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英語の文字と文字の音の繋ぎ方〜大人のためのフォニックス〜


前回A〜Zまでの文字の音をどのように発音するのか、フォニックスをベースに言葉に落とした。

そして今回は、一つ一つの文字の音を単語の中でどう繋いでいくのかについて書いてみたい。

前回の記事でも出てきた「Cat」を例に挙げてみよう。

C(スィ~)の音について。口周りの筋肉を完全にリラックさせ、口をポカンと軽く開ける。口が開いた状態で喉の一歩手前、一番奥の奥歯あたりで、空気と一緒に「クッ」と方向は斜め下をイメージして音を出す。出した音が鋭く舌に当たるのを感じる。ポイントは口を完全にリラックスさせること。力が入ると唇が「ウ」の形になり、日本語の「ク」になってしまう。

続いてA(エィ)の音について。ニコッと笑い両頬の筋肉を上にクッと上げ、口はエを発音する時のように開ける。お腹の辺りから空気が上がってくることをイメージし、その空気が頬まで上がってきたら、空気に勢いをつけて「エー」と音を出す。そして、音を出したら最後の語尾は力を抜いてフェイドアウトしていく。「エー」の語尾を日本語のように横一直線に引っ張ったままにしない。必ずだんだん小さく消えていくようにする。

最後はT(ティ~)の音について。舌先3分の一を上の歯の後ろに強く押し当て、歯を押し上げるようにして「トゥッ」と音を前に出す。歯を押し当てている時間を長めに感じてから音を出すと、そこに溜めが生じるので音に圧力がかかり、英語らしい音になる。

この3つの音を一つずつゆっくり、文字と文字の間に次の文字の音を準備する時間を1秒ほど入れながら繋いでいく。

「クッ(C)」の後に、Aの音の準備1秒、息を吸って空気がお腹から上がってくるイメージをしてその空気が頬まで上がったら「エァ~」、Aの音の最後は必ずフェードアウトして、次のTの音の準備に1秒待って、舌先3分の一を上の歯の裏に当てる。グッと舌先に力を入れて前歯を押し上げ「トゥッ」と音を出す。

5~6秒くらいかけてこの3つの音をゆっくり繋いでいくと、音と一緒に流れる空気(息)を感じられるようになり、見えない聞こえない英語の音が見えて聞こえるようになる。これが音を繋ぐベースになる。

音の繋がりが見えて聞こえるようになってから、それを定着させるために3~4秒にスピードアップして音を繋いでいく。

その次は「C」と「at」の二つに分けて発音する。「クッ」「エァ~トゥッ」こうすることでCの音を脳と耳が意識するので、Cとaの音を繋いだ途端に「キャ」とはならない。日本語脳をを持った私たちは「Cat」というネイティブの発音を聞くと、日本語の音のフィルターゆえに「キャット」と捉えてしまう。でもフォニックスをベースにした場合は「キャット」とはならない。

「C」と「at」の二つに分ける練習も徐々にスピードを上げて、3つの音が自然に隙間なく繋がるようにしていく。「キャット」ではないことを体感していただけるだろう。

この「Cat」の発音については、Gakutoも自身のYoutubeチャンネルで取り上げていた。彼は「フォニックス」については触れていないが、でも彼の英語耳の感覚でこの事に気付き習得していた。

つまり「キャット」というジャパニーズ英語にしないためには、まずは子音となるCの音をクリアに出す。そして顎を開いて音を出すと「キャ」になるので、頬を上に上げる感覚に意識を持って「クエァ~」と発音する。

もちろん「キャットゥ」と発音してもネイティブには通じるが、「Cat」が正しく発音できるかどうかを言っているのではなく、上記説明したような音が出せるようになると、今まで聞こえなかった英語の音がみるみる聞こえるようになってくる。言語はまず音を知ることから始めるのが一番大事。単語の意味を知るとか話せるようになるという段階は、音を知った上で乗せていくスキルになる。

そして英語での表現(発音含め)がネイティブに近いと、会話をする上で非常に有利になる。なぜなら彼らの興味を自分にグッと引き寄せることができ、この人ともっと話してみたいと思わせることができる。

私がセブのあるスーパーの野菜売り場できゅうりを見定めていたとき、セブに出張できていたアメリカ人が「Hi, how are you?」ニコッと私に微笑みかけ挨拶をしてきた。私はきゅうりを手に持ったまま「Hi! yeah, I'm good. how about you?」と返した。彼はその私の英語を聞いて、目を見開き「Your English is so good. Are you Japanese?」とさらに返してきた。

ここから15分ぐらい会話が続いた。たかがシンプルな挨拶、でも、どのように発音しまた表現するかで、一瞬にして相手とのコミュニケーションの幅を広げることができる。この15分の間に、私は彼がどのようなキャリアの持ち主で、彼のライフスタイルで大事にしていることは何かなどを、リアルな英語で聞くことができた。楽しくてしょうがなかった。これが本当のコミュニケーション能力だ。英検もTOEICも私には必要ない。

この英語のスキルをもっと知りたい方は、今モニターを募集しているので、一度体験してみていただきたい。

外国人に伝わる英語を話すためには、まず「英語の音」を知ることが最も重要であり、そして最も簡単であることを確信持ってお伝えしたい。




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