大打点を180まで押し上げることのできるスタジアムです。
逆に言うとドンファンを相手にする際には180以上のダメージは飛んでこないことを意識すると戦いやすくなると思います。
また、このカードのおかげでゴマゾウの「たいあたり」の最大打点も70になります。


エネルギー 6枚

基本闘エネルギー 6枚
7枚あるに越したことはないのですが、このデッキは2ターン目までにゴマゾウにエネルギーを貼ることが出来れば良いため、エネルギーは最小限に抑えています。
またふつうのつりざおで使い回すことも可能で、メイで確定サーチも出来るため6枚で困る場面は少なかったです。


パターン②の採用理由

ジラーチ 2枚
デッキの安定感を高めるために採用。
マリィやリセットスタンプの返しにも強いです。
1枚盤面にあれば良いため2枚です。


ウツロイド
三神ザシアン戦で裏を呼ばずとも、メイ1枚で前のザシアンVをナイトキャップブレイブキャリバーで倒せるため採用。
超パーフェクションやレッドパーフェクション相手にも意表を突くことができます。
また、ルカザシ戦でブレイブキャリバーを使ったりセキタンザン戦でキョダイガンセキを使ったりと不利対面が少しだけ楽になるかもしれません。


エスケープボード 2枚
ジラーチに回収ネットを使って入れ替える行為がとても弱いため、エスケープボードで逃げたいので2枚の採用です。


ポケモンいれかえ
エスケープボードと同理由で採用。5枚目の回収ネット。
雑に使えるカードではありますが、この枠はエスケープボード3枚目で良かったような気がします。




◆不採用カード解説

フーパ(あくのいましめ)
ベンチにゴマゾウが用意できずに攻撃できないターンを作らずに済むため有能です。
格闘道場の効果も乗るため、オドリドリGXに対して他に1匹でも特性持ちがいればグレートキャッチャーから弱点込みでワンパン(90×2)することができます。
最終的には
・オドリドリGXが入る構築は基本有利マッチである。
・つりざおを増やしたことでゴマゾウが切れることがほぼくなった。
・ゴマゾウが道場ディアンシーで70点出せる。
という3点から不採用となりました。
またコンボザシアンが重い構築なので採用していましたが、ピカゼクと無人ダイナが増えたことによって減ったので結果オーライでした。



ミミッキュ(いやしジャマー)
あるとセキタンザンやルカメタザシアンに対してかなり強く出れるのですが、今回は両方とも少ないと思っていたため不採用にしました。



テラキオン(がんくつおう)
最初はザシアンVをワンパン出来るので採用していましたが、ツインエネルギーが確定サーチできず、なくても裏を取れば勝てるため自然と0枚になっていました。



マッシブーン(スレッジハンマー)
格闘道場非対応なのが非常に弱いのと、三神をビーストブリンガー+スレッジハンマーでサイドを4枚取るプランは、そのターン内にツールスクラッパーまで必須になるため要求パーツがあまりにも多く不採用としました。



チルタリス(きせきのまもり)
不利対面であるセキタンザンやルカメタザシアンを詰ませることが出来るカード。
枠がない+直前に思いついたため試行時間がなく不採用になりました。もう少し考えても良かったかもしれません。



ムキムキパッド
HP200のドンファンが一見強そうに見えるのですが、裏を取られるとあまり意味が無いため不採用となりました。



しあわせタマゴ
ゼブライカ枠を削って採用していた時期があります。
ゼブライカと同じ役割を持て、かつゼブライカを立てるよりも少ない要求で手札を補充できるという利点はあったものの、既にマチスやメイなど受動的な札が多く採用されていたため不採用としました。
不意のツールスクラッパーで破綻することもマイナスです。


3.回し方と立ち回り

ジャンケンに勝った場合は先攻を選択します。
当たり前のようで、実は元々このデッキは後攻をとるデッキでした。

理由①
タイプ相性が良いデッキや非V・GXに対しては後攻からしっかり並べれば確実に勝てる。
有利なはずなのに先行でゴマゾウが並ばずに負けたり種切れ負けすることが一番しょうもない負けと判断。

理由②
三神ザシアン戦で確実にオルタージェネシスの返しに「じしん」を打てる。逆に打てないと負ける。
アルティメットレイまで必ず2ターンは貰えるのでジラーチ◇をサイドに埋める猶予もある。

実際に練習では後攻でしばらく回していてかなりの安定感がありました。
ですが、重大な事実が発覚し先攻を取ることを決意しました。

三神ザシアン戦で相手が盤面を三神とザシアンVだけに絞って手貼り+ふとうのつるぎ、オルタージェネシス→アルティメットレイまで辿り着くと
三神+デデンネ-クロバット-ワタシラガ-クチート+ジラーチ◇
のサイドプランが取れなくなるため負けてしまう。

上記の動きをされてしまうと、後1からマリィで半ば強引にデデンネGXやクロバットVを出さなくてはいけないため、かなり厳しくなってしまいます。
三神ザシアンというデッキが存在しないのであれば全試合において後攻を選択していたと思います。

リリーはDay2では全試合後攻を選択しました。
理由はDay2に残っている調整メンバーが多く、話し合ったところ三神ザシアンが意外とDay2に少ないのではないかという予想になったからです。
実際にDay2ではDay1ほど三神ザシアンは多くはなく、ドンファンDay2組は一度も三神ザシアンに当たりませんでした。
もちろん相手が三神ザシアンとわかる場合には先行を選択します。


回し方について

"ゴマゾウを並べながらコンボギミックを完成させる"

これに尽きます。
ただ、タイプ相性が有利な相手や非V・GX相手には無理してコンボギミックを完成させようとせずにゴマゾウを並べることだけを意識してください。
有利相手にはゴマゾウを並べてドンファンで攻撃しているだけで勝てます。

また、先攻を選択した際に相手が後1から攻撃してくるデッキではないと判断した場合には、ゴマゾウを最小限に抑えヤレユータンを優先して出します。
有利対面は基本的に後1から攻撃してくるデッキが多く、逆に五分以下のデッキに対してはコンボギミックを完成させなければならないことが多いです。
ヤレユータンが場に出ているだけでコンボギミックの完成が非常に早くなります。
そのためにボールの無駄遣いにも気をつけましょう。

もう一点大切なことは、「とにかくドンファンの攻撃回数が最小になるようにサイドプランを考えること」が重要になります。
逆に相手視点ではドンファンの攻撃回数が増えるようにアタッカーを切り替えたり、ワンパンされないポケモンを前に出したりすると思います。

その動きに対応するにはボスの指令とグレートキャッチャーを出来るだけ山に残し、柔軟に最短ルートを追えるように備えておきましょう。


●各デッキへの立ち回り

三神ザシアン
本当にやることが決まっていて、パズル&ドラゴンズをしているような感覚です。サイドプランは、

三神を「じしん」2回で倒してサイドを3枚取る

デデンネGX、クチートGX、クロバットV、ワタシラガVを「じしん」で倒してサイドを2枚取る

ジラーチ◇の特性「ほしにねがいを」でサイドを1枚取る

上記のようにゲームを進めていきます。
ジラーチ◇を先に取ると相手のリセットスタンプで引ける枚数が減ってしまうので気をつけましょう。
また、後攻の場合は積極的にマリィを使ってデデンネGXやクロバットVをベンチに出させましょう。

何らかの理由で上記のサイドプランが難しい場合には、相手にボスの司令を使われない前提の動きにはなってしまいますが、

「じしん」でデデンネGX等を倒してサイドを2枚取る

ジラーチ◇の特性「ほしにねがいを」でサイドを1枚取る

再度ジラーチ◇をサイドに埋める

「じしん」でクロバットV等を倒してサイドを2枚取る

ジラーチ◇の特性「ほしにねがいを」でサイドを1枚取る

上記のプランを取ることもあります。
また、三神を2回の「じしん」で倒すためのルートは、

①じしん120+道場じしん160+スクラッパー
②エールじしん140×2+スクラッパー
③エールじしん140+道場エールじしん180
④道場エールじしん150+道場じしん160

と豊富にあります。
先攻だとかなり有利で、後1追加オルターを言うためにデデンネGX等は必ずベンチに出てきますし、後1追加オルターに失敗したら攻撃回数が1回増えるので勝利にグンと近づきます。

混沌のうねりを貼られ、かつディアンシー◇が置けていないと2回の攻撃で三神に280を乗せられない場合があります。
その際はその場しのぎで混沌のうねりを格闘道場で相殺しながらグレートキャッチャーでデデンネGXを倒し、次のターンで道場を貼り三神への280を届かせるプランを取ります。

ディアンシー◇やヤレユータンを縛られながらオルターを言われると回収ネットを引けないと負けになってしまうため、余裕があれば「さるぢえ」で回収ネットをデッキトップに置くプレイが大事です。

ウツロイドを採用する場合はそのまま前のザシアンVをナイトキャップブレイブキャリバーで倒せるのでかなり楽に勝てます。


・ムゲンダイナVMAX
ムゲンダイナVMAXが闘弱点なので有利です。
コンボギミックを完成させるのは本当に余裕があるときで良いので、まずはゴマゾウを並べることを意識しましょう。
こちらが先行の場合は後1でばなをくじくでゴマゾウが取られる可能性が高いため、バリヤードなど不要なポケモンを前に立たせて番を返す方が無難です。
また、ムゲンダイナVMAXをワンパンする方法が道場エールじしん180×弱点2倍の360しかありません。
先にサイドを取ってしまうとカウンター状態にならずムゲンダイナVMAXをワンパンすることが出来ないため注意が必要です。
相手がマニューラ型の場合は、ゼブライカとヤレユータンとディアンシー◇が場にならぶと「あくのいましめ」で150のダメージが出てしまいドンファンがワンパンされてしまいます。
もしマニューラから入ってきそうであれば、ムゲンダイナVMAXを倒すために使用したディアンシー◇は回収ネットで回収しましょう。
また、メタモン◇は「かんしゃくヘッド」で簡単に倒されてしまうためなるべく出さないようにしましょう。
グレートキャッチャーは基本使いませんが、稀にウィークガードエネが入っている場合もあるためボスは2枚とも山に温存します。
ウィークガードエネを貼られた場合は3-2-◇プランとなり、
・1回殴られて傷つきベンチに下がったムゲンダイナVMAX
・クロバットV
の2匹をボスで呼ぶプランとなります。


ひのたまサーカス
配信卓参照。
コンボギミックを完成させると楽に勝つことが出来ますが、とりあえずはゴマゾウを並べることを意識してください。
相手がズガドーンから入ってきたりデデンネGXやクロバットVなどを展開してくれるとイージーゲームなのですが、ファイアローV+ウッウVやヒードランGX+ウッウVのような入り方をしてくると少し複雑なゲームになります。
サイドレース的にはそこまで不利にはなりませんが、ファイアローVは闘抵抗があるため素の「じしん」だと2回で倒すことが出来ず、格闘道場かディアンシー◇が必要になります。
また、先に攻撃された場合はサイドレースが不利になるためコンボギミックを完成させなければなりません。
基本的に手札干渉が飛んでこないため、コンボギミックを2~3回完成させることも余裕で出来たりします。
Vを押し付けてくるプレイをされた場合はグレートキャッチャーが腐るため、グレートキャッチャー2回でオドリドリGXを取るプランも視野に入れます。
前を攻撃しても意味のないターンになるように相手側がうまくアタッカーを切り替えてくることがあるため、それに付き合わないプランとしてオドリドリGXを2パンすることは頭に入れておくと良いです。


ピカゼク
クワガノンVのパラライズボルトだけが怖いのでなるべくゴマゾウはたくさん並べ、1枚でドンファンがワザを言うところまで繋げることが出来るメイを「さるぢえ」でデッキトップに固定し続けます。
基本的に事故以外で負けることはないと思います。


ピカチュウVMAX
HPが310あるため、ムゲンダイナVMAXと同じくカウンター状態でないとワンパンすることが出来ません。
このマッチもピカゼク同じく基本的に負けることはありません。


マルヤクデVMAX
主なサイドプランは、

マルヤクデVMAXを「じしん」2回で倒してサイドを3枚取る

デデンネGX、ズガドーンGX、クロバットV、ワタシラガVを「じしん」で倒してサイドを2枚取る

ジラーチ◇の特性「ほしにねがいを」でサイドを1枚取る

上記のようになりますが、ヒードランGXから入ってくる場合は

ヒードランGXを「じしん」2回で倒してサイドを2枚取る

ジラーチ◇の特性「ほしにねがいを」でサイドを1枚取る

再びジラーチ◇をサイドに埋める

デデンネGX、クロバットV、ワタシラガVを「じしん」で倒してサイドを2枚取る

ジラーチの特性「ほしにねがいを」でサイドを1枚取る

上記のようなサイドプランになると思います。
マリィが採用されていることがほぼなく、序盤から手札干渉は飛んでこないためコンボギミックを完成させることは容易です。
中盤以降はリセットスタンプが飛んでくることもあります。
リセットスタンプを使われ、コンボギミックを再完成させることが厳しい場合には2-◇-2-1のようなサイドプランをとる事になります。
サイドレースはこちらの方が有利であるためこのプランでも遅れを取りません。
また、ワンダーラビリンス◇を最後に貼られると1エネで技が打てず厳しいため、格闘道場はなるべく山に残しておくプレイが大事です。


マッドパーティ
相手の方が展開スピードが速いため、先にコンボギミックを完成させられることもあるため注意。
2回ジラーチ◇を埋められると厳しいためボスの指令で必ずジラーチ◇は倒しましょう。
また、ホルビーは場に格闘道場かディアンシー◇があるとゴマゾウの「たいあたり」で倒せるので、無理に進化しなくても良いです。


セキタンザンVMAX
不利対面です。
ここまで数がいるとは予想しておらず、環境を読み間違えてしまいました。
VMAXに進化させる前にマリィで進化されないことを祈ります。
進化してしまった場合は前を攻撃して続けボスの指令を温存します。
出来れば3-◇-1-◇のプランを取りたいが、基本的には勝てないと思ってください。
マオスイの採用枚数が甘かったり相手の動きが遅いと案外勝てたりします。
ウツロイドを採用する場合はカウンターじしん+キョダイガンセキで倒せたりもします。


ルカメタザシアン
不利ではありますが、セキタンザンよりは全然勝てます。
同じくボスの指令やグレートキャッチャーは温存します。
相手はフルメタルウォールから、入れ替えてザシアンVで攻撃しながらザマゼンタVを作る動きをしてくると思います。
ザシアンVはフライパンが貼ってあったとしてもカウンターじしんで2パン出来るので2パンで倒します。
無理ならスクラッパーで剥がしましょう。
あとはルカメタをひたすらボスの指令とグレートキャッチャーで呼び出して攻撃し続けます。
サイドプランは2-3-◇、最近はリセットスタンプの採用も少なくジラーチが非採用だったりと追い風になりつつあります。
ピッピ人形型の場合は、マリィを使うとマオスイが飛んでこないことも多々あるので美味しいです。


4.当日のマッチアップ



勝 ムゲンダイナ
勝 三神ザシアン
負 ムゲンダイナ
勝 ムゲンダイナ
勝 ピカチュウVMAX
勝 ムゲンダイナVMAX
勝 マルヤクデVMAX
勝 ひのたまサーカス
負 ひのたまサーカス
勝 ピカゼク
勝 モクナシゴリランダージュナイパー
勝 ひのたまサーカス
負 セキタンザンVMAX →ベスト32

勝 セキタンザン
勝 ピカゼク
勝 ムゲンダイナ
負 ルカメタザシアン
勝 超パーフェクション
勝 ひのたまサーカス
勝 ひのたまサーカス
負 ひのたまサーカス
負 マルヤクデVMAX
勝 ムゲンダイナVMAX
負 ドラパルトVMAX
勝 マッドパーティ
勝 ひのたまサーカス →ベスト64

勝 三神ザシアン
負 三神ザシアン
勝 イオルブVMAX
勝 ラプラスVMAX
勝 コンボザシアン
勝 ピカゼク
分 セキタンザンVMAX
勝 ルカメタザシアン
負 ルカメタザシアン(身内)
勝 セキタンザンVMAX
勝 ひのたまサーカス
負 セキタンザンVMAX
負 セキタンザンVMAX →ベスト256

不戦勝
勝 ダストダス
負 メルカリザシアン
勝 ひのたまサーカス
負 超パーフェクション
負 ムゲンダイナ 事故
2-3

負 三神ザシアン
勝 ピカゼク
負 FTB
勝 三神ザシアン
負 モクナシジュナイパー
2-3


5.終わりに

いかがだったでしょうか。
今回はイチから新しいアーキタイプのデッキを3人で作り上げ、自信のある構築に仕上げることが出来ました。
死にそうになりながら毎日10時間以上は練習してきましたが、やっぱり新しいデッキを作って勝つのはとても気持ちが良く達成感や充実感があります。
リスト発表から毎日ドンファンについて討論して没になるカードもあり、採用されるカードもあり最高に楽しい日々でした。
この記事を読んだ、またこのデッキを知ってくれた人が「VMAXやV、TAGTEAMやGXじゃないデッキでも主人公になれるかもしれない」と燃えてくれると嬉しいです。

長くなりましたが、何か質問がありましたら作成者の誰にでも良いのでDMをして頂ければ可能な限り対応していきたいと思っています。

この度は購入して下さり本当にありがとうございました。

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